ココロの森

ココロの森

2008.04.26
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図書館に予約してあった本が一気に 5冊 も来てしまいました。
前回紹介した予約本 のうち、 桜庭さんと山崎さんの本以外 全部


川上さんの新書は285ページ。

池澤さんの小説は、彼にしては短めの232ページのこれまた新書。
(もう一冊は、4年前刊行の写真詩集)

絲山さんは、いつもの短篇、165ページ。

読みかけの重松さん(初チャレンジ!)は325ページで一番長編の 上下巻 モノ。

現在の予約待ち人数から察するに、下巻が来るのはあと一ヶ月後くらいか??
果たして、下巻を読む頃まで内容覚えていられるかしら・・・ (-"-;)


・・・来週は 黄金の読書週間 になりそうです。 

毎日のように読書日記を書き綴り、
『アレ』する暇などなさそうですわ。とほほのほ・・・





で、やっとのことで分厚い対談集を読み終えました。





【内容情報】(「BOOK」データベースより)

一人の読者からメールをもらった。知らない人だ。
「どうして自殺をしてはいけないのですか?」
「いつか死ぬのであれば、自分の意志で死ぬ時を選んでもいいじゃないですか?」
この宗教的ともいえる疑問に、どう答えよう。
〈私〉はこの「問い」を携えて、信頼する先輩たち友人たちの元を訪ねることにした。
「どうして人は人を殺すのだろう」
「どうして社会は良くならないのだろう」
「人はなぜ死ぬんだろう」
この世の矛盾や、残虐や、やりきれなさについて、考えている人たちがここにいる。
答えの出ない問いをめぐって交わした9人との対話の記録。

【目次】(「BOOK」データベースより)

生きる意味を教えてください/
死を想えば生きていることの重荷が降りる―藤原新也さんとの対話/
死者からのメッセージをどう読むか―内田樹さんとの対話/
太古の時代の生命観をITで復元できるか―西垣通さんとの対話/
ケアとは「ただ在ること」を肯定する体験―鷲田清一さんとの対話/
「みずから」と「おのずから」の「あわい」を生きる―竹内整一さんとの対話/
大丈夫、一生かけて帳尻が合えばいい―玄田有史さんとの対話/
ヒロシマとアウシュヴィッツの体験から―森達也さんとの対話/
“世界”を経由して“社会”に戻る―宮台真司さんとの対話/
頭で考えない!からだに訊け!―板橋興宗さんとの対話/
対談を終えて




何しろ対談集なので(表紙には「命をめぐる 対話 」と書かれている)
感想を一概には言えないのだけれど、

それぞれの立場からそれぞれの得意分野的見方で語っているのが興味深く、面白かった。

『ケアとは「ただ在ること」を肯定する体験』
という鷲田さんの話はとても納得できたし、
『「みずから」と「おのずから」の「あわい」を生きる』 という竹内さんの話では
自発的な意味付けをする「みずから」と、もともと意味なんてない「おのずから」との
混ざり具合というか距離のとりかたというか、

特に、興味深かったのが

死者からのメッセージをどう読むか―内田樹さんとの対話

“世界”を経由して“社会”に戻る―宮台真司さんとの対話

頭で考えない!からだに訊け!―板橋興宗さんとの対話


このお三方との対談だ。

内田さんは、合気道の世界ではその名を知られた方で
何でも後手後手にまわるのではなくて、
先手先手で先を読んで、自分側に相手の動きを引き寄せる、
という考え方が、とても私には新鮮で、なるほど~!って感じだった。
この場合の先手というのは、
いわゆる「さき読み」とは違って(「先読み」はただ己だけの空回り)、
それは本書を読んでいただければわかるのだけれど、
なんというか、うーん、武道って奥が深い!と改めて思う。
そしてその合気道がレヴィナスという思想ととても結びつきが深いというのも興味深い。
「全然別分野と思われるものが 実はものすごく深く繋がっている」
というのは、私も年を重ねるにつれて、徐々に、少しずつ、わかってきたような気がする。

宮台さんの話は<世界>と<社会>の話。
簡単にいうと、いわゆる
<あちら側(スピリチュアル的?)>と<こちら側(現実主義?)>のことで
難しい思想の単語やら人名やら、主義やらなんやらがたくさん出てくるのだけれど
そんな小難しいところは全部すっとばして、わかるところだけ読めば面白い!
(私は現にそう読んだ、だって思想の話なんてさっぱりわからん!w)
<世界>に触れる事が出来る<超越的体験>がもたらすことの意味や重要性を説くとともに
それだけではダメだとも説く。
『往相還相』、つまり、「<行ったきり>ではなく、<もどってくる>」ことの大切さを
手を変え品を変え形を変え話を変えて切々と訴える。
対談の中では、他の方々が約40ページ前後なのに対し、
宮台氏だけ80ページを割いていることからも
この話の奥深さと面白さがうかがえる。
昨今のスピ・ブームで、
どうも<あちら側>に<行ったきり>になってしまっている人が多くて
なんか、それって間違ってはいないけどちょっと気持ち悪いよなあ、
と思っていたココロのもやもやが、ちょっとすっきりした感じ。

あと、 「謎は解けず、超えられるしかない」
という部分も、ものすごく共感できた。
「超える」のではなくて、『超えられる』と表しているところに、そのニュアンスがよく表れていると思う。
「超えよう、超えよう」と、どんなに努力しても、超えられないものは超えられないのだ。
それが、どんどん悩みや謎が深まって、もうどうにもならなくなって
「ああ、もういいや」と 「あきらめ」 たとき、
(『諦め(断念)』ではなく、『明きら目(ものごとをありのままに見て受け止める)』)
気がつくといつの間にか『超えられている』。
これは、『超えられない』と悩む人に、いくら説明してもおそらくわかってもらえなくて
(と、宮台氏もおっしゃっている)
『超えられた』人にしかわからない感覚なのだろう。



その宮台氏と、続く板橋禅師の話に共通するのは
「もっと身体を使え!」ということと「どんなに考えても答えのでないこともある」ということ。
意味だのなんだの、頭で考えすぎる。
頭ではなく、身体で感じる事が大事なのだ。






わからないことはわからない。

それでもただ、生きて行く事。


、と言い切ってしまうのは無責任かもしれないけれど

それが、私が本書を読んだ、「生きて行く意味」の答えだ。










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最終更新日  2008.04.27 12:41:23
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