おとぼけ香港生活から脱皮

おとぼけ香港生活から脱皮

「ココバナ その2~金華ハムのゆくえ~」

前日記 からの続き)
幼稚園児扱いな中年おっちゃん税関員に
幼稚園児並みの答え方をしてしまった
小心者bebe。

味の素が白い粉を連想させるだなんて
誰が思おうか。

私の何気ないふとした言葉で
おっちゃんの長年のキャリアに
勘を働かせてしまったのだ。
マルサばりの鋭さで眉がピクリッと動かした税関員おっちゃんは
依然笑顔のままだったが
これから獲物(犯人)を捕らえるのを
今か今かと待ち構えるハイエナのようでもあった。

私が「味の素」だなんて答えてしまったのが運の尽き、
スーツケースの中身を確認されたくない時に限って
こんなことになってしまうのだ。
内心穏やかではないが
味の素は味の素であって違法ドラッグではないのだ。
ハイエナに追われ続けて観念した野うさぎのように
私はスーツケースをカウンターの上に置き
錠を外してチャックを開けた。

するとどうだ。


あれほど、
見つからないように見つからないようにと
万全な体制で臨んだ金華ハムが、

黒のビニール袋に包んで
スーツケースの一番そっこ(底)に入れたはずの
金華ハムが、




なぜか、







なぜなのか、










どうしてなのか、















税関おっちゃんと私に向かって













「こんにちは~(^^)v」しちゃってるじゃないかっ!





あんなに細心の注意を払った金華ハムが
スーツケースを開けると共に
なんともまぬけな顔をして
先頭を陣取っていたのである。
しかも!誰も紹介してないのに
自ら黒のビニール袋から
飛び出ているのだ。






ぬををををぉぉぉぉぉ~~~~~~!!!!!!








(つづく・・)


© Rakuten Group, Inc.
X
Design a Mobile Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: