afrodisiac

アフリカの戦士



彼は私の全てだった。
彼に好きでいて欲しいから、自分自身をかつてないくらい磨いた。
彼が好きでいて欲しいから、彼にどんな扱いを受けても黙って耐えた。
彼に好きでいて欲しいから、自分を見失ってしまった。

意地で自分から別れても、本当は戻ってきてほしいからそうしたのだ。
でもあなたは戻ってきてくれなかった。
その時初めて彼の本心がわかった。
何て無知で、馬鹿だったんだろう。

確かに馬鹿だったけど、私、すごく純粋だった。
彼を愛する気持ちはかつてない美しさだった。

今でもごくたまに彼と話すことはある。
その度にあの人に夢中だった頃の自分にトリップするかのような感覚に陥る。
それが彼の魅力だったのだ。
そして彼はもう違う人になってしまった気がする。
いや、彼は変わっていない。私が変わったのだ。

それでも私はあの崇高なアフリカの戦士に恋の欠片を残さずにはいられない。

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