「失はれた地平線」
LOST HORIZON<1>
主演ロナルド・コールマン 監督フランク・キャプラ 1993年発売 原画1937年
英国領事ロバートらを乗せ、戦乱の中国から飛び立った飛行機はハイジャックに遭う。予定外のコースをたどる飛行機は、折からの暴風雨と燃料不足のため、雪深いチベットの奥地に不時着してしまう。死を覚悟した生存者全員の前に、やがてどこからともなく現れた一人のチベット僧。彼はロバート達を、いまだかつて誰も足を踏み入れたことのない伝説の理想郷”シャングリ・ラ”へと導いていった・・・・。
ベスト・セラー冒険小説を巨匠フランク・キャプラが映画化。50年以上も前に作られたとは信じがたい、ファンタジックなSFXを駆使したアドベンチャー映画の原点。アカデミー賞に輝くシャングリ・ラのセットも豪華絢爛。
この作品はオリジナル版が散逸、ながらくカット版が流布されていたが、今回世界に現存するフィルムを集め、25分の映像と132分の音声をようやく復元した、貴重な復刻版である。
感動を簡単に言葉にできるほど、私は言葉の使い手ではない。良かったのひとこと。「チベットの奥深く、伝説のユートピア「<シャングリ・ラ>はあった!」のコピーが泣かせる。恋をしたくなった。高地での高山病や時代的考証、文化的理解など、こまかいことをいえばキリがないのだろうけど、それらを上回っている。この作品が何度も何度も再発売されている理由がよくわかる。
この映画をみていて、もうひとりの多火手を思い出した。1931年に亡くなった、フランスの売れない三流ジャーナリスト。貧乏な画学生とともに共同生活をしていた。神智学協会の会員でもあった。
同じタイトルの本とVHSを同時にリクエストしていたのだが、VHSのほうが先にきてしまった。もう小説のほうは読まなくてもいいかな。優れた作品は、こうして映像でみるのがいいかもね。人々がいうには、小説と映像にはそれぞれ違いがあるらしいが、小説をあまり読めない私には、こうして映画で味わったほうがよいようだ。ラクチン。
ヘッセの水彩画 2007.11.04
ヘルマン・ヘッセ 雲 2007.11.04
わが心の故郷 アルプス南麓の村 2007.11.04
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