「ウェブ進化論」私的検証023---第二章 グーグル--知の世界を再編成する その1
さて、いよいよ、次の章に入っていく。前章では、著者の総論的テーマが明らかになり、一読者としての自分の現状もとりあえず確認した。これからは各論に入り、より話は具体的になってくる。
この本小さな見出しがあと70以上残っているので、ひとつの見出しを1日一個づつ検証していくとなると、約2ヶ月半かかることになる。それもいいが、それでは、ちょっと後半部分はタイムリーな検証も出来なくなるかもしれないので、もうすこしスピードアップすることが必要だろう。一日2~3個の見出しを検証し、せめて、4・5月の連休あたりまでは、終了する予定で進めていこうと思う。
この記事、
mixiの日記
と連動するようにしているのだが、どうも、mixiに反映されるまで、数時間、時には半日ほどかかるようだ。また、一日に数個の記事を書くと、同日のものでも以前のタイトルは消滅し、最新の記事のタイトル一個のみが表示される模様。もともと、mixiとはまた別個なものとしてこちらをスタートしているのだから、こちらはこちらで独自の読者を確保できるように試みていこう。
さて、いよいよ Google
である。本著は縦書きなので、 グーグル
と表記しているが、こちらは横書きなので、Googleと表記する。二つ混在するが、同じことである。
本著を読み進めるにあたり、図書館から関連のいくつかの本を借りてきた。
「Web検索エンジン Googleの謎 」
もその一つ。Googleは、自分のデスクトップのポータルサイトになっているし、毎日毎日、Googleにはとてもお世話になっている。だから、もうだいぶ中身について知っているつもりだったが、この本をちらっとめくり始めたところ、まだまだ、検索エンジンとやらの使い方を十分理解しているとはいいがたいようだということを痛感した。
グーグルの実現する民主主義
「グーグルはシリコンバレー史の頂点を極めるとてつもない会社だ」
と私が確信したのは2003年初頭のことだった。シリコンバレーでは、ネットバブル崩壊から半年が経過した2000年11月の感謝祭を境に、人がどんどん減っていった。ハイウェイの渋滞はなくなり、株価は下がり続け、経済の先行きが全く見えない中で、
2001年9月11日に同時多発テロが起きた。
それから米国は「戦争の時代」へと突入していった。その頃の私は、戦争の前ではITもネットも起業家精神もちっぽけなものだなぁと、少し憂鬱な気分で毎日を過ごしていた。
なるほど、著者がオプティミストを気取って見せるので、こちらは批判的にペシミストを自称してはみたが、つまるところ、著者も私も、同時期の同じ世界を生きているのであり、地球人類にたいするペシミズムは、この時点では、ほぼ共有していたと言える。著者が、あえてオプティミストを気取る時には、あまり茶化すのはやめよう、と、この部分を読みながら、思った。
私がGoogleという言葉を始めて知ったのは、著者が「とてつもない会社だ」と確信したという2003年の、5月のことだった。ヤフーオークションで、中古の格安パソコンを手にいれた私は、そのPCにリナックスのVineをインストールしようとして、四苦八苦していた。その頃話題になっていた 2ちゃんねるのLinuxスレ
に
質問
した時、Googleで調べてみては、という内容のアドバイスがあった。それが最初だった。(質問内容は今考えると実にお粗末でお笑いだが、別に当時は 釣り
のつもりで書いたのではなかった(藁))それまでは、他の検索エンジンを使っていたし、それから今日まで、なにげにGoogleをつかうようになったが、確たる理由はない。ただ、 「使いやすい」
からだ。
でもなぜ使いやすいのか、なんて、今日まで気にもとめていなかった。
(1)「世界中の情報を整理し尽くす」というグーグルの構想の大きさと、グーグルという会社の個性の質について。
(2)この大きな構想を実現するために、情報発電所とも言うべき巨大コンピュータ・システムをインターネットの「あちら側」構築してしまったことについて。
(3)その巨大コンピュータ・システムを、チープ革命の意味を徹底追求した全く新しい作り方で自製し、圧倒的な低コスト構造を実現したことについて。
(4)検索連動公告「アドワーズ」事業に加え、低コスト構造のインフラが存在して初めて可能となる秀越な「アドセンス」事業を構想・実装し、大変な収益を上げていることについて。「知の世界の秩序の再編成」に「富の再配分」のメカニズムまで埋め込んだ凄さについて。
(5)20世紀までのどんな会社もやったことのないようなやり方で、社内の組織マネジメントに新しい思想を導入し実践していることについて。
(6)既に存在する多くのネット企業のどの会社とも似ていないことについて。
ああ、ほとんど全文まる写しだぁ。このところの見出し 、
「グーグルの実現する民主主義」
なのに、民主主義について、なにも書いてな~い。革命とか、神とか、民主主義とか、そういう単語は、著者にとっては、あまり重い言葉ではなく、さらっと装飾的に使う言葉なのかもしれない。まぁ、ここは、著者の表現形態に慣れるしかない。しかしながら、この 民主主義
というところにも、私は私なりに思いいれがあり、他でもアメリカ・インディアンの
イロコイ連邦と民主主義
なんてテーマをちょっぴりかじっている手前、軽く見過ごすわけにはいかない。
まぁ著者とて、まず、この技術を見てよ、これがこれからの民主主義を生み出すのだから、と言っているかのようでもある。
フューチャリスト宣言 <1> 2007.06.06
ウェブ仮想社会「セカンドライフ」 2007.06.05
Web屋の本 2007.06.05
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