AVEC LE TEMPS

人形の記憶・・・思いつくままに

人形の記憶 ・・・・・思いつくままに・・・・・

小さい頃、人形が好きでした。
ぬいぐるみよりも人形とよく遊んでいました。
ひとりっこでしたので、
人形と過ごす時間が多かったように思います。

ある年齢になると人形と遊ぶのを忘れていました。
人形を欲しいと思う気持ちを持つことすら「恥ずかしい」と
思う時期がずっと長かったです。

学生時代にスイスへ行ったときのことです。
どの駅かは忘れてしまいましたが・・・
確か、チューリッヒかベルンだったと思います・・・。
乗換えで始発の電車に乗る前に、
まだ開いていない駅のお店でかわいいドールを見つけました。
釘付けになりました。
お店が開くころは、私はもうここにはいません・・・
もう二度と会えない子とわかっていましたが、
どうすることもできませんでした。
朝もやの中で、薄暗いショップの窓際にいた子の姿が
今も記憶に残っています。

それでもお人形にはまることはなく
時間は過ぎていきました。

学生を卒業したとき、
家にあるお人形をほとんど処分してしまいました。
段ボール箱2つはあったと思います。
今思うとかわいそうなことをしたと悔やまれます。







再  会

2000年8月。
地元の小さな輸入ドールのお店で
ビスクドールと出会いました。
私の人生で、ある意味で行き詰った頃のことです。
私にとってはとても高価なドールでしたので、
1ヶ月ほど、お店に足を運び、悩みました。
そして、8月の末、
ようやくお迎えすることができました。
この子が忘れていたドールへの世界の鍵を
開けてくれました。
家に連れ帰ってみると、部屋のなかが急に明るくなり
活気づいたのを憶えています。

2001年1月。
某通信販売でLee MiddletonのAngel Bearを見つけました。
ずっとずっと探していた子に出会ったような気がしました。
すぐ注文しました。
注文確認の電話をもらったのは、
私が東京ディズニーランドのスプラッシュマウンティンに
乗っているときでした。
携帯電話がとれませんでした。
あとで、通販会社にかけなおすと、
「それじゃあ(携帯電話が)とれないですよね」と
お互いに大爆笑でした。
そんな間抜けなファーストLMとの出会いでした。
ここから、わたしは人形(ドール)の魅力にはまっていきました。

PCを購入したことによって、インターネットを通じて、
ドールを愛する方たちと交流できるようになりました。
そこで、個人輸入代行の方にお願いする方法を知りました。
慣れてくると、自分で個人輸入ができるようになりました。
ショップの方とのメール交換は楽しいものでした。
世界がぐっと広がったような気がしました。




わたしにとってのドールとは

「人形」と「ドール」の意味は同じですが、
私にとって、「人形」というのは、ちょっと古い子、
アンティークや骨董品、日本人形やリカちゃん人形の
イメージがあります。
我が家にもそういう子はいますが、このページでは、
これからは、「ドール」と呼びたいと思います。

わたしは、なぜこんなにドールを欲しがるのか・・・。

自分でも不思議でした。高価なアクセサリーも服も車も
興味ありません。
でも、好みのドールに出会うと心を奪われてしまいます。

やっとの思いでお迎えしたドールは
ガラスのケースの中やビニール袋に入れて部屋に飾られます。
抱いたり、着せ替えて遊ぶわけでもありません。
ただ、眺めていたらほっとします。目で楽しんでいます。

このドールたちをレンズを通して見ると
まさに違った世界が現れます。
ある日、それに気がつきました。
ただ、部屋のなかで飾られている子は息をしていないドール。
でも、ひとたび、レンズを通すと、この子たちは動き出します。

わたしは自分の心のなかを、口に出せば、
薄っぺらくなってしまいそうなそんな思いを
ドールの写真を通して表現してみたかったのだと思います。

また、見る人によって、受け取り方は違うでしょう。








でも、わたしは、そういうやり方で
自分を表現してみたかったのだと思います。
完全な自己満足ですが・・・。
写真も素人なので上手く撮れていませんが。

だから、そのときどきに、
自分の気持ちを投影できそうな子に出会うと
どうしても側に置きたくなってしまうのだと思います。

                2004年9月3日



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