音楽日記 ~ロックやジャズの名盤・名曲の紹介とその他の独り言~

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2017年03月04日
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テーマ: ラテン音楽(411)
メキシコの偉大な作曲家へ捧げた3枚組大作(後編)

 ( 前編 からの続き)
 さて、タニア・リベルターの3枚組の内容に目を向けてみたい。前編に書いたとおり、1枚目(“クラシコ”)は伝統的というか古典的なスタイルの演奏と歌になっている。対して2枚目(“エレクトロニコ”)は現代的な電子楽器をフィーチャーしながら、マンサネロ的スタイルとは少し違った雰囲気で演奏がなされている。そして3枚目(“ピアノ・イ・ボス”)は、その副題の通り、ピアノ演奏のみにヴォーカルが乗っかっている。個人的にどれがベストかと言われると正直なところ決めかねるが、“マンサネロ名曲集”という性質上、1枚目と3枚目を支持するファンが多いのではないだろうか。

 上記のように、個人的にディスク単位では“これがベスト”と決めかねるので、3枚通してのお気に入り曲をまとまりなく上げてみようと思う。1枚目は、オリジナルの雰囲気を大事にした感じの演奏。曲として特に好みなのは、2.「 ドルミール・コンティーゴ (あなたと一緒に眠る)」と3.「メ・ブエルベス・ロカ(あなたに夢中)」。前者は過去記事で曲を取り上げている。後者は直訳すると“あなたは私を狂わせる”の意だけれども、もちろん愛に関わる意味であって、“あなたに夢中”という意味合いである。

 2枚目は上述の通り、1枚目との対比が強い音の仕上がりになっている。電子楽器(エレキギターも含む)を積極的に入れてインパクトのある音に仕上がっていて、個人的にはなかなかいいと思う。お気に入りを少し挙げると、3.「クアンド・エストイ・コンティーゴ(あなたと一緒にいる時)」、6.「テ・エスペラレ(私は待つだろう)」。この2枚目はどの曲も音に工夫があって、単調さを感じさせない所もよい。

 3枚目はピアノとヴォーカルなので、タニアの声・歌唱が前面に出ている。好曲が特に多くてどれも捨てがたいけれども、いくつか挙げるとするならば、おすすめは、4.「テ・エストラーニョ(あなたが恋しい)」、6.「エスタ・タルデ・ビ・ジョベール(今日の午後、雨が降るのを見た)」、8.「コンティーゴ・アプレンディ(あなたといて学んだ)」、9.「アドーロ(尊敬する)」。いずれもマンサネロの代表曲だけれども、見事なまでにタニア節に歌い上げている。

 とまあいくつか曲を挙げてみたけれど、“あなたと一緒”とか、実際に詞を見てみたら、歯の浮くようなラブソング的内容が多い。それをわざとらしくなく、優しい声で歌いあげているというのが、3枚を通してのタニアの魅力とも言えるのかもしれない。






[収録曲]

Disco 1: “Clásico”
1. Yo Sé Que Volverás
2. Dormir Contigo
3. Me Vuelves Loca
4. Muy A Mi Pesar
5. No Existen Límites
6. El Ciego
7. Nuestra Casa
8. Si

Disco 2: “Electrónico”

2. Salud Cariño
3. Cuando Estoy Contigo
4. Aquel Señor
5. Esperaré
6. Perdóname


Disco 3: “Piano y Voz”
1. Tal Vez, Quizás
2. Señor Amor
3. No
4. Te Extraño
5. Como Yo Te Amé
6. Esta Tarde Vi Llover
7. Nos Hizo Falta Tiempo
8. Contigo Aprendí
9. Adoro

2013年リリース。





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Last updated  2017年03月04日 20時45分24秒
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