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BLUE ODYSSEY
地球防衛少女ミポリン act.17~22
地球防衛少女ミポリン [act.17]
美穂がそこから見たものは異様な光景だった。
多くのビルは大きな力を受けて窪みが出来たような感じで変形させられていた。
その潰れ方の異様な事……。
またあるビルなどは粉々になり、周囲に破片を撒き散らしていた。
付近一帯はガレキの山だった。今まで見慣れていた都市が跡形も無くなっていた。
美穂 「ああ………。
桃山東銀行も、北豊川自転車屋も、金剛中央商店街も……………、みんな無くなってしまったんだわ。」
美穂は悲しくなった。自分の馴染みの街並みがすっかり無くなっていたのだ。
その後、美穂はビルの残骸群が意外に小さい事に気が付いた。
どうも上空から見下ろしている感じだ。
美穂 「うわーーーーーーーーーーーーーーー!!高い!」
美穂は周りを見回して、自分が巨大化している事を改めて実感する。
そして怖くなってその場にしゃがみ込んだ。
そこへエリーゼからの通信が入る。
エリーゼ「美穂さん!早く前進して!道路に沿って歩いてください。
生命体はその先にいるわ。今、ここの原子力発電所の動力炉の反応を高めているの!
それを阻止して!
でないと、この辺一帯には核爆発が起こる可能性があります!!」
美穂 「
かっ、核爆発ーーーーーーーーー?!!
わっ、わかりました!」
へたり込んでいた美穂はヨロヨロと立ち上がる。
美穂 「でも、やっぱ高いなーーーー」
美穂の頭部から見える視界は、高いタワーの上やビルの展望室から見下ろしたような感じだった。
それでも美穂は一歩一歩前へ歩き始めた。下を見ると自分の体が見える。巨大なウエストライン。
そのはるか下の方に足があるようだ。でも今はスカートに隠れて見えない。
下の道路上に見える自動車はホントに小さい。
美穂 「自動車が……、携帯電話ぐらいの大きさにしか見えない!」
歩き始めると、スカートの端から、膝の頭だけが見え隠れした。
自分の体なのに、なんだか別の物を操っている感じだった。
美穂 「なんだか巨大ロボットになった感じ………。」
まだその歩きはおそるおそるといった有様で、実に心細い。
足を地面から放せない。ずらすようにしてシューズを前にスライドしながら歩く。
抜き足差し足といった感じ。
エリーゼ「歩くだけでも苦労するのね。」
明美 「さっきは基地内で歩いてたじゃない?!2・3歩だけど!」
エリーゼ「今、美穂さんの視界から見えてる景色が、さっきとまるで違うから戸惑っているんだわ。
あのメタモルフォーゼルームは一面壁ばかりで、自分の大きさを対比する物が何も無かったから。それで、思ったほど巨大さを感じなかったんだわ。
でも今は、ビルのおかげで嫌でもその巨大さが実感できるもの。」
美穂 「う~~~~~~~。」
明美 「ミポリン、早く!生命体はまだアンタの8キロ先にいるのよ!!」
美穂 「えーーーーー!!まだ8キロもあるんですかぁ?
それじゃ、高校の時のマラソン大会と同じぐらいの距離じゃないですかーーー?!!!
着くまでにだいぶ時間がかかりますよーーーー。」
エリーゼ「貴方は巨大化してるのよ!走ればものの5分で着くわ!
さあ、走って!母さんのためよ!」
美穂 「えーーーーーーーーーーーーーーーん!お母さーーーーーーん!」
美穂は走り始めた。辺りには地響きが鳴った。
明美 「今度はさっきより動きがいいわ!」
エリーゼ「さすが、”乙女”ね!母親のためなら動けるんだわ!」
地球防衛少女ミポリン [act.18]
美穂はたちまち原子力発電所に着いた。そこの大型のドームに例の生命体がへばり付いていた。
初めて間近で見るその生命体の姿は……、美穂の想像をはるかに超えて気持ち悪かった。
美穂 「げっ!」
何かグロくて、グチャグチャで、形容しがたい形態だった。
美穂 「あのーーーーーーーーーーーーーーーーー!
やっぱり、私には無理です!!!」
明美 「何言ってるの?!アンタしかいないのよ!今、地球を守れるのは!!」
美穂 「あのーーーーーーーーーーー、でも私、ゴキブリとか、蜘蛛とか、ナメクジとかの気持ち悪い系の生き物に弱いんです。!
ゴキブリもやっつけた事はありません!」
明美 「何?今までに一度もゴキブリを退治した事が無いの?!」
美穂はコクコクと頷く。
美穂 「えーーーーーーーーーーーーん!
ゴキブリは退治出来ません!!苦手です!」
エリーゼ絶句!
明美 「なんで?!!ゴキブリよ!ゴキブリ!
よくそれで食べ物屋やってるわねーーーーー!
食べ物屋には絶対いるでしょう!シャレになんないほど!」
エリーゼは思わず額に手を当てた。
エリーゼ「低レベルの会話ね…………。
美穂さん!とにかくあの生命体をなんとかできない?!そうしないと………、」
美穂 「無理です!」
美穂は素早く返答する。
エリーゼ「美穂さん!炉心が爆発したら、その都市で逃げ遅れた人達は皆死ぬ事になるのよ。
貴方のお母さんも例外じゃないわ!」
美穂はそれを聞いて………、無理にファイティングポーズを取った。
美穂 「うううう……。
ゴキブリとか気持ち悪いのは苦手ですが…………、お母さんの為なら…」
明美 「そうこなくっちゃ!!!さすが”乙女”ね!!」
美穂は闘志がみなぎった。
そして我慢して、巨大な生命体の背中につかみかかろうとした。
すると、生命体はクルッと美穂の方を振り返って、目らしき感覚器官をジロリと動かした。
美穂 「
きゃあ~~~~~~~~~~~~~!!!
やっぱり…………、ダメだわ!
」
その時!巨大な生命体は美穂目掛けて飛び掛ってきた。
美穂 「
きゃーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!
」
地球防衛少女ミポリン [act.19]
美穂は相手の突撃をかわすために身をひねる。
しかし、思わずよろけて側にあったビルに身体をぶつけてしまう。
ビルはぐしゃぐしゃに潰れ、美穂もそこへ倒れ込んだ。
見ると、自分の腕とか足に傷を負っていた。
美穂 「うわーーーーーー、
傷がついたーーーーーーー!傷がついちゃったぁーーーーーーー!!!」
そこへまた生命体が、ムササビが飛行する時みたいに体の幕を広げて美穂目掛けて飛びかかって来た!
美穂 「きゃ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~!!!」
すばやく起き上がってその突進をかわす美穂。
でも、すぐにガレキの塊につまづいて、大きくよろける。
そして別のビルに突っ込んで、そのビルも破壊してしまう!
こうなってくると、ビルというものは硬いのか柔らかいのかまるでわからない。
また体に傷を負う美穂。
美穂 「あ~~~~~~~~!!私のスベスベのお肌が傷だらけにぃーーーーー。
ああ、このままだと、全身傷だらけになっちゃうよ~~~!」
エリーゼ「美穂さん!反撃よ!反撃するのよ!!
何とか、生命体にパンチを入れてみて!!!」
言われて美穂は、パンチを入れてみようと生命体の体表を見たが………、それは海洋生物のウミウシみたいな感じで…。
美穂 「うっぷ!うえ~~~~~~~~~~~!気持ち悪い~~~~~~~~~~~!」
エリーゼ「美穂さん、我慢して!!!グローブをしてるでしょ!
なんとかパンチを入れるのよ!!!」
でも美穂はやっぱりパンチを入れるのが嫌なので、代わりにシューズで蹴ってみた。
美穂 「トウッ!!!」
生命体の体表に当った美穂のシューズは、その皮膚の中に埋まり始めた。
ずぼずぼずぼずぼ……………………。
美穂 「
いやあ~~~~~~~~~~~~~~~~~~!!!
」
明美 「なんだ、あれは?!」
エリーゼ「あれが、ミサイル等の通常兵器の攻撃が効かなかった理由ね。
あのゼウスは柔らかいクッションのような皮膚をしているんだわ。
その作用で爆発の力を吸収するんだわ。」
美穂は力を振り絞って、シューズをゼウスの皮膚から放した。
エリーゼ「”APFSDS”なら効くかも知れないわね!直ちにそれで攻撃しましょう! 」
明美 「戦車部隊出動!!!APFSDSなら敵に効果があるかも知れない!それで攻撃せよ!」
「ラジャー!」
明美はエリーゼの方を振り返る。
明美 「APFSDSは今の所戦車からしか撃てないわね」
エリーゼ「どのくらいかかるの?戦車があそこに着くまでには?」
明美 「辺りはガレキの山だから、わからない。
5~6両なら空輸ヘリコプターですぐに空輸できるわ」
エリーゼ「早くそれを行って!!」
こうして空輸ヘリコプターで戦車が戦闘エリアまで運ばれる事になった。
地球防衛少女ミポリン [act.20]
美穂 「
きゃーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!
」
エリーゼは美穂の方を見た。
美穂は生命体に身体をつかまれた。何とか引き剥がそうとするのだが、離れない。
美穂 「助けて!お母さーーーーーーーーーーーーーーーーん!!!」
エリーゼ「美穂さん!落ち着いて!!!
明美!戦車は?!」
明美 「まだよ!まだ!くそおおおぉぉぉーーーーーーーーー!!!」
エリーゼ「美穂さん!がんばって!
貴方は伝承の乙女”ビクトリー・メイデン・ガール”なのよ!
伝承によれば、貴方はその人類の敵である生命体ゼウスを葬り去れるのよ!頑張って!!!」
しかし、生命体はその体から”自由に手のように動く触手”を出して来て、美穂の鼻と口を塞いでしまう!
美穂 「(ウップ!くっ、苦しい!!!息が出来ない!)」
エリーゼ「美穂さん!!!!」
明美 「ミポリン!アンタ、今、がんばらないとアンタもやられるし、アンタのお母さんもやられるわよ!
お母さんが死んでもいいの?!
伝承にちゃんと書いてあるわ!アンタ勝てるのよ!強いのよ!
頑張れ!ミポリーーーーーーーーーーーーーーン!」
美穂 「うぐぐぐぐぐぐぐ……!
(お母さん………………。
そうだわ!
私、負けられない!負けられないわ!!!!
私だって……、やれば出来ます!)」
バリバリバリバリバリバリ……。
美穂はここ一番の力を出して、生命体の体を自分から引き離した。
エリーゼ「やったわ!!!」
明美 「やれば出来るジャン!」
オペレーター 小山「大変です!
ゼウスと美穂さんが今戦っているエリア内から、携帯電話で民間人の救助要請がありました。
その内のお一人が”佐伯由香”、つまり佐伯美穂さんのお母さんだそうです!」
明美 「何ですって?ミポリンのお母さんがいた?
それって、正確にはどこなの?」
オペレーター 小山「原子力発電所の食堂内にいるそうです!民間人が数名そこに取り残されています。
周りは火災に囲まれて脱出出来ない状況です。」
明美 「その食堂の映像を出せる?!」
オペレーター 小山「やってみます!
出ました。そこもガレキの山です!」
ゼウスの足元を映すフカンの映像がスクリーンに映った。
明美 「ちょっと待ってよ!今、ミポリンとゴキブリが戦っているすぐ足元じゃない!!」
エリーゼ「”ゴキブリ”??」
美穂はまた生命体に捕まっていた。
エリーゼ「大変だわ!何とかゼウスをあそこから遠ざけなくては!
でも、美穂さんはまだ巨大化した時の動きに慣れていない!」
明美 「ミポリーーーーーーン!!
アンタのすぐ脇に食堂があるでしょ!
いいえ、今はガレキになっててわかりにくいけど!
その中に貴方のお母さんがいるわ!
たった今、携帯電話でお母さん達から救助要請があったのよ!」
美穂 「ええっ?!!!」
美穂はゼウスの足元を見た。
そこには、少しひしゃげていたが見覚えのある建物があった。
この食堂からよく注文を受けて、お弁当を配達していたのだ。
美穂 「お母さん!ここに配達に行ってたんだわ!」
エリーゼ「なんとかそこから生命体を引き離して!」
美穂は渾身の力を振り絞って、巴投げのような形でゼウスを放り投げた。
ズシーーーーーーーーーーーーーーーーーーン!
ゼウスの身体は思った程遠くに飛ばなかったが、それでも建物から遠ざける事に成功した。
明美 「やった!ミポリン!思ったよりやるわねーーーー!」
エリーゼ「見事だわ!」
そして美穂は食堂の前に立ちふさがる。
美穂 「ここには指一本触れさせないわ!!!!」
地球防衛少女ミポリン [act.21]
しかしゼウスは、まるでそこに美穂の母がいる事を悟ったかのような動きで、一直線に建物に向かって突進して来た。
美穂も必死に応戦する。そしてまたゼウスと組み合う。
美穂 「ううううう、ぐぐぐぐ……!!!!」
だが、美穂は力負けをし、体制を崩して、その食堂の建物にぶち当たった。
そして建物のほとんどを押し潰してしまう。
美穂 「きゃあーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!」
顔面真っ青になる美穂。
その時!
美穂の母が押し潰された建物の中から脱出して来た。
それは今の美穂にとっては、まるで消しゴムぐらいの大きさだった。
美穂 「あーーーーーーーーーーーー!!お母さん!!!!無事だったんだ!!」
美穂は喜ぶ!しかし、
美穂の母「きゃあーーーーーーーーーーーーーーーー!!
怪物よーーーーーーーーーーーーー!!
怪物ーーーーーーーーーーーーーーーーー!!」
と言って美穂の母は美穂の方を指差す。
美穂 「へっ?」
美穂驚く。
美穂 「お母さん、私よーーーーーーーーーー!!」
美穂が発した声は大きかった。それはその場で鳴り響いた。まるで拡声器から発せられたような大きな声だった。
一瞬たじろいだ美穂の母だが、それでもやっと巨人の正体が美穂だと気付いた。そして驚く。
美穂の母「え?美穂?美穂なの?!!」
その時、再びゼウスが美穂に襲い掛かった。再度美穂の鼻と口をふさごうとする。そしてゼウスの触手の1本は美穂の母のいる場所に向かって振り下ろされた。
美穂の母「きゃあーーーーーーーーーーーーー!!」
ズシャーーーーーーーーーーン!
美穂 「お母さんーーーーーーーーーーーーー!!」
その時、美穂の目の色が変わった。
もはや顔付きもいつものゆるい表情の美穂ではない。
まるで別人。戦う女神のような神々しい顔付きになった。
美穂はありったけの力を振り絞って、ゼウスを背負い投げした。
今度は空高く投げた!
ゼウスの巨体は空中に舞い上がった。
明美 「今だわ!射撃をして!戦車、射撃!」
現場に到着していた戦車が一斉射撃をし、ゼウスの体に弾が命中した。
ゼウスの動きが止まった。
ズシャーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーン!
倒れるようにガレキの上に叩きつけられるゼウス。
もはや起き上がれないようだ。
美穂 「今だわ!」
美穂は大きくジャンプして、空中からキックを試みた。
天高くその身を舞わす美穂。信じられないぐらい高く飛べた。
普段は決して運動神経は良い方ではないが、この時はまるでオリンピック選手のように綺麗なフォームで舞う事が出来た。
そして…………、
空中から一気に降下して、相手にキックが決まった!
ズシャ!!
明美 「やったわ!」
ゼウスはのたうち回り、その後、グッタリとして動かなくなった。
生命体の息の根が止まる。
オペレーター 由紀「センサーによって、ゼウスの心音の停止を確認しました!!!ゼウスは一切の生命反応が停止しました!!!」
基地内の全オペレーター「やったーーーーーーーーーーーーーー!!!」
明美 「やったわ!ついにやったのよ!私達がゼウスを倒したんだわ!
とにかく勝ったのよ!苦しかったわねーーー!
でも、アタシ達はついにゼウスに勝ったのよ!!!」
エリーゼ「良かったわ!苦労が実った!!
でも、あれがビクトリー・メイデン・ガールの力!
恐ろしいパワーだわ……。」
猪木副指令「すばらしい!すばらしい力を我々は手に入れた!」
シュタインベルグ司令官「……あれが、彼女の持つ潜在的なパワーなのだ。
彼女は今や”戦いの女神”へと生まれ変わった。
そして今、伝承が何もかも正しかった事が証明された。
あれだけのパワーを手に入れられる人物は、やはり心やさしき者でなくてはならない。そうでなくては危険だ。あれだけの力を手に入れたら、どうしても”驕り”という感情が生まれるのが人間の常なのだ。
その意味で、”乙女”というキーワードで適合者を選定する過去の人類のやり方は正しかった。美穂君ならその心配はない。
とにかく……、これからは彼女によって地球の平和が守られるだろう。」
美穂はゼウスが完全に動かなくなったのを見届けてから、母親の元に走った。
幸い、母は無事だった。ゼウスの触手は当らなかったようだ。
美穂は安堵の表情を浮かべ、そっと手で母をつかもうとした………。
美穂 「お母さ……。」
しかし安心感からか、全身の力が抜けて、美穂はガレキの山に崩れるように倒れ込んだ。
ズズーーーーーーーーーーーーーーーーーン。
地響きがして、噴煙が高く上がる。
美穂の母「どうしたの、美穂ちゃん!!!美穂ちゃんーーー!!!」
エリーゼ「美穂さん!!美穂さん!!」
明美 「ミポリン!どうしたの?!応答して!」
オペレーター 由紀「大変です!美穂さんの意識がありません!」
エリーゼ「なんですって?!!!」
地球防衛少女ミポリン [act.22]
数日後……。
明美 「あっははははは!やっぱ思った通り!アンタ丈夫よねーーーーー!!」
明美 「さすがは、配達を一日も休んだ事のない女!頑丈この上なし!」
明美 「いやーーーーーーー!アンタはアタシの睨んだ通りの人材だった!」
美穂 「……………………。」
そう言って明美は美穂の肩をバンバンと叩いた。
美穂 「いたたたたた……。」
美穂はもとの165センチという身長に戻っていた。
明美とエリーゼは、今日はテレストリアル・デフェンス・フォース内のメディカルセンターへ美穂のお見舞いに来ていた。
エリーゼ「明美!そんな言い方って無いわ。
彼女のおかげて、私達全員が救われたのよ。今や彼女は英雄だわ。
もっと彼女に感謝しなきゃ!!!彼女こそ”救いの女神”だわ。」
美穂は松葉杖を着いていた。右足には大げさなギブスをはめられ、その他の足や腕のいたる所に包帯が激しく巻かれていた。
髪の毛は病院のベッドで寝癖が付きまくってヒドイ有様だし、
片側の目には眼帯、頬にはガーゼがバンソウコウでベタベタと遠慮なく貼られていた。
美穂はいつもの明るい笑顔を向けていない。これまで笑顔を絶やした事が無かったのに……。
今日はブスッとむくれたような表情をしていた。
美穂 「…………………………。」
エリーゼ「どうしたの美穂さん?」
美穂 「……………体中が傷だらけになりました。
すっごく悲しいです。
私、お肌にあんまり傷が無かったのにぃーーーーーーーー!」
明美 「あら、この間、配達中に自転車でズッコケて、すねを擦りむいたって言ってなかった?
それぐらいすぐ治るわよ!若いんだから!」
美穂 「ホントですか?!!!!本当に治るんですか?!!!!
いい加減な事言わないでくださいよ!!」
いつになく美穂は機嫌が悪いようだ。こんな事は彼女にとって珍しい。
エリーゼ「少しぐらい体に傷が付いたって、貴方の魅力に変わりなくってよ」
でも今の美穂は全身のほとんどが包帯に覆われていた。
明美 「お母さんも助かった事だし、これでよかったんじゃない?
また次も頼わ!」
美穂 「
”また次”?????!!!
”また次”ですって~~~~~~~~?!!!
もう嫌です!!!!!
私は普通の女の子です!あんな危険な事はもうしません!!!!
それに私はお弁当屋の仕事で忙しいんです!
2度とあんなお手伝いはごめんです!」
エリーゼ「貴方しか、人類を救う事は出来ないのよ!」
とエリーゼが言いかけたのを明美が腕を出して制止した。
そして……、
明美 「
ミポリンちゃんv
そうそう、生命体を倒した”バイト料”まだあげてなかったよね~~~~~~~~!
それで機嫌が悪いんだ?」
美穂 「え?”バイト料”???」
明美はサイフから万札5枚を取り出し、ワザと扇のように広げて見せた。
明美 「さあーーーーー!これが今回のバイト料よv」
美穂 「ゴクッ!
それだけあれば……………、出前用の新しい自転車が買える!
いいえ、免許を取って、その上中古のスクーターが買えるかも?
はあ~~~~~~~!(ため息)」
エリーゼ「ちょっと明美!
正式な手続きも踏まないまま、報酬名目の金銭を民間人に授与してはならないわ!しかも個人的に!」
明美 「あはははは!いいって、いいって。これはお遊びだよ!
それに全て私のポケットマネーですよ。
これを渡すのは今回の事件とは何の関係もない!
”お友だち”のミポリンちゃんに私が個人的にあげるのよ。
あくまでプライベート!!私的な行為です!」
エリーゼ「くっ!」
そう言って明美は美穂のパジャマの胸のポケットに札束をねじ込んだ。
明美 「じゃあ、次も頼むよ。ゼウス退治!」
美穂は札束に目を輝かせた。
美穂 「こっ、これだけあればスクーターが買えます!
配達が楽になります。」
明美 「うふふふふふ…………。」
エリーゼ「……………………。」
エリーゼは片手を額に当てて目を覆った。
明美 「なっ、いいバイトだろ?次もするだろ!」
美穂 「
はーーーーい!任せてくださいvv
ホント、いいアルバイトですね!!!
今度も良いお仕事があればよろしく頼みますぅーーーーー!!!!
」
エリーゼ「はぁ~~~~~~~~。
乙女……、乙女ねえ……………………。
乙女って、純真すぎて”人に騙されやすい”って意味かもね………。
ゼウス退治が5万円でねぇ~~~~~~。」
美穂 「
もうばっちりですよ!
次回も任せてくださいvv
」
とにかく地球の平和はこうして守られた……。
THE END
まあ、軽いお話ですね。
簡単な筋書きや設定は以前からあったものです。
今回初めてストーリー化しました。
え?ふざけたストーリーですって?www
本当はもう1人重要な男性キャラクター(戦闘機のパイロット)等が登場予定でした。
でも、それはまたの機会があればという事で。
なおこの作品はフィクションです。
本編中に登場する地名や組織名は、実在の物と一切関係ありません。
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