山中温泉が誇る最大の文化遺産は「山中節」でしょう。長い歴史に育まれた哀調漂うメロディーは、人の心に深い感銘を与えます。以来、長らく歌いつがれてきた山中節。その中心となった芸妓さんが少なくなり、新たに山中節保存会が設立されています。年一度開かれる「山中節コンクール」では、全国各地から山中節自慢の歌い手が集まり、チャンピオンを決めるわけです。
プロの歌い手としては「米八」さんが有名です。元来山中節の奥義を極めた芸妓さんの名前が、今4代目まで継がれています。ただ「夢香」という方の山中節が絶版になっているようのが残念です。
このような土地柄ですから、山中では優れた音楽センスを持つミュージシャンが、数多く輩出しています。多くのプロ・アマ・ミュージシャンの中、ジャズ界でメジャーデビューを果たしたのが五十嵐一生君。一時はドラッグのことなどで、大きな挫折を味わったようですが、頑張って欲しいものです。
■ 山中節のCD
(こんなにたくさんあります)
■ 日本の民謡8~中部・北陸
山中節名人 三代目米八さんの曲が収録
■ 都はるみロングコンサート 天に歌、地に歌、人に歌
■ ふるさと民謡 北陸
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■ 加賀山昭子『山中節』
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■ 五十嵐一生 CD
五十嵐一生さんの出身は北海道ですが、山中中学校の卒業生です。ウチのカミさんが同級生で大のファン。いつぞや同窓会から帰った後、酔った勢いで耳にタコができるほど彼についてほめまくっていました。なにかにつけ、引合いに出されてこきおろされるダメ亭主としては迷惑な話です。
その後いろいろありましたが、昨年9年ぶりにCDをリリースする際、私の店を訪れてくれました。まだ子どものようなあどけなさを持った、憎めない人物です。行き詰ったら、私のオリジナル曲を使ってもらってもけっこうですよ。そんなわけないか
※画像は昨年9年ぶりにリリースされたアルバム FREE DROPS .