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2006年04月28日

またしても企画盤で、今回は財津さんの名曲をアカペラで料理するとどうなるかというものです。
アレンジャーの一人にあのリチャード・カーペンターが参加してます。
レコーディングもアメリカで行われたようですし、かなり大掛かりな制作体制を組んでアルバムが作られたということに軽い驚きがあります。
財津さんは今回も"VOICE"として、ほんの少しだけリードヴォーカルをとっています。

正直クォリティの高さは感じられるものの、僕自身が求めるものとはズレがありました。
どうせならすべて財津さんのアレンジ、歌で構成されたアカペラアルバムを作ってほしかったです。
あとリズムキープの役割をするものが全く入ってないので、聴いてるうちに段々退屈になってくる面は否定できません。
ヴォイス・パーカッションでもいいので、ドラム・ベースの役割をするパートが半分位の曲には必要だったのではないでしょうか？

僕は自分自身でもアカペラをみようみまねで録音したりすることもあるので、今回のアレンジが非常に高度に作られていることは理解できます。

しかし、音楽として耳に残る、ということは必ずしも技術だけではないということが改めて感じました。
例えばビーチボーイズもコーラスを売りにしていたグループですが、最近のアカペラグループと比べると技術的には素朴だし、ピッチなども今のグループの方が正確さでは上でしょう。
でもビーチボーイズの音楽が魅力的なのは「声が立ってる」からなのです。
わかりやすくいうと「声にキャラクター」があるということです。
これはチューリップにも同じことが言えます。
そういうことを一番わかってるのが財津さんだと思うのですが。

リードヴォーカルだけでも、財津さん本人に差し替えたヴァージョン、無理と知りつつ希望したいです。