Devayana (宮川義弘)さん
>それと、現在Oshoの翻訳をしている人がほとんどいない、というのが現状のようで、正直、私くらい(?)らしいです。

頑張ってください。貴訳が出版される日を楽しみにしています。角川書店から山川亜希子夫妻の翻訳によるOshoの本がでる、という情報もありますが・・・・・
http://terran108.cocolog-nifty.com/blog/2013/05/joy-the-happine.html
Osho Insights for a New Way of Livingシリーズ10冊の中から6冊でるとのことです。 (2013.05.21 10:04:02)

地球人スピリット・ジャーナル1.0

地球人スピリット・ジャーナル1.0

2006.11.27
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カテゴリ: 地球人スピリット

地球人スピリット・ジャーナル 2.0 につづく



「和尚(ラジニーシ)の超宗教的世界」 トランスパーソナル心理学との相対関係 玉川信明 社会評論社 2001

 Pルバが時間を取ってくれたので、ゆっくり二人だけで話すことができた。やはりネットやメディアを介したコミュニケーションとは違うダイレクトな親密感が湧いてくるものだなぁ、と忙しいところ会ってくれたことに感謝。話題にでたこともあって、その足で、ビレッジヴァンガードに行って、この本を買ってきた。この本は玉川さんのシリーズ4冊の第一番目になる本だ。

 このシリーズの本には、前から関心をもってはいたが、なかなか素直にこの本を手にとって読んでみる気になれなかった。なぜだろうか。ひとつには、そんな簡単にまとめることができないだろう、というシニカルな批判的な心情。そのうらには、聞いたこともない著者の、聞いたこともないような切り口ということがあった。また、引用のしかたとか、どこまでが原文でどこまでが引用者の独創なのかの境界がよく見えない、ということもあった。

 前回読んだ
「和尚(ラジニーシ)、禅を語る」 は偶然図書館にあったから借りてきたのだが、やはり、ほとんどが原文の引用であり、その本のできた経過がぜんぜん見えないぞ、と私は不満だった。このような本の作り方をしていいのだろうか、と半ば私憤さえ感じた。しかし、それは、いつの間にかできてしまっていた弊害、私はOshoのことについては、いくらかは知っているという幾ばくかのプライドでもあり、傲慢さでもあった。知らず知らずに自らが作った城壁の中で憤死していたりするのである。

 このブログを書き始めて、いつかはこのシリーズを読もうと思っていたが、率直に言って、とても面白かった。私のブログの推薦本にしてもいいと思う。というのも、いろいろ図書館に通って新書本をあさっているうちに、やはり一番気になっていたのは
トランスパーソナルな流れ であった

 一つには「ヴィギャン・バイラブ・タントラ」の訳者田中ぱるばさんと話していて、「和尚の本はもう翻訳されているもので、エッセンスは出てますよ」という言葉に励まされて、少々無理は承知でのんのんとやってきた。しかもまだまえがきも書いていない今にして、いよいよ脱稿でできそうな雰囲気である。プーナに行かなければと思念しつつも、原稿の方が先にすすんでしまったというのが現状である 。p273

 Pルバとお茶した直後に読む文章であってみれば、どこかリアリティがあるやり取りだ。しかし、まぁPルバの言葉は正解でもあり、舌足らずでもあるだろう。和尚の本のエッセンスというのは、一冊で十分だろうし、また数百冊読破してもまだ足らない、ということも言える。たとえば、最近はヒィンディー語からの訳出も相当すすんでいるが、例えば月に一冊だされていたダルシャン日記などはほとんど訳されていない。

 あとがきを書き終えてからのまえがきであるが、言いたいことのただ一点は、この書は私個人の人生上の問題はあれ、これだけのガッツのある天才的宗教家を世に紹介したいという思いばかりのものである。あとがきにも触れたように、これだけの神秘的で偉大な人物を日本の知識人たちはまったくと言っていいほど、無視し、マスコミにも取り上げられないというのは、知識人の怠慢というより悲劇である。 p8

 このあたりの心情は私の今の心情に相当ちかい。いや、まったく無視されてきたわけでもなく、日本の主だった知識人達はほとんどOshoを認識していることは間違いない。マスコミにも相当数すでに取り上げられてきた。しかし、その量や質については、まだまだ少なく、今後さらに研究され、活用されてしかるべきだと思う。

 その意味では、英訳は愚か、瞑想にも大して打ち込んでいないのにと、関係者の間からは不快感が聞かれそうな案配であるが、何しろ以上述べたようにこの書は半ばひとりでに出産できた本なので、その辺はご了解願いたいと思う。 p273

 ここを読んで、私は赤面した。「関係者」のひとりとして「不快感」を感じていたのは確かだ。で、この本自体が本当に「世界初の和尚ガイドブック」として過不足のないものができているかどうかはともかくとして、ちょっとは「関係者」の面をしている「私」とはいったい誰か?という疑問を持たざるを得なかった。むしろ、私が関係者面して、new-comerに何事か「不快感」を示そうとするなら、それはいったい何か?と自問自答のサイクルに入らざるを得なかった。

 この本を一冊読んで、私にはとても素晴らしい一冊だと思うようになった。とくにトランスパーソナル心理学との相対関係を読み解いた視点はまったく正しいと思うし、誰かにやってもらいたかったことだった。誰かがやらなければならなかった。そういった意味で、私は玉川信明という人物像をまったく知らなかった(いまでも)が、私にとっては、出色の出来だと思うようになった。ぎゃくに、この本を通じて、Oshoを知っているひとにとっては、トランスパーソナル心理学を俯瞰するにもよい本になっているようだ。

 このシリーズには、4冊あり、まだ残り2冊を読んでいないので、まずは全部読んでみたい。そして、著者のほかの著作にも触れながら、何度か読み直してみたい本の一冊である。著者は昨年2005年に7月に亡くなられたようだ。冥福をお祈りいたします。合掌

<2>につづく






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Last updated  2009.03.30 08:10:07
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アウトロー列伝  
Bhavesh  さん
はっきり言って、この本面白かった。私はどうも食わず嫌いのところがあり、先入観で判断しては失敗することが多い。第一印象が正しいことも多いことはおおいのだが。

それでこの玉川さんのアウトロー列伝を3冊ほどかりてきて読み始めたところだが、こちらもなかなか面白い。つまりはこの玉川さんというある意味アナーキーな昔風の文士は、一生かけて思想的な彷徨を続けたわけだけど、最晩年において、Oshoのことをあれだけ評価し、あれだけのものを文章で残したということは、なかなか興味深いものを感じる。

玉川さんのこと永年知っている人には、玉川さん本人に対するさまざまな評価があるようだが、それは横においておくとして、とにかく、このような人生もあるのだな、と個のなかの個を生きた玉川さん、というイメージがすこし私の中で浮上しつつある。

ただ、このブログは、新書本のような読みやすい本をおつまみにして書きなぐっているので、ハードカバーの本が続くと、ちょっと書くのも読むのもつらくなってくる。

最近は、図書館から借りてくるものもついつい厚いものになる傾向がある。原点に帰らねば。 (2006.12.06 23:49:12)

=2006今年読んだ本・ベスト10=  
Bhavesh  さん
第二位です。
http://plaza.rakuten.co.jp/bhavesh/diary/200612220001/

以前にでた本ですが、本にはよむべき時期というものがあります。私には玉川さんの本はいまがシュンです。 (2006.12.23 08:39:24)

玉川さんのこと  
vijay  さん
あまりちゃんとした読者でないので、申し訳ないのですが、最近の記事の流れと今後に注目しています。玉川信明氏は、昔昔、二度程お会いしたことがあります。一度は、東アジア反日関係の支援集会で。もう一度は、アナキストの向○さんと三人で飲み屋さんで。気さくな良いオッチャンでした。彼の著書は、「中国の黒い旗」とか「アナキズム」とか「真人山岸巳代蔵」とか、「ダダイスト辻潤」とか、かなり面白く読んだ覚えがあります。セラピスト稼業の旅行脚と重ねて、富山の薬売りに興味を持ったときは「反魂丹の文化史」を読んで、興奮したものです。最近のフリーチベットの流れから、もう一度彼の一連の中国でのアナキズムの研究を、読んでみたいとも思ってました。そのいかにも腹巻には黒旗を巻いているジャーナリスト・ゴロっぽい玉川さんが、OSHOに関心をもって、晩年に入れこんだことは、その本の内容はどうあれ、僕は嬉しく応援したい気持ちでした。彼の反骨の心意気を感じたものです。取材に際してOSHOジャパンに通ったみたいで、ア○パとか、ミュージシャンのサン○デッシュとかは、親しくしたみたいです。だから実際の瞑想も何度かはしたことと思います。現代思潮社から出てる「我が青春、苦悩のおらびと歓喜 共産主義と人間実存の狭間での苦闘十年」という玉川さんの自伝のような本の最後のあとがきでOSHOのことにふれていて、彼の心意気を読み取れます。元気だったらもう一冊「親鸞と和尚の比較研究」本を出したかったそうです。 (2008.11.18 15:44:30)

Re:玉川さんのこと(11/27)  
Bhavesh  さん
>vijay
ランダムにななめ読みした本を、自分でも忘れないようにメモしている程度のブログなので、かなりいい加減なことを書いています。誤字脱字も多いし。厚顔無恥まるだしです。
それはともかくとして、玉川信明さんの本は、一時期まとめてよみましたが、なかなか面白かったです。「我が青春、苦悩のおらびと歓喜」は残念ながら、未読ですが、チャンスがあったらぜひ読んでみたいです。それにしても、とてつもないゾルバ・ザ・アナキストですね~。一緒に飲んだことがあるとはうらやましい。 (2008.11.18 19:00:41)

我が青春、苦悩のおらびと歓喜  
vijay  さん
は、僕にとっては後書きしか、あまり意味のない本ではありました。つまりバベッシュも引用している「あとがきを書き終えてからのまえがきであるが、言いたいことのただ一点は、この書は私個人の人生上の問題はあれ、これだけのガッツのある天才的宗教家を世に紹介したいという思いばかりのものである。あとがきにも触れたように、これだけの神秘的で偉大な人物を日本の知識人たちはまったくと言っていいほど、無視し、マスコミにも取り上げられないというのは、知識人の怠慢というより悲劇である。p8」という「和尚(ラジニーシ)の超宗教的世界」の部分がもう少し書かれているような気がするだけなので、入手もしにくいでしょうから、僕のブログの資料の左側のページにでもスキャンしてアップしておきます。しかし明日とか明後日とかすぐできるかどうかはわからないので、気長にお待ち下さい。
(2008.11.19 23:04:57)

Re:我が青春、苦悩のおらびと歓喜(11/27)  
Bhavesh  さん
>vijay
楽しみにして、気長に待ってます。
(2008.11.19 23:48:36)

Re[1]:我が青春、苦悩のおらびと歓喜(11/27)  
Bhavesh  さん
「我が青春、苦悩のおらびと歓喜」
ようやく遠くの図書館から回送されきて、読むことができました。
http://terran108.cocolog-nifty.com/blog/2009/04/post-eca8.html (2009.04.11 16:12:57)

Re:知識人の怠慢というより悲劇 <1>(11/27)  
Devayana (宮川義弘) さん
>例えば月に一冊だされていたダルシャン日記などはほとんど訳されていない。

ダルシャン日誌は、現在翻訳が禁じられているそうです。 (2013.05.19 08:42:44)

Re[1]:知識人の怠慢というより悲劇 <1>(11/27)  
Bhavesh さん
Devayana (宮川義弘)さん
>ダルシャン日誌は、現在翻訳が禁じられているそうです。
-----
読みたければ、英文で読めばいいことですけどね。ただ一般に、こいうものがあるといことはもう少し知られてもいいかなぁ。
(2013.05.19 09:49:08)

Re[2]:知識人の怠慢というより悲劇 <1>(11/27)  
Devayana (宮川義弘) さん
Bhaveshさん
>読みたければ、英文で読めばいいことですけどね。ただ一般に、こいうものがあるといことはもう少し知られてもいいかなぁ。

-----
そうですね。
ダルシャン日誌は、サニヤシンの個人的な問題に答えているので興味があるのですが、この先訳されないのはもったいないですよね。
断片的にはOsho Timesで読めますが・・・・
それと、現在Oshoの翻訳をしている人がほとんどいない、というのが現状のようで、正直、私くらい(?)らしいです。

(2013.05.21 09:25:00)

Re[3]:知識人の怠慢というより悲劇 <1>(11/27)  
Bhavesh さん

Re[4]:知識人の怠慢というより悲劇 <1>(11/27)  
Devayana (宮川義弘) さん
Bhaveshさん

>頑張ってください。貴訳が出版される日を楽しみにしています。
ありがとうございます。とりあえず「知恵の書」下巻は6月上旬に出版の予定です。
それから「The Transmission of the Lamp」も翻訳済で、来年の春に出る予定です。
で、現在は「The Discipline of Transcendence」の翻訳を始めたところです。
(2013.05.21 22:11:24)

Re[5]:知識人の怠慢というより悲劇 <1>(11/27)  
Bhavesh さん
Devayana (宮川義弘)さん

6月が待ち遠しいです。 (2013.05.22 02:48:02)

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