読書日記blog

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2007.01.21
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カテゴリ: その他


光文社文庫



瀬名秀明が、洋の東西、時の古今を問わずに厳選した「すこし(S)ふしぎ(F)」な話のアンソロジー。

最近は本が売れないと嘆かれてはいるが、それでも世の中には膨大な数の本が出回っている。しかし、人間が読める本の数には限りがある。だからこそ、玉石混交の本の中から、いかに多くの素晴らしい本と出合えるかが重要となる。
好きな作家やジャンルを徹底して追い続けるのもいい。気に入った作品の参考文献やカバーの袖などで紹介される似たような作品を読めば、はずれは少ない。しかし私は、同じような本ばかり読んでいると飽きてくる。

私は本を選ぶ際の基準を特に持っていない。書店で衝動的に買うのが一番多いが、人から勧められて買うことや、新聞やネットで惹かれて買うこともある。ただ、それでもやっぱり、自分で選んで買う以上、ある程度はどのようなものを読むのか傾向が決まってきてしまう。だから、特に読みたい本がないときや、これまでとは違う本を読みたいと思ったとき、私はアンソロジーを手に取るようにしている。アンソロジーは自分の知らない読書の楽しみに出会うきっかけとなる。もちろん読んでみて、好みとは違うと感じることもある。しかしその道の第一人者が選んだ傑作は、一度読んでおいて損はない。まあ、自分が食わず嫌いだったことを気付かされる場合の方が多いのだが。

今回読んだ『贈る物語wonder』もそうだった。海外のハードSFが好きな私だが、このアンソロジーで一番「すこし(S)ふしぎ(F)」に思って驚いて気に入ったのは、「夏の葬列」「愛の手紙」「窓鴉」の三篇。これらは全部、第一章〈愛の驚き〉に収録されている作品。自分が愛をテーマにした作品が好きだったとは。我がことながらながら驚きだ。今度は恋愛小説のアンソロジーでも読んでみようか。





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Last updated  2012.04.16 07:38:35
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