ココロの森

ココロの森

2008.09.02
XML
【内容(「BOOK」データベースより)】

脳腫瘍であと半年足らずの命と診断された脚本家リチャードは、
旅の途中、サンディエゴのホテル・デル・コロナードでひとりの女性を目にする。
女優エリーズ・マッケナ。
1896年の色あせたポートレイトからほほえみかける彼女に会おうと、
彼は時間旅行を試みるが…時を隔てた恋の行方は?
映画化され熱狂的な人気を博する傑作ファンタジイ。
世界幻想文学大賞受賞作。





某読書コミュニティでお薦めされて読んでみました。
久々の本格的ラブ・ロマンスでした。
米国にはこの作品の公式サイトというものがあり、
尚かつ、日本にも支部を持つという
コアなファンによる熱烈な支持ぶり、
そして自己暗示を用いたタイムとラベルなどは、
私が大好きな佐々木丸美作品に通じるものがあります。
(佐々木作品においても『暗示』はしばしば登場する重要なキーワードです)


冒頭の「はしがき」で、著者はこの物語を「弟が書き残した手記」として紹介し、


読み進むうちに、そして巻末に掲載された「歴史的事実」と照合するうちに
はたして、この『物語』は<事実>なのか、それとも作者の全くの<想像>なのか、
読者はその境が徐々に見えなくなって行くのです。

この物語の舞台となったホテル、モデルとなった女優のポートレイトなどは、
すべて実在するもので
物語の冒頭部分も著者の「生きた」体験だと『あとがき』で書かれると
もはや読者には(少なくとも私には)虚構と現実の区別がつきません。



でも、実際、
この「世界」というものには
「虚構」とか「現実」とか、
そんな区別は、最初からないものなのかもしれません。



他の大多数のひとたちには感じられないものが感じられたり、
見えないものが見えたりもしますが、
見える人、感じられる人たちにとっては、
その「見える・感じる」世界が彼等にとっての<現実>であり、
また「見えない・感じない」ひとたちにとっては、それが<現実>であるように。




その「答え」がひとつきりではないように
現実の世界も、きっと
ひとつきりではない。

そんなことを感じたりもしました。






この作品は
クリストファー・リーブとジェーン・シーモア主演で映画化されています。
興行当時はぱっとしなかったものの、
今なお、熱烈なファンを持ち続ける名作であるようです。

気になったので、検索して 名場面集 を観てみましたが
美男美女のイメージは本作に違わず。
特に女優ジェーン・シーモアの美しさといったら!
この笑顔で微笑みかけられては、
68年の時を超えて、ポートレイトの中の彼女に逢いに行くというのも頷けます。



<ストーリー>
1972年、新進劇作家リチャード・コリヤーは
大成功を収めた処女作上演後のパーティで、見知らぬ老婦人から声をかけられる。
彼女は「私のところへ帰って来て」という言葉と共に
美しい金時計をリチャードに手渡すと、その場を去っていった。

それから8年後、劇作家として成功したものの、
スランプに陥っていたリチャードは処女作を上演したミルフォードを訪れる。
そしてグランド・ホテルの一室に落ち着いた彼は、
ホテルの資料室で古い肖像画に心を奪われる。
従業員から肖像画に描かれた美しい女性のことを聞き出し、
彼女が当時の人気女優エリーズ・マッケナだと知るが、
リチャードは何故か彼女のことが気にかかり眠れぬ一夜を過ごすのだった。
翌日、図書館で彼女について調べていると、リチャードは驚くべき事実を発見する。
8年前、彼に金時計を渡した老婦人がエリーズだったのだ。
リチャードは彼女に会いたい一心で、1912年へとタイムトラベルを試み、
時間の壁を越えてゆく…。




原作とは少し内容が違うようですが
詳しすぎる心理描写のまどろっこしさがないぶん(笑)
映画の方が素直に楽しめると思います。
ダイジェストを少し観たただけでも
音楽も、衣装も、海辺での出会いのシーンも、すべて素敵です。







お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  2008.09.02 16:03:28
コメント(0) | コメントを書く
[読書のココロ(小説)] カテゴリの最新記事


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

PR

×

プロフィール

*藤紫*

*藤紫*

カレンダー

キーワードサーチ

▼キーワード検索

コメント新着

向日葵@ Re:霊媒体質(08/05) 霊媒体質について、感じることを書いてみ…
向日葵@ Re:ものごとは心に導かれる(03/25) もう十年以上も前に、藤紫さんのこの記事…
せーちゃん@ Re:『4 of Us』(04/06) こんばんは。 ずいぶんと昔の記事に返信申…
http://buycialisky.com/@ Re:ビビる(05/25) 20mg cialischeap cialis softtabscialis …
http://buycialisky.com/@ Re:若葉の頃(04/19) cialis en andere medicijnendiferencias …
http://buycialisky.com/@ Re:新月に願いを 51(02/13) cialis soft from canadageneric viagra l…
http://buycialisky.com/@ Re:『クローバー』島本理生(10/15) mechanism of action of the drugs viagra…
http://cialisbuys.com/@ Re:ビビる(05/25) cialis generika rezeptfrei bestellencia…
http://viagrayosale.com/@ Re:若葉の頃(04/19) viagra causa aneurisma <a href=&quo…
http://viagraessale.com/@ Re:新月に願いを 51(02/13) viagra and excessive alcohol <a hre…

バックナンバー

2026.08
2026.07
2026.06
2026.05
2026.04
2026.03
2026.02
2026.01
2025.12
2025.11

© Rakuten Group, Inc.
X
Design a Mobile Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: