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BLUE ODYSSEY
スポルティーファイブ act.21~25
郷田指令「信頼できそうなのは、今の所、クリス君と羽山君だけか?」
矢樹 「いや、その他の人間も信頼すべきだ。」
郷田指令「ん?」
郷田指令は矢樹の言う事が二転三転しているように感じた。
郷田指令「いいか諸君!空中ドッキングは大変危険だ!落ち着いてやるんだ!
もし失敗したら他の機体とぶつかって空中分解する恐れもある。」
クリス「了解!」
郷田指令「オペレーター!出来るだけ敵から死角になっている位置でドッキングさせろ!」
オペレーター「わかりました!」
オペレーター「スポルティー・ファイブ。
暗号表D11、座標 X1006 Y1009 Z12000 付近でドッキングしてください。」
クリス「了解!」
神田 「なあなあ!放送見てみいや!俺らの都市がやられとるぜ!」
ドッキングポイントに着くまでまだ少し時間はある。
神田は機内で一般テレビの放送を見ていた。
テレビアナウンサー「ご覧ください!突如出現したロボットによって都市は破壊されていきます。」
その時、アナウンサーのいる付近のビルが倒壊した。
テレビアナウンサー「きゃーーーーーーーーー!!」
一瞬画面にスタジオの天上が崩れるのが写った。
神田 「うあわーーーー!!」
画面が真っ黒になり放送は中断した。
神田 「やばいぜ、これは!親父とか無事かなあ?」
委員長「テレビを切って!今、心を乱したら大変だわ!」
神田 「なんやて?!親を心配したらアカンのかよ?!」
委員長「そんな事は言って無い!でも今度精神集中に失敗したら……、助けられるものも助けられなくなるわ!」
しかしテレビにはまた火災から逃げ惑う人々の姿が映った。
神田 「なんや?!委員長は!見損なったわ!そんな事を言うのか!
アンタは人の命を気にせんのかいな?!!!」
委員長「そんな事は言って無いわ!」
またビルが1つ倒壊した。
豪 「もう止めてください!今は大事な時です!委員長も神田君も心を静めて!」
神田 「言葉で言うのは簡単やけどなぁーーーーー!」
豪 「……。」
ピーーーーーーーーーーーーーーー!
突如電子警告音が鳴り響いた。
委員長「ドッキングポイントに着いたわ!」
クリス「よし、皆!余計な事は考えずに精神集中するんだ!他の事はその後考えればいい。
ドッキングシークエンススタート!全機同調開始!」
委員長「オートパイロットシステムオン!」
クリス、委員長、豪、アンナは精神集中を始めた。そして神田も…………。
シンクロメーターが上がる。
シンクロ率5パーセント!
そこまでしか上がらない。
空中ドッキングを試みるチームメンバー。しかし…。
豪 「ダメだよ。体勢が整わない。」
クリス 「なぜだ?!」
神田 「誰かが心を乱してるからとちゃうか?」
委員長「……………………。」
クリス「もう一度、精神を集中するんだ!軌道はコンピュターに任せろ。
どうやら精神集中しないとドッキングさえ危険になるようだ!」
委員長「だめ!怖いわ!」
いつもと違う委員長の弱々しい声が聞こえて来た。
クリス「落ち着け、委員長!」
委員長「ううっ…………。訓練の時と全然違うから。」
クリス「落ち着け!…落ち着つんだ!僕がサポートする!」
ナターシャ「各機が少しおかしな動きをしています。
ドッキングの体勢が整いません!」
郷田指令「……………………。
失敗だ!全機、ドッキングは中止する。基地へ帰還するんだ!
シミュレーションでは上手くいっても、現実には上手くいかないものなのか?!!」
しかしクリスは……、
クリス「いや、やってみる。何とかいけそうな気がする!感じるんだ!」
ナターシャ「危険よ!直ちに中止して!」
ドッキングを強行!クリスは成功するように強く念じた。
ナターシャ「シンクロ率がまた上がり始めたわ!」
クリス「いける!」
ドッキングは成功した。
郷田指令「やったぞ!」
豪 「ふ~~~~~~~~!」
クリス「よし、降下に移る!」
ビーーーーーーーーーーーーー!
豪 「警報?!」
オペレーター「大変です!敵にロックオンされました!」
郷田指令「なに?!こんな遠距離でか?!」
ナターシャ「スポルティー・ファイブ!敵にロックオンされてるのを認識してる?!」
スポルティー・ファイブ [act.22]
クリス「ロックオンされてるのか?委員長!報告は?」
委員長「そっ、そんな……。こんな所で?早すぎるわ!」
クリス「落ち着け!前面にシールドを張れ!」
委員長「……………………。」
豪 「どうした?委員長!シールドは?!」
委員長「……………………。」
クリス「委員長!シールドは?!」
委員長「はい。」
シールドがやっと張られた。
クリス「どうしたんだ?」
ナターシャ「小川さんの体調に急激な変化があります。極度の緊張だわ!
精神レベルが不安的になってます……。」
郷田指令「なんだって?」
ナターシャ「訓練ではこんな事はなかったのに!このままだと危険な状態になります。思考が急激に低下する恐れがあります。」
郷田指令「小川機だけオートパイロットに切り替えられないのか?」
ナターシャ「ですが、それだとパワーが上がりません!」
クリス「大変だ!スポルティー・ファイブの操縦が思うようにいかなくなってきた!」
ナターシャ「なんですって?!」
クリス「皆、精神を集中してくれ!」
ナターシャ「シンクロ率がドンドン下降していくわ!」
クリス「とにかく降下する!」
神田 「おい!まだやる気か!危険やで!
もう諦めてドッキングリリースしようぜ!」
豪 「貴方が集中を妨げているから動かないんです!
とにかく集中してください!
僕は迎撃ミサイル準備を準備します!敵ミサイルが接近中ですから!」
クリス「委員長!敵ミサイルの動きをサーチして豪君に報告してくれ!」
委員長「……………………。」
クリス「委員長?!」
郷田指令「やはり無理か!作戦中止して撤退させよう!」
矢樹 「待て!」
郷田指令「?!」
矢樹 「落ち着け!落ち着くんだ!今は実戦なのだ!主力兵器を失う事ぐらいなんでもない!」
郷田指令「なんだって?!」
矢樹 「”落ち着け”と言ってるんだ!」
クリス「オペレーションルーム!同調メーター指数は下降して5パーセントを切った!
スポルティー・ファイブはほとんど操縦出来ない状態だ!
豪君!迎撃ミサイルを頼む!」
豪 「了解。迎撃ミサイル発射!」
ミサイルは無事に発射され、敵のミサイルを次々に激破していく。
クリス「このまま地上に着陸する。」
スポルティー・ファイブは逆噴射により着地した。
クリス「着地は成功!ダメージ無し!しかし、燃料消費”大”」
神田 「まあ、機体が軽うなって動きやすくなったわ!」
豪 「でも、スポルティー・ファイブは動くんですか?!」
クリス「無理だ!ほとんど反応が無い!歩く事は出来ない。」
豪 「神田君!精神を集中してください!」
神田 「はん?俺はやってるって!!!」
しかし豪は真顔で……、
豪 「いいや、やってない!君がいない時、シミュレーションでは確かにスポルティー・ファイブは動いた!」
神田 「俺じゃないって!やってるって言ってるだろ!俺を信じないのか?!」
豪 「ああ!」
神田 「くそっ!信じないんじゃ無理だな!心を1つになんて!」
クリス「2人ともやめろ!」
スポルティー・ファイブ [act.23]
クリスは瞬間的にこの前の夜の事を思い出した。
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あの日の夜………、
クリスがスポルティー・ファイブの事をパソコンで調べている時、実はその終了間際にオンラインでクリスのパソコン上にメッセージが入ったのだ。
それはアンナからだった。
アンナ「貴方は何を知っているの?」
「(突然、彼女は何を言って来たのだろう?)」とクリスは思った。
クリス「君こそ何を知っているんだアンナ?」
アンナ「何も知らないわ。」
クリス「では、君はなぜここに来た?」
アンナ「貴方はどうしてここに来たの?」
クリス「……わからない。
ただ、自分が他人と少し違う存在だって事は認識できた。
僕には出生に関する記録も無い。何も残っていなんだ。」
アンナ「私もだわ。」
クリス「君は、君自身の正体を知っているのかい?」
アンナ「正体?
私は私だわ。
それ以外の何者でもない」
クリス「信じていいのか?」
アンナ「じゃあ、どう言えばいいの?」
クリス「シミュレーターでのヒューマノイド形態。
あれの失敗はメンバーの心が統一できなかったからだ。
君はあの時、精神統一していたのか?」
アンナ「……………………。」
その時、アンナは何も答えないままログアウトした。
その後に委員長と2人だけでした会話も思い出された。
クリス 「神田君が精神統一できなかったからじゃない。別の人間……、はっきり言ってアンナが乱したんじゃないかと思うんだ。」
委員長「彼女が?アンナが心を乱したと言うの?」
クリス 「確証は何もないが……、感じるんだ。僕の超能力っていうのがそう思わせているのかも知れない。とにかくそう感じるんだ。」
委員長「彼女の幼い頃の記録はまったく無いし………、彼女の以前の事は軍のコンピューターを使っても閲覧できないのよね。警察や役所にも記録は残って無かったし………。”突然この世に現れた”って感じかな?」
クリス 「いや、しかし……、それについては僕もそうだ。」
委員長「そうね…。確かにクリス君もそうだったわね。ごめんなさい。そういうつもりで言ったんじゃないわ………。
でも、私はクリス君を信じているから。」
クリス 「ありがとう。」
委員長「それにしても、どうして彼女が心を乱したのかしら?」
クリス「さあ?」
======================================================================
======================================================================
再び現実………。
豪 「神田君!ここで協力しないと男じゃないよ!」
神田 「何言ってやがる!やってるんだよ、こっちは!」
豪 「でも、動かないじゃないか?!」
神田 「それをどうして俺のせいだって決め付けるんだよ?!」
クリス「豪君!神田君!やめろ!」
豪 「しかし!」
クリス「神田君の言う通りかも知れない。」
豪 「え?」
クリス「神田君は集中していた。」
神田 「ようわかっとるやないかクリス~~~~~!見直したで!」
豪 「????じゃあいったい誰が?」
クリスはモニターに写っているアンナに呼びかけた。
クリス「アンナ?精神統一してるかい?」
アンナ「ええ。死にたくはないから。」
豪 「??…………。」
クリスはじっとアンナを見つめた。アンナは操縦に不慣れで、神経をすり減らしている様が見て取れた。しかし、彼女はなんとか精神を集中しようと試みてくれた事は感じ取れた。
クリス「……わかった。今回は君じゃない。」
アンナ「そう……。わかってくれたの。」
神田 「なんやその会話は?どういう事か説明せんかい!」
スポルティー・ファイブ [act.24]
その時、モニターに映った画面上からレイドのザークが空間を曲げるのを目撃するクリス。
何も無い空間に歪みが走り、一瞬だがビルがワイヤーフレームで出来ているように見えた。
豪 「なんだ?あれは?!」
クリス「この世界を曲げている??まるで3DCGのゲームを見てるみたいだったが…。
矢樹博士!これはいったいどういう事です?!」
クリスは矢樹に聞いた。
矢樹 「見たままだ。」
神田 「”見たまま”じゃわからへんやろ!どういう事か説明せんかい!ビルを含む空間が捻じ曲げられているんやぞ!」
郷田指令は横から矢樹がしようとしている通信を切った。
郷田指令「話すのを止めろ!その事はトップシークレットの筈だ!」
矢樹 「目の前で空間が捻じ曲げられたのに、もうトップシークレットも何もないだろう!」
郷田指令「しかし!出来る限り隠す努力はすべきだ!」
矢樹 「スポルティー・ファイブとの通信はセキュリティーで完全に保護されている。外部には漏れん。彼らにだけは真実を告げた方がいいかも知れん。
いずれは彼らも知る事となるからな。
それとも彼らにいったい何をさせるつもりなのだ?真実を知らねば彼らも動きようがないだろう?
スポルティー・ファイブとはそのような戦いが出来る唯一の兵器なのだから。」
郷田指令「しかし………。」
矢樹は通信を再びオンにした。
郷田指令と矢樹が再びモニターに映る。
豪 「通信が回復した!」
クリス「空間の事もだが……、
スポルティー・ファイブが動かないんです!先にそちらを何とかしてください!」
矢樹 「精神統一しろ!そうすれば動く!落ち着くんだ!」
神田 「だからやってるんだよ!こっちは!それしか言えないのか?!」
矢樹 「小川の様子がおかしいようだが?」
クリス「なんだって?」
クリスは委員長の精神レベルが悪化している事を思い出した。
豪 「委員長!委員長!」
ナターシャ「委員長の精神レベルは最低まで落ち込んでいます。意識も切れかけています。」
クリス「委員長?委員長?!」
モニターを見ていると、委員長はクリスの呼びかけに答えようとしていったん顔を上げたが………、フラフラになって気絶した。
クリス「しまった!」
郷田指令「上昇しろ!そしてドッキング解除して撤退しろ!」
豪 「クリス君!また敵がミサイルを発射した!」
クリス「これまでだな!よし!上昇して離脱!その後ドッキングリリースだ!」
神田 「待て!」
豪 「はあ?」
神田 「委員長が起きれば…、スポルティー・ファイブは動くかも知れん!」
クリス「それはそうだが……。」
神田は委員長に話しかけた!
神田 「
委員長!起きろ!
今が一番大事な時やで!
」
神田の大きな叫び声を聞いて、委員長は飛び起きた。
委員長「きゃあーーーーーーーーーー!」
豪 「おい!いったい何をするつもりなんだ?!!」
神田 「
しっかりせんかい!
アンタの好きなクリスの野郎が死んじまうで!
」
委員長はその言葉を聞いて顔を真っ赤にして起き上がった。そしてコントロールレバーを強く握り締めた。目を擦り、意識を回復しようと試みた。
豪 「ああ!シンクロレベルが上昇して行く!」
迫り来る敵ミサイル群。だが、今やスポルティー・ファイブは思い通りの反応を見せ始めた。
クリスは意識を集中するような感じでコントロールレバーを握り締める。それは柔らかく包むようなコントロールだった。
クリス「前進……。」
スポルティー・ファイブは前へ走り出してミサイルをかわす。
豪 「高熱源体発射!」
”おとり”の高熱源体が発射され、敵ミサイルは熱源体の方を追ってそちらに向かった。
そして誘爆させられた。
豪 「やった!」
ミサイルはとりあえず片付いた。
クリス「委員長!大丈夫か?」
委員長「ええ!もう、大丈夫!」
まだコントロールレバーにすがりつくような格好だが…、なんとか意識を取り戻した委員長。
彼女はクリスに声をかけられて、ますます顔が赤くなった。
スポルティー・ファイブ [act.25]
スポルティー・ファイブのヒューマノイド形態はやっと動き始めた。
矢樹 「初めて起動したな。」
郷田指令「これでもうちゃんと動けるようになったのか?!
以後のコントロールは自由に効くのか?」
ナターシャ「シンクロレベル40!基本的な動作なら”確実”です。」
郷田指令「”基本的な動作”だけか……。
よし、もういい!あまり敵と接触させるな。今回はこれで帰還させるんだ!
もう充分だ!今、彼らを失うわけにはいかない!」
ナターシャ「わかりました。」
矢樹 「いいや、まだだ!」
郷田指令「なんだって?」
矢樹 「やっと動いたんだ!戦わなくてどうする?」
郷田指令「あれではまだ不慣れだ!危険すぎる!」
矢樹 「聞こえるかね、クリス?まだ戦えると思うかね?君の判断を聞きたい。」
神田 「戦えるぜ!当たり前やろ!目の前で俺達の都市が攻撃されているんやぞ!」
豪 「僕もまだやります!」
クリス「お聞きのようにまだ戦えます。」
矢樹 「郷田指令、彼ら自身がやる気のようだ。」
郷田指令「……………………。
しかし、危険になったすぐに帰らせろよ!」
矢樹 「ここは実戦の戦場だ。そう都合よく簡単に敵に背後を見せて帰れると思うなよ。」
郷田指令「なんだと!」
矢樹 「クリス!聞こえるか?!敵はちょっとやっかいだ。
倒すには”空間プログラム弾”を打ち込むんだ!」
クリス「”空間プログラム弾”?」
矢樹 「そうだ。すでに装備してあるライフルに仕込んである。操作は通常の弾を撃つのとまったく同じだ。ただ弾を”空間プログラム弾”に装換するだけでいい。」
クリス「どんな効果があるんです?使うと都市全体が吹き飛ぶなんて事はないんですか?」
矢樹 「心配ない。そんなに大きな爆風は出ない。
基本的には空間の裂け目や歪みを修正するだけだ。」
クリス「本当ですか?」
矢樹 「頭で理解する前に使ってみろ!」
なおも執拗に都市を破壊し続けるレイドのザーク。また大きなビルが崩れ去った。
クリス「よし!やってみよう!豪君、頼む!」
豪 「ああ、わかった。”空間プログラム弾”に切り替える!
でも、ちょっと待って………。これを使用するシミュレーションはこれまで無かったから。」
矢樹 「通常弾と同じだ!何もしなくていい。」
豪 「わかった。切り替えた!装填完了!」
クリス「ターゲットスコープで照準!ロックオン」
矢樹 「ザーク本体に数発、ザークが空間を大きく歪ませている所にも数発撃て!」
アンナ「複数目標追尾設定。」
アンナが操作して多数の目標を正確にロックオンしてくれた。それは一瞬で行われた。
クリスはライフルを構えた。
敵はスポルティー・ファイブを発見し、同じようにライフルで攻撃してきた。
それをかわしつつ、敵に向けてクリスは弾を発射した!
見事ザークに命中。爆発して煙に包まれ、その中に消えていく!
空間に出来た裂け目のような部分も同時に収縮していく。
その消え方の異常な事!
そして……、1分後、それらは完全に消滅した。
空間の歪みらしき現象はもうどこにも残っていない。
クリス 「矢樹博士!敵は消滅したが……、これはいったいどういう事なんだ?説明してくれ。」
矢樹 「なあに”潰れかけの3DCGが消えた”という事だろう。」
神田 「何を言ってるんだ?」
矢樹 「くくくく………、どうやらレイドの連中は神の代わりになりたかったらしい。」
クリス 「もっと砕けた説明をしてくれ!それだけではわからない。」
矢樹 「今は話せない。これ以上はな。
さあ、基地に帰還して来い!話はそれからだ。」
郷田指令は大きく頷いた。そして今度は矢樹に代わって話し始めた。
郷田指令「スポルティー・ファイブの諸君。初陣にしてはよくやった!
君達を誇りに思う。さあ直ちに帰還してくれ!」
ナターシャ「そうよ。小川さんの精神に大きな負担がかかっているわ!
帰還してすぐにメディカルセンターへ運んでください!」
クリス「わかった。すぐ帰還します!」
クリスは委員長の事を考え、直ちに帰還の為の進路を取った。
郷田指令は自室に行き、そこで矢樹と2人で話した。
郷田指令「ふう。君が彼らに全部話してしまうかと思った。」
矢樹 「その件についてはすでに言っただろう?
話さなくてもすぐにバレると。彼らもバカじゃない。
だが、これではっきりしただろう?
ここは”ゲームの世界”なんだよ。実体は無い。”バーチャルな世界”だ。
我々も本物の人類ではないんだよ。」
郷田指令「今日見た事だけでそれが確定したのか?」
矢樹 「いいや、確定まではいってない。ただ……、私自身がそう感じただけだ。
もっと詳しい調査は必要だ。」
郷田指令「……………………。
もし本当にそうであっても、絶対に口外してはいかん。」
矢樹 「ではいつ言うのだ?一般大衆には?」
郷田指令「まだわからない……」
矢樹 「いずれは言う事になる。今から記者会見用の草案でも練っておくんだな。
どんなに柔らかい表現を使っても、どのみち大騒ぎになるからな。」
郷田指令「気安く言わんでくれ……。」
基地へ帰還した各機。
メンバーは機体を離れ、シャワーを浴びた。
それから皆で『教室』に行き、おいしいドリンクとゼリーを口にした。
豪 「僕はてっきり神田さんが犯人だと思ってましたよ。」
神田 「”犯人”?おい、なんだよ、その言い方は?」
委員長「今回は本当にごめんなさい。私のせいで皆にご迷惑をかけて。」
委員長は『教室』の教壇上のモニターの中からクリスに頭を下げた。
もう委員長はメディカルセンターのベッドに寝かされていた。
すると横から神田が……。
神田 「いいって事だよ。じゃあ、ひとつ、元気になったらデートでもしてくんない?おわびの印に!」
委員長「……。」
夜、クリスは[ノアボックス]基地内の自室で泊まった。彼には帰るべき家も家族も無い。
いままで住んでた家の方は今日の攻撃で破壊されたのだ。
クリスはメッセンジャーをアンナのパソコンに繋いだ。
アンナも今日ここに泊まるのだ。彼女の家ももう無い。クリス同様、家族も元々いないのだ。
クリス「アンナ……、今日は大変だったね。」
アンナ「ええ。」
クリス「君を疑ってすまなかった。」
アンナ「いいの。お互い様よ。私もこれまでいろんな事で貴方を疑ってた。」
クリス「そうなんだ……。」
アンナ「貴方だって記録が無い人間でしょ。それに超能力も持ってる。
一般的に見れば怪しい存在だわ。」
クリス「そうだったね。忘れていた。」
アンナ「ゴメン。やっぱり今言った事忘れて。ちょっと口が滑った。」
クリス「いいよ、別に。気にしてない。
ところで……、これからもよろしく頼む。僕ら力を合わせて戦おう。似た者同士だ。」
アンナ「……。」
クリス「?」
アンナ「わかったわ。」
そう言ってアンナの口元はホンのかすかに微笑んだ。
アンナ「でも、それはいいけど……、
”敵と戦う”って事は言葉で言うほど楽じゃないわ。」
クリス「……ああ、わかってる。」
委員長はメディカルセンターにそのまま入院した。
[羽山 豪]、[神田 司郎]は自宅に帰って両親と再会した。
その日、スポルティー・ファイブの活躍によって、都市に少しだけ安息の日々が訪れようとしていた。
THE END
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