世界で一番愛する人と国際結婚

世界の中心で愛を探す -オーストラリア 1-




以前、海外放浪癖のあった私は、NY留学後に働いた会社をすぐに辞めて、
1ヶ月の予定でオーストラリアに旅に出たことがある。



最初は、ワーキングホリデーでメルボルンに滞在している友人を訪ねた。
昼間は学校で日本語を教えていた彼女と、夜だけ一緒にご飯を
食べたりパブに行ったりして、それなりに楽しかった。



彼女は、ずっと自分のフラットにいてくれていいと申し出てくれ
たが、私はメルボルンだけに1ヶ月間いるつもりはなかった。
とにかく、何でも見たい、何でもやりたかったのだ。



その後一人で、マウントブラーという山にスキーに行った。
当時スキーに夢中だった私は、もし気にいればそこにしばらく
滞在するつもりでいた。


だが、オーストラリアはあまり標高の高い山がなく、
夏でも雪はグシャグシャ。雨は降るし、コースは物足りず、
すぐに町に戻ってきてしまった。



そして、私は彼女に別れを告げ、キャンベラ、シドニーを観光して、
ゴールドコーストへとバスで北上した。



そこであるツアーに申し込みをした。



そのツアーは、ゴールドコーストから、グレートバリアリーフに
浮かぶ島に船で渡り、マリンスポーツをし、お隣のハミルトン島から
飛行機に乗って、アリススプリングスに飛ぶ。

アリススプリングスの周りでは、エアーズロックに登ったり、マウント・
オルガやキングス・キャニオンをハイキングしたり、乗馬をしたり、
夜はキャンプが含まれている、全行程2週間のツアーだった。





ツアー終了後は、アリススプリングスから、一人でケアンズに飛び、
ケアンズで2週間働き、その後ダイビングのクルーズに参加して、
1ヵ月半後、ようやく帰国した。



実は、オーストラリアがあまりに楽しかったのと、ケアンズでは
降って沸いたように、ウェイトレスのアルバイトをすることになった
ので、私はチケットを変更して、滞在を延ばしたのだ。


どこもかしこも楽しかった旅行だが、特にそのツアーは思い出深かった。


そのツアー、国籍は問わないが年齢制限があり、18歳から35歳まで
しか参加できない。私が参加した時は総勢30人くらい。一人、オージーの
ツアーコーディネーターが付き、バスでの移動がメインだった。


当時26歳くらいだった私は、3人いた日本人学生の中では最年長
だったが、欧米人達はだいたい30歳前後の社会人が大半だった。
30歳以上の人もかなりいた。


国籍は、豪、米、加、英、独、仏、蘭、日が3、4人ずつくらい。
あと、シンガポール人、台湾人、韓国人が一人ずついた。



男女比は、ちょうど半々くらい。全員独身で、全員が一人参加。
その中でカップルも二組誕生したので、今思えば、まさに
マッチメーキングツアーだった。



毎日一緒にバスで移動し、一緒にハイキングし、一緒に遊び、
一緒に食事をし、夜はお酒を飲んだり、ゲームをして過ごした。


私に興味を持ってくれて、告白してくれたシャイなドイツ人もいた。
私が気になってしまったけど、私には興味を持ってくれなかった、
ブラピ似のオーストラリア人もいた。


たったの2週間だったが、そのツアーの最終日の夜は、涙、涙の
大フェアウェル・パーティとなった。


つづく

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