居場所の不安定な「日記」


もう随分と日記をつけている
正直、なんでそんなものをつけているのか
明確な理由は思い当たらない
単純に考えれば、
自分が過ごした時間を忘れないように書き留めておくためだろう
って思うけど、自分が日記に記したその日の些細な出来事なんかを
忘れてしまったからといって
何か問題が起きるわけでもなさそうだ
よく、事件や事故の関係者の日記から
その時の真相や、関係者本人の胸中が明らかになったりすることもあるが
僕の日記が、そんなことに巻き込まれることもまず無いだろう
そうであれば、日記を付ける事自体が
なんだか過去に未練がましく縋っていくことのようで
ますます意義が見えなくなっていってしまう
継続して付ける事だけに意義があるっていうのも
なんだか寂しすぎる理由だ
これまで書いてきた日記なんて
ここまで溜まっていくと、全てを通して読み返すことなんて
もう一生ないかも知れない
一度も読み返されること無く
結果的に日記という物理的な記憶の深海に沈んでいくことになる
僕が死んだ後、子や孫が見たりするかも知れない
いや、それは余りにも恥ずかしすぎる
先祖の威厳を保つためにも、残してはいけないもののような気がした

© Rakuten Group, Inc.
X
Design a Mobile Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: