<1>よりつづく
「14人のダライ・ラマ(上)」
その生涯と思想 <2>
グレン・H.ムリン /田崎國彦 2006/10 春秋社 全集・双書 604p、 原書
The Fourteen Dalai Lamas: A Sacred Legacy of Reincarnation
, February 2001
密教独特の修行には、自分自身をこれらの菩薩のうちの或る菩薩であると、あるいは別の菩薩であると観想して、この菩薩と感応する真言を唱えるというやり方があるのである。この種の典型的な実践は、「一切の命あるものの利益のために、ほかならぬこの私が完全にして円満な覚りの境地を達成しなければならない。この目的のために、私は、いま、自分を観音菩薩と同一であると見なす観想と、観音の真言を唱えることにとりかかるのだ」という誓いを立てることをもってはじまる。そのあと、私たちは、身体の通常の感覚と言葉と心を、空間に生じた観音の発行体、すなわち姿形なき空間に溶かして、次のような観想を生起させる。すなわち、我が身体は観音菩薩の身体であると、我が心は一体となった智慧と慈悲であると、すべての発する言葉は観音菩薩の真言であるとして、我が自我は観音菩薩と同一であると、観想するのである。次に、私たちは、菩薩の諸活動を完成するために、自分の心臓から光明を放って、「オーム・マニ・ペーメ・フーム」という真言を暗唱する。
p41
ソナム・ギャムツォは、チャカル・モンゴル人に、生き方の新たな決まりを授けた後、「観音菩薩の読誦経典」を、慈悲の真言ともに伝授した。この真言「オーン・マニ・ペーメ・フーム」は、チベット語で表記すれば、Om ma ni pad me humと六つの音節(六字)になることから、観音の「六字真言」と呼ばれる。彼の全説法は、指定された翻訳官によってモンゴル語と中国語に翻訳された。その結果、すべての参列者は、何が自分たちに期待されているのかを正確に知ることができた。彼が説法しているうちに、空は虹で満たされるようになり、花々が天上から降ってきたという。 p294
彼女の妊娠は、子供を宿してから一月もしないうちに明らかになった。というのは、彼女のそばに座る人たちの誰にも、子宮の内側から流れ出る「フリーヒ」、「ディーヒ」という、順に慈悲と智慧の菩薩を象徴する種子の真言が聞こえてきたからである。また、多くの人が、「オーム・マニ・ペーメ・フーム」という観音菩薩の真言も聞いたという。 p334
オーム・
マ
ニ・
ペー
メ・
フーム
オーン・
マ
ニ・
ペー
メ・
フーム
Om
ma
ni
pad
me
hum
オーム・
マ
ニ・
ペー
メ・
フーム
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