お座敷ばんび・PIYO

お座敷ばんび・PIYO

NEW!! 君のぬくもり

君のぬくもり




2006-07-22 11:36:44



「 青 空 」



まるで猛暑のような暑い昼下がり。

私はしばし身体を休めようとベットに横たわった。

窓の外は梅雨明け前だというのに澄み切った青空が広がっている。

蝉でも鳴いていれば真夏と思えるぐらい暑い昼下がりだった。

純白のシ-ツが素肌に心地良かった。

一畳程のこの楽園が私はとても好きだ。

身体を反転させ枕に顔を埋める。

エアコンの冷えきった冷気が背中に心地良かった。

2~3回深呼吸する。枕にほんのり残り香があった。

ほんの数時間前の事が鮮明に思い出された。......








「 幻 夜 」



どれくらい寝ていたのだろう、

窓の外は既に夕日が西の空を黄昏色に染めていた。

君の事をはたしてどれくらい思い出していたのだろうか。

昨夜の余韻に何分浸っていたかさえ思い出せない。

それくらい急激かつ深い睡魔が私を襲い、昨夜の余韻もろとも忘却の彼方へ

と追いやってしまった。しかし、何故だろうか?この心地良いけだるさは。

まるでトップアスリート達が体験すると快感になると言われる

ナチュラルハイにも似たえもいわれぬ快感だった。

身体から魂、それも記憶の中枢海馬だけが有体離脱し、

昨夜の記憶とシンクロしているようだ。........







「 面 影 」




昨夜の余韻を再確認し、私の海馬が有体離脱の旅から戻ってきた。

丁度その時私の携帯電話が鳴った。私はきっとあの人からだと直感した。

サイコキネシス、テレパシーと言う現象を強く肯定したくなる事が

この女性との間には多く存在する。出会いからまだ半年も経たないと

言うのに、長年寄り添い苦楽を共にしてきた恋女房の様な阿吽の呼吸が

存在するのだ。


2006-07-22 11:07:07





「 A DAY 」


荒波に揉まれる小船のごとく、わたしの腕にしがみつく君。

時にやさしく、時に激しく。。。


2006-10-14 20:41:08


君のぬくもりを恋しく思いながら

今日も窓から朝もやの空を見上げ現実に戻った。

夢の中での出来事。。。すべてが夢。夢から目覚める朝。

そう思える程に、君は幻であり見事に残留物がなく

別世界に生きるひとという実感をさせられる。

だが確かに、君は私の前で笑っていた。

にこやかに、いつも声をたてず静かに微笑む君。

私の発言に躍動したり沈んだりを繰り返しながら

リアルタイムに心境を表す君。

私の悪気のない失言に、ものの見事に君が微笑んで見せるとき、

いつも胸を撃ち抜かれていることを君は気づいてはいまい。



そんな君を今夜傷つけてしまったかもしれないのだ。

私のために、、、恩着せがましい言い方をしたくなさそうに

言葉を平常に変換しながら話てくれたこと。

そのやさしさに思わず躊躇いを言葉に出してしまった。

ためらう仲ではないはずなのに、想像もしなかっただろう

私の反応に君は「なんだ。。。。」と一言言った。

その瞬間、いつものように微笑んでいる君がどこかで

脱力したように見えた。次の言葉に胸が揺さぶられた。

「あっちでも、こっちでも別々。。。!」




君がそんな心境でいるだなんて。。。?


それが、「いや、実はそうでもない。」のなら構わない。

「本当にそう。。。」だとしたら、私はどう償うべきか

今、こうして考え出しては眠れないのだ。









「  過ぎてゆくすべてに 」


2007-01-02 21:22:29


生まれて初めて「幻覚」を見た。。。。

白い部屋に横たわっていたはずが、突然それは始まった。


幻聴...人には聞こえない音声が聞こえる。

声として聞こえる「幻声」、単純な音が聞こえる「幻音」。

幻聴は、自分の体の外から聞こえるということも、

自分の体の中から聞こえるということもある。

耳で聞こえるとは限らない。「頭の中に聞こえる」。。。


幻視 「その場にないはずものが見える「幻覚」症状。

単純な色や光が見える。人物が具体的に見える。

幻味、口の中に何もなくとも、ある味覚を感じること、

幻嗅、 嗅覚、幻触という類の幻覚はまったくなかった。


体感幻覚と、それ以外の皮膚感覚(温痛覚、湿覚)等の幻覚

脳味噌が解けた感じ、体内に異物のような出っ張りがある感じ

どれも妄想的な訴えにしか過ぎないのだろう。。。



目が覚めた時、いつもの黄昏の中いた。

栴檀は木漏れ日を失い夜のとばりに包まれる間際。

過ぎてゆくすべてに、その中に失いたくないものがある。

いつもの道を歩き、いつもの君に、いつものように

ただ他愛もないように夢を見たと話す。。。






「 YOU 」



存在自体に不安が押し寄せどうにもならない。

深い悲しみと途方もない痛みに切り裂かれるよう

乗り越えられるよう祈っては絶えるような日々

まさかこんなに弱いなんて知らなかった




2006-08-13 18:02:14





ボーイに案内され部屋に入り、窓を覆っていたカーテンを開けると

正面に緑がこんもりとした公園と中央噴水が見えた。

高層の部屋にいるだけで、ここ周辺の最も風情のある方向を見渡せて

おのずと日常を脱して来たことに浸れる。久しぶりの景色に

ほっとするように噴水に集まる人々を眺め一つ伸びをし上着を脱ぎ、

そのままベッドに仰向けになった。だが、選択などもせずに自動的に

いつもの部屋を順に、というのも飽きてきた。

年明けの秘密基地はどこにしようか。。。






2006-08-13 17:59:10




そんなことから、年末になるまでなかなか決めかねたが、結局、

浜離宮を見渡せるホテルに次回の部屋をリザーブすることを思いつく。

この新しい街に期待は薄く、きっと退屈するだろうと覚悟したよう

ではあったが、それはわたしの勘違いであっって、昼の賑やかさの後に、

もしかしたらとてつもなく面白いものが発見できるかもしれないと考えた。

こんな期待をしている今、わたしは退屈だということなのだろうか。。。

時間が欲しいと常に思うほどの日々なのだから、それは無いはずだ。

ここにいるうちは君とも離れる数日である。

今頃君は何をしているのだろう・・・。


黄昏だった窓からの景色は、いつの間にか闇のような空に変わっていた。





2006-08-19 21:54:39




いつもなら、フォーラムに足を運び地下の美術館やイベントをのぞきに行く。

気が向けば鎌倉へ。または横浜に行ってみる。

とにかく気の向くままに時間をのんびりとすごす。

宛てが無くてもかえってそのほうが面白い。

気が済んで一度部屋に帰り、また部屋を出る時には決まった鮨屋に行く

つもりだった。偶然、わたしの地元出身の板前がいたのが切っ掛けで通う

ようになった店だが、今日は君が来るまで外に出る気にならなかった。

昨夜に電話で話しをした時にはそぶりすら感じなかったが、

今日の夕方になって急にこちらに来ると言い出したのだ。

だが仕事の都合があるらしく深夜になりそうだという。

それからわたしは部屋から出るも、エントランスまで行くと

引き返し外に出る気にならなくなった。突拍子の無い君のことだから、

随分早くにいきなり現れることもあるかもしれないと思ったからだ。



君がこちらに着いたら寿司でも、と考えていたが食事は済ませてきたという。

日付が変わってしばらくたっているので、なかなか店も無いので、

その並びの居酒屋にした。女将はわたしが見るに美人である。

他の誰が見ても大たいがそう思うだろう。



女将は愛想良く迎えながら、目は素早く、見定めている。

しばらくぶりなのでなおさらだろう。女将はわたしがこちらに度々

来ているのを知っている。綺麗なお嬢さんですことと柔らかく女将が

お世辞まがいを言うので、君は自分のことを言われているのだと知って

目を伏せる。仕事関係の人だと説明をすると、女将は笑顔でうなずくが

わたしは急に落ち着かなくなる。




2006-07-22 07:49:15





1年以上前になるがここに女性を連れてきたことがあった。

堪のいい女将にことだから、その時のことはすぐに察したようだが

君のことはどう見ているのか。仕事関係と言ったくらいで誤魔化せるような

女将ではない。女将が飲み物の注文をとるのでビールと熱燗を頼んだ。

やっぱりお綺麗ですわねと女将が言う。またお世辞かと思いながらも

君を褒められるのは悪い気はしない。


先日、秋にご一緒にいらした方がおみえになりまして
お噂したところでしたの、くしゃみしませんでしたか。。。?


秋にここに来たのは同級の旧友だ。

そいつがここでわたしの話をしたとなれば、君を仕事関係の人だと言っても

とっくに手遅れだ。いささか気になるところで女将はにっこりと笑うと

君にも軽く頭を下げて去っていく。君は緊張しているようだった。



























□■□ 作者様へ □■□


お忙しい中をありがとうございます。
宜しかったら執筆にこちらの伝言板をお使いください(^^)

原稿書き込み(伝言板)








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