残っていてとても嬉しく思います。」

・・・
なるほど。これはバルティック・アンバーを葉っぱの形に彫刻したカメオのピアスなのですが、長い葉っぱなので天使の羽のようにも見えますネ！

たしかに天使の羽にも見えます！！！

これはたしか、コロナの頃にバルティック・アンバーの産地から輸入したイヤリングとピアスのシリーズで、２４金塗料を使っているし手彫りのカメオなので、その在庫の中でも少しお値段が高めだったせいか残っていた在庫でした。

現地の業者さんでたくさんアンバーの原石を３０年以上前から保管してあって少しずつ削って製作してくれるところを私はちゃんと選んでいるので、上質ですから、他とは物が根本的に違います。

現在は、アンバーのかけらを溶かして少量のプラスチックを混ぜて再形成して大きな物を作る技術が発達しているため、プロでも本物か偽物か肉眼で見分けられないそうなので、原石を削って作っている確かな本物を扱っているところから輸入しています。

「黄色の色味のバルティック・アンバーをかき集めて下さいますか？黄色ばかりできるだけたくさんかき集めて、全てイヤリング用のしずく型やお花の形に主にカットしてルースを作って、他にも指輪用に大粒のルースとペンダントに使えそうなサイズがあればカットして加工して下さいますか？黄色のシリーズのデザインを作りたいのです。」・・・などと、色とデザインを指定してオーダーメイドで現地に発注をして、輸入したのです。

その時に、黄色の色味のバルティック・アンバーの原石を現地でかき集めてもらおうとしましたが、黄色ばかりと指定するとそんなに量は集まらないし、その業者さんが３０年間かけて長年集めて保管してきたアンバー原石の中には黄色は少なくて足りなかったので、とうとうその方は、バルト海沿岸で行われる世界最大のアンバー展示会へ足を運んで下さって観てきてくださったのです。

・・・それで、コロナの最中だったと思いますが、その世界最大のアンバー展示会へその業者さんが行かれて観て周って、黄色のアンバー原石を探して下さったのですが、「現産地でもすでにアンバー原石の価格が跳ね上がっていて、コロナ前の何倍にも高くなりすぎているからもう買えない！こんなに加工前のアンバー原石の価格が異常な値上がりしているなんて気付いていなかった！もう出遅れたから新たに展示会で探してアンバー原石を買うなんて出来ない！」・・・などとおっしゃったのです。

バルト海沿岸の原産地でさえ、その地元の世界最大のアンバー展示会といえば卸業者が仕入れに行くような所なのに、そこでそんなにアンバー原石の値段が高騰しているなんて、お互いにビックリしてしまいました！！！これはコロナの頃で、数年前の話ですよ。

この話を直接実際に聞いて、原産地の現場と世界市場の状況を知り、なるほど、加工して製品化されたものの末端価格が数年で１０倍以上へ値上がりしたはずだなあ、原石が値上がりしたのだから仕方ないことなのだなあ、世界でもうあまり良いアンバー原石が新たに採れにくくなっているのだろうなあ、人気が出て需要が高くなってきているのだなあ・・・などと実感しました。生々しい現地の声と情報でした。
こういうふうに世界の市場動向と値段高騰の経緯、原産地の生の声を聞くことが出来た体験はとても面白くて、これが生きた経済学だなあと実感しました。

この業者さんと２人で色々と相談して、電話もしたりしてやりとりは続いて、彼らと私は世界共通語ともいえる英語で話をしていて意思の疎通は出来ていたからきめ細かいやりとりと相談をしつつ、「アンバー原石を原産地で展示会とかで買い集めるのは時期遅し、出遅れたから、どうしようか？何か他に方法はありますか？魚の仕入れで例えると、競り市ではなくて、もっと前の段階の漁船に乗り込んで魚つってる現場の段階へ行けますか？」とか相談してみたのです。
（業者さんも私も母国語は英語ではないのですが、共通言語は英語です。）

すると、その業者さんは、「了解！漁船に乗り込んでいきます！アンバー採ってる現場に心当たりがいくつかあるので、卸業者に渡る前の漁船へと行ってみて、探してみます！そこなら適正な価格で黄色の色味のアンバー原石が集められるかもしれないから、少しお時間下さい。お待ちください。」とおっしゃったのです！頭イイ！！！黄色のアンバー原石を適正価格で探して手に入れるために、めっちゃ協力して下さいました。
・・・ホンマに、この体験と経緯は、私にとって生きた経済学の学びになりました！仕事を通じて世界の経済学の学びにもなるのですよね。

バルト海沿岸の業者さんも英語を話すし、私も英語を話すし、電話でもやり取り出来ていることを考えると、「ああ、ちゃんと英語も昔日本で文法や単語も勉強してあったから良かったな。その日本での英語の勉強が糧になってたお陰様で、もともと英語力はあったのでニューヨークに引っ越してきてから語学学校に通う必要無かったし、ラジオを常につけておいて耳だけ慣れていってヒアリング力を上げればちゃんと仕事も仕入れも出来ているのだから、日本で英語を勉強してあったから助かったなあ。」と、私の仕事では英語の必要性を実感しまして、過去に日本で英語を勉強してあった経験に感謝しました。努力は何事も将来役に立って助かりますね。

・・・もし、私が英語で電話でやり取りして現地に発注して輸入手続きしたり業務をできなかったなら、英語力が無かったら自分一人では何も意思疎通できないままで無理だからこのケースは出来ずに終わってましたよね。通訳頼む必要ないから自分一人でやってるお陰様で経費も抑えられるし、昔の日本での英語の勉強がこんなところで後になって役に立ったなんて、英語は日本で学生の時から真面目にちゃんと勉強しておくほうが良いのだなあとつくづく思いました。

展示会、競り市や卸業者の段階でも世界中で値段が高騰していってしまっているモノは、その段階よりも前へと時間軸を巻き戻してタイムマシンに乗るような感じで霊感を働かせてアカシックレコードの知恵の泉から知恵を取り出して、タイムマシンに乗って魚を釣っている漁船へと自分も乗り込めれば、なんとか少しでも前の段階の価格で良い品質のものを手に入れることが出来るのです。・・・知恵の泉にはいくらでも知恵や情報がつまっているのですよ。落ち着いて知恵の泉から何か方法を探して知恵を取り出せれば、解決策がちゃんとあるのですよ。苦肉の策でしたが、これも上手くいきました！

結局、その現地の業者さんは、ご自身の会社の３０年前からのアンバー原石コレクションの中からも黄色の色味のアンバーを探して下さったうえに、魚をつってる漁船の段階へと行って下さって、なんとバルト海でアンバー原石を採掘しているホヤホヤの現場へわざわざ旅行して尋ねて行って下さり、卸売市場や展示会へ出される前の段階で黄色の色味のアンバー原石を当時全部手に入れてかき集めて下さったのです！本当に、私と私のお客様達のために、とてもご協力して下さいました。

そのため、当時、私のせいでこんなにこの方に働いて旅行までさせて採掘現場まで行って探していただいたのだから私の責任が大いにあるし、ご迷惑をかけたり損をさせてはならないから、この方とのお付き合いも大切にさせていただこうと考えて、私の出来る範囲でこの方から最大限に発注して大量輸入しましたよ！だからこの方も結果的に、良いビジネスが成立して儲けて下さったから、利益がたくさん出て喜んで下さいました。ちゃんと彼らの旅費にかかった分も上乗せして払いましたよ。・・・お陰様で、今でも良いお付き合いです☆☆☆

（仕入れする業者さんには値引きさせすぎないようにしてちゃんとお金を儲けてもらうほうが、次に私に一番最初に良い品物を紹介して知らせてくれるようになります。これが良いものを優先的に仕入れ出来る秘訣ですよ。）

このように、相手の業者さんから値引きさせすぎたり損をさせないように気遣って、ちゃんと私からお金をたくさん儲けていただくようにしておくと、業者さんと良い取引のお陰様で良い関係を築けるので長い目で見て長いお付き合いが出来ます。

お陰様で、この漁船乗り込み作戦(笑)は大成功して、この業者さんも新たな原石入手ルートをつかんだ結果にもなったため私もお役に立てて、お互いに良い仕事の経験となって糧になりました。楽しくてスリル満点でした！！！ホントに、映画や物語よりも面白くて、実際のこのような体験のほうが面白過ぎるから私は映画をほとんど観ないのです。・・・自分が生で体験している出来事や仕事や出会いのほうが面白過ぎるエピソードなので、映画が退屈になってくるからです。ホントに映画より面白い仕事と人生なのです(笑)。

ここまでの細かいやりとりのエピソードはお客様達には全部は話していなかったことなので、きっとお客様達は今知って驚かれていることでしょう！！！
他の大勢の業者さん達ともこんな感じで、英語で電話でも細かく相談してやり取りをしてお付き合いしています。
英語の語学力は海外での仕事では最低限必要で、大事なことですね。もし私に英語力が無ければこの仕事が出来ないままでしたから。

またバルティック・アンバーのシリーズをデザインして発注して、企画を考えてみると思います。

私のお客様達はこんなエピソードを全く知らないのに、よく私を見つけて探し出してご注文下さったなと、お客様の審美眼にも驚きます。素晴らしい審美眼ですね。
お役に立てて光栄です。

お客様は、いつも私をご贔屓くださいまして、ありがとうございます。
感謝いたします。

私はこのように、お客様達のお陰様で世界で仕事を通じて学んで成長させていただくことが出来ました。
世界中で仕事を通じて大きな学びになります。