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サムスン電子は7月22日、ロンドンで開催した新製品発表会「Galaxy Unpacked」で折りたたみスマートフォン3機種を発表した。なかでも新型Galaxy Z Fold8は開くと横長の4:3ディスプレイになる同社初のフォームファクターを採用。近くAppleの参入が予想されるなど、折りたたみスマホ市場が新たな局面を迎えている。
これまでの横折りタイプの折りたたみスマホは閉じれば一般的なスマホに近いサイズ、開けば正方形に近い縦長の大画面になる仕掛けが基本だった。しかし今回サムスンが日本でも投入を発表した「Galaxy Z Fold8」は、開いたときの画面が横長の4:3になるという最大の変化が見られた。
閉じた状態の縦横比も10:16と独特の形状になっており、感覚としては"パスポート型"に近い。
この比率を採用した背景の一つに、サムスン側は折りたたみスマホにおけるエンタテインメント視聴の需要に応えたいとの意向を挙げた。
特に映像コンテンツは基本的に16:9(9:16)比率で配信されることが多いため、これまでの正方形に近い画面サイズでは上下の余白が大きかったが、横長化したことで開いたときによりフィットし、没入感ある映像体験が叶う。
一方、これまでZ Foldシリーズが担ってきた縦長・スクエア型のデザインは、名称を変えて存続する。従来の延長線上にあるモデルは「Galaxy Z Fold8 Ultra」として、最上位モデルに昇格されラインナップに残る形だ。
価格面では、横長のGalaxy Z Fold8は12GB/256GBモデルが26万9880円から、Galaxy Z Fold8 Ultraは12GB/256GBモデルが29万6780円からという価格設定になっており、横長モデルがあえて廉価に位置づけられている点も見て取れる。
サムスンがこのタイミングで横長モデルを投入した背景として、業界内外では前述のような理由のほかに、Appleの動向があることが予想されている。
Appleをめぐっては長らくiPhoneシリーズにおいて「折りたたみモデルを展開するのではないか」との予想が流れており、ここ数ヶ月内でもサプライチェーンとされる複数の中国企業から「モックアップ」と主張するサイズ見本が流出するなど、活発に動きを見せている。
そうしたなか、調査会社カウンターポイントリサーチは7月22日、2026年のグローバル折りたたみスマートフォン市場に関する最新の予測を公表した。
それによれば、グローバル折りたたみスマートフォン出荷は高価格帯化の進展や「アップルの参入見込み」を追い風に、2026年に21%成長するとの見立てを立てた。
シェア面での予測はより具体的だ。Samsungが32%で首位を維持する一方、もしAppleが参入した場合、2026年はAppleが25%、中国で強い存在感を維持するHuaweiが24%のシェアを獲得すると予測。これにMotorolaが8%、HONOR(中国)が3%で続くとした。
そのため、Samsungのシェアは2025年の40%から32%へと下がると予測されており、Appleの初参入が"パイオニア"であるSamsungの独走状態に直接影響を与える構図が描かれている。
パネル調達の観点からもAppleの存在感は際立つ。同じくカウンターポイントリサーチが15日に公表した別の調査によれば、2026年通年の折りたたみスマートフォン向けパネル出荷台数は約2,750万台に達し、2025年比で約24%増になるとの見通しが示されている。
ブランド別ではSamsungが31%のシェアで引き続き首位を維持する見込みだが、Appleは参入初年度に折りたたみスマートフォン向けパネル調達の約29%を占め、Huaweiを上回って2位に浮上、Huaweiは約24%にとどまるとみられる。
Appleがどのような形状の折りたたみiPhoneを投入するかは正式発表されていないが、サムスンが今回、縦長のZ Fold8 Ultraと横長のZ Fold8という二本立て戦略を打ち出したことで、うわさされる折りたたみiPhoneがどちらの形状を選んでも対応できる布陣となっている。
これら一連の予測について調査元のアナリストLee氏も2026年はAppleの参入によって折りたたみスマートフォン市場が新たな局面を迎える年になるとの見方を示した。
Appleの参入は消費者全体の認知度を高め、プレミアムな折りたたみ端末の基準を引き上げると見込まれる一方で、Samsungは製品の成熟度、販売チャネルの広さ、折りたたみ端末のユーザー体験において依然として明確な優位性を持つ。
新規参入が市場に大きな変革をもたらすのか、そしてより幅広い層に折りたたみスマホが浸透していくのか、新たな局面に注目したい動きとなっている。

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