GettingTrouble3
3.ダブリンへの道○ 選択肢
さて。
リヴァプールからダブリンへの船の便はなし。
より正確に言えば、唯一の徒歩旅行者用の旅客フェリーがこの日はお休み。
しかも夜行便しかないので、着くのは翌々日になる。
この時点での選択肢は以下の通り。
１ リヴァプール発ダブリン行きコーチに乗る（夜行なので着くのは明日）。
２ ロンドンへ戻ってロンドン発ダブリン行きコーチに乗る
（ロンドンまでの移動時間を勘案し、着くのはおそらく明日か明後日）。
３ 船便のあるホーリーヘッドへとにかく直接行ってみる。
（運がよければ今日の船に乗れる）
しばし考えた結果、とりあえず一番速そうな３に決定。
まず、ホーリーヘッド行きの電車があるチェスターまで行くことに。
窓口で親切な駅員さんが、
「ハミルトン・スクエアで乗り換え、ロックフェリーで乗り換え」
と丁寧に説明してくれたとおり、ハミルトン・スクエアへ。
行ってみると、
ハミルトン・スクエアーロックフェリー間、現在運行休止中
の貼り紙が。
右往左往している私を見つけ、声をかけてくれた駅員さんの指示で
ロックフェリー行きのシャトルバスへ。
（乗り込むまでも色々あったんですが……）
そこからチェスター行きの電車に乗り込み、
チェスターに着いたのは１２時頃でした。
○ チェスター、４時間待ち
チェスター発ホーリーヘッド行きは１６時２０分発。
つまり、４時間、暇つぶしをしなければいけません。
とりあえずお昼ご飯を食べようと思ったのですが、
ろくなものが売っていない。
荷物を引きずってどこかへ買いに出るのも面倒だったので、
水とポテトチップスとチョコレートバーでおなかを満たし（た気分になり）、
あとは時刻表を見たり、ボーッとしていました。
あまりに時間があるせいか少し心の余裕ができて、
写真を撮ってみたり。
やっぱりロンドンよりホーリーヘッドの方が近いんだなあ、とか考えながら、
チケットを確認しようとポケットを……
……ない。 ない ない ない。
チケットがない！！
チェスターに着いた時には持っていたはず。
落としたんだ。
売店？ トイレ？ それとも歩いている間？
まさか置き引き？
困惑したまま、売店へ駆け込みました。
「ホーリーヘッド行きのチケット知りませんか？」
売店のお姉さんの答えはノー。
私は肩を落として売店を出、そばのベンチで、
リュックサックの中を確認し始めました。
と、そこに声が。
振り返ると、売店のお姉さん。手には見覚えのあるチケット。
「これ、あなたの？」
確かにホーリーヘッド行き。リヴァプール発。
うんうんこれです。これなんです。
ほっと一息ついて、ホーリーヘッド行きの電車に乗り込んだのでしたが……
○ やっぱり船がない！
ホーリーヘッド着は５時５６分。
体はギシギシ、疲れはピーク。
とにかくとにかく、フェリーのカウンターへ。
「今日のフェリーはありますか」
答え。
「今日はないんです。明日の朝の便になります」
……。
わかったこと。
船は、ホーリーヘッドからもリヴァプールからも、
基本は車で海を渡る人のためのものだということ。
現に、車持ちの人しか運んでいない会社も多い。
私の乗る船は朝の２時５０分発で、
結局約９時間待ちです。トホホ……
これだったら夜行コーチと変わらなかったなあ、と思いつつ、
宿にキャンセルの電話をかけたのでした。
あーあ、疲れた！
１．ヴィクトリア・コーチ・ステーションはいずこ……
２．リヴァプールでの災難
３．ダブリンへの道
４．あとがき
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