語彙テスト


自分が受けたのではなく、受けさせる側。

受けた子は8年生。3年までを日本の小学校、4年からは
アメリカンスクールという、たまにあるパターン。
親のどちらかが日本人?英語環境は学校のみということで、
成績が思うように振るわないのだろう、授業中、見知らぬ
先生にお願いがあると廊下に誘われ、ハナシを聞くことに。
早い話が通訳を頼まれた。

受けさせたものは一見知能テスト。でも語彙中心の、単語力
を測るものだったみたい。立派なマークシート用紙もあり、
後にコンピューター処理をされるんだろなってモノだった。
生徒とは向かい合って座り、机の上には横から見ると三角に
立てたテスト問題。教師側には質問と解答付きの絵や単語が
見えている。生徒側はそれら抜きの絵と単語だけ。

最初はいたって簡単。動物や野菜、身の回りの品々そのものの絵。
それを「これは何ですか」という質問に対して答えさせるというもの。
実はこれ、全て英語で書かれていて、それをその場で訳し与えるという。
この程度ならば簡単だが、中には絵自体理解できないものもあったりした。
(TOEICもそういうのあった!語学以前の問題だって、これ!)

次のカテゴリーは類義語。
これが困った。
例えば"look"を他の単語で言うと?で、模範解答には、"watch, see, observe,…"
それはそれはたくさん出ていた。
日本語とは語彙の「切り取り(?)」が違うから、テストしようがない
っていうか。そりゃ日本語にも類義語、同義語はありますよ!
でもねぇこの類、質問の仕方に困るんだ。

次は反義語。最初はbigに対してsmallだの、まぁラクなもん。
そのうち大学受験にも出ちゃうんじゃ?!みたいな単語が。。。
「大きい」「小さい」みたいに単純な「イ形容詞」に収まらないどころか、
その場で電子辞書を引けば語義が広すぎて、
どれを日本語で言えばいいの?って。
その中のどれを反対に言わせればいいの?って。
こっちが曖昧だから生徒も答えられない。

んで、最後面白かったのは、これに対してこうなら、これはどうなる?
的な質問。
”An apple is to eat, then a bed is to what?”みたいな。
正解はsleep。
でもこれも全て日本語でやる。中にはひっかけ的なやつも。
犬に対して猫。仔犬に対して何?みたいな。
このテは易しかったが、やはり困る類の出題があった。
映画に対して俳優、ではゲームに対して何か。
(movie is for an actor; game is for what?)
う~ん。正解はplayerだったけど、
こういうのって、日本語で一言で言い表せないでしょ。

日本語でも聞いたことのない単語もいくつかあったけど
(例えば蝶番チョウツガイとか)、年齢相応な語彙能力はあったと見なしても
いいかな、と。
以前に全く同じテストを英語で受けていて、やはり今回の日本語の方が
点数が高かったという結果になり、彼のおそらく思わしくないであろう
成績は、単に日本語から英語に切り替わっていないところに起因するって
ことがわかったみたい。
つまりおバカが理由じゃなかったってこと。


© Rakuten Group, Inc.
Design a Mobile Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: