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アイルランドのホタル族

アイルランドのホタル族

2004年6月、アイルランドで禁煙法が施行されました。
その内容は「屋内の公共の場所での喫煙の禁止」。
違反した場合、日本円で40万円近くの罰金が課されます。
その成果か、パブ等でも喫煙に関しては非常に厳しい対応をしており、
全面禁煙の店、ホテルも珍しくありません。
その結果何が起こったかというと--路上喫煙の増加です。

歩きタバコはもちろん、夕方以降はパブの入り口付近で
たむろしている喫煙者が非常に多く見受けられます。

パブではタバコを“まわし喫み”することが
親愛表現として定着していました。
それが禁止されたため、
「店内で酒を飲み、店外でタバコを吸ってしゃべる」
ことが常態化しているようなのです。

これらの人々以外にも喫煙率の高いアイルランドでのこと、
路上はいつでも煙が充満。
一歩建物に入れば空気は清浄なのですが、
かえって受動喫煙の被害者を増やしている気がしてなりません。

アイルランドと同様の法律が検討され、
導入されようとしている国は、
どんどん増えてきています。

でも本当に必要なのは喫煙者の“受け入れ先”や“禁煙補助”。

後者に関しては、EUではニコレットが非常に安い、
禁煙相談窓口がある、など様々な取り組みがされています。
しかしアイルランドを見ていると、
前者に関しては屋内から閉め出しただけになっているような印象を受けます。

禁煙に関する法律を導入する国々は、
他の場所にしわ寄せが行かないよう、
しっかりした制度作りが求められます。



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