病院大好き委員会!?

病院大好き委員会!?

PR

×

キーワードサーチ

▼キーワード検索

プロフィール

monkey77

monkey77

お気に入りブログ

宇宙からのアート発信 ブルターヌ広場さん
LOGOS OF LUPRIA lupriaさん
ベビーマッサージ&… runa2tomoさん
いろいろ【まっち】… 【まっち】さん
今日のご遺体 秘密の洗体レディーさん

コメント新着

聖書預言@ Re:制作途中『玉葱』(10/20) 神の御子イエス・キリストを信じる者は永…
みみん@ Re:抗がん剤で癌になる方法(10/27) 癌って、抗がん剤以外でもなれるんですか…
Apr 3, 2006
XML
カテゴリ: カテゴリ未分類
子供の頃からよく使っていた 『命をかけるよ!!』 とか 『一生のお願い』 という言葉。

なんでもないときになんでもないように使っていた。

でも 本当に たった一つの賭けに命をかける ことがわたしならできるだろうか。

この4月11日、一人の男性が 骨髄移植 をする。
彼は4年半前、悪性リンパ腫で治療を始めた。

今度は抗がん剤+自家移植( PBSCT このページ、難しいですが医療関係者じゃなくても解る書きかたです 。)を行い再び寛解に入った。
その後、順調に骨髄は生着したが、今回 再々発。
しかも白血病化したさらに悪性のものとなって現れた。

彼はPBSCT以前からず~っとドナーを待っていたが
今回の再発では抗がん剤では抑えきれないものとなり、 再移植 を余儀なくされたのだ。

しかし、残念ながらバンクからのドナーは見つからなかった。
…というか6座あるうちの1座不一致のドナーは見つかったのだが
最終確認でドナーから断られたのだ。


バンク登録者はいろんな条件をクリアーした人だけがなれるのだ。
しかし その善意の塊の人にも都合というものがある。
どうしても休めない仕事があったり、家族の反対があったりして
なかなか骨髄提供に至らない例も珍しくはない。
断ってきた提供者にも何らかの都合があったのだろう…。

そのことを考えたら安易にCMを見てバンク登録などしてはならない。

最終確認で断られたことはもちろん患者である彼に言えるはずもなく
『遺伝子レベルまで検索したら適合しなかった』と話すしかなかった。

残された治療の手段は2座不一致という危険な骨髄移植しかなかった。
2座不一致の移植はあまりにもリスクが高く、成功例は少ない。

…が、彼の救いとなるのはその骨髄提供者が弟であるということだ。
弟には母親由来の遺伝子がつながっており、例え2座不一致であろうと
血縁関係という強い絆がある。
NIMA-BMTという移植法になるのだが、これはあくまでも 確立された治療法ではない 。 あまりの症例数の少なさでまだ 研究段階 である。

『研究段階』という治療を受ける勇気を出すことは わたしが生きてきた中では一度もないことだ。
おそらくわたしなら 『完全に確立された治療をしてくれ!!』 と駄々をこねるだろう。
しかしそれが選べないとしたなら…
たった一つの選択肢に命をかけるしかない。

彼の仕事は医療関係者である。
しかも長い入退院の間に 同じ病気の人や、骨髄移植をした人たちが
どのようにして最期の道を辿ったかあまりにもたくさん見てきている。

『断るっていう選択肢もあるんだよ。今なら退けるんだよ』
今日まで何度となくわたしたちは彼に言った。

ところが彼はいつもこう言うのだ。
『退かないよ。生きるためだから』
たしかに移植をしなければ彼は白血病細胞に身体の隅々まで占拠されてしまい最期を迎えることになるだろう。
しかしまだ最期までの時間はある。今はまだ元気なのだ。
歩き、笑い、食べ、友達ともメールしたり会ったりできる。
恋人と旅行もできるだろう。

だが、骨髄移植がうまくいかなかったら 彼は悪くすれば数日後にはいなくなってしまうかもしれない。
逆にうまくいけばもっと長く生きられるかもしれないし、もしかしたら三度目の再発をするかもしれない。


症例研究によると生着例は15%…。 急性のGVHD で亡くなる例も多い。
彼はそのこともよく理解した上で移植を決断している。

彼の友人たちは彼がこの病気になってから続々とバンク登録をした。
彼を助けるためだった。
だが、運命はそう良い方向には向かわず、誰一人として彼とタイプの合う人が見つからず友人たちは別のどこかの患者さんのドナーに選ばれた。
何人かはうちの病院で骨髄採取を行い、その善意の骨髄液は遠くの病院に凍結保存して運ばれていった。
彼はその友人たちが採取入院するたびにお見舞いにやってきては
『ありがとう』と声をかけた。
自分のためにバンク登録してくれたからだ。

明日から彼の骨髄移植の前処置が始まる。
彼も、骨髄提供者の弟も、もう引き返すことはできないのだ。

彼に『頑張れ』とはもう言わない。
精一杯のことを今までしてきたのだ。

この後は わたしたち医療者が出来る限りのことをするしかない。

主治医はわたしたちに最終カンファレンスでこう言った。

『ただ、祈ってくれ!!』

人ノ命ハ人ガ左右デキルモノデハナイ。 どこかの本で読んだ言葉を思い出した。

冗談じゃない。
人が左右しなかったら医療は諦めるしかないんだ。

命をかける人がいる限り やるしかないでしょ。

4月11日決行日まであと 8日









お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  Apr 3, 2006 03:27:56 PM
コメント(9) | コメントを書く


■コメント

お名前
タイトル
メッセージ
画像認証
上の画像で表示されている数字を入力して下さい。


利用規約 に同意してコメントを
※コメントに関するよくある質問は、 こちら をご確認ください。


Re:『命をかける』ということ。(04/03)  
【まっち】  さん
二生、三生のお願い する人はいるけどね。

かなり賭けに近いな。
人が左右できないものも多いんだよ。
しかし 決めたらやるしかない。   (Apr 3, 2006 03:39:14 PM)

Re:『命をかける』ということ。  
ぢんこω さん
彼の為に祈ります! (Apr 3, 2006 04:07:31 PM)

Re:『命をかける』ということ。(04/03)  
imac9  さん
私も上手く行く事を祈ってます (Apr 3, 2006 04:47:10 PM)

ただ祈ります。  
runa2tomo  さん
医療に望みをかけ挑む・・・のも、かけないで受け入れるのも、その人の選択ですよね。でも、かけたのなら・・・ただただ、成功を祈ります。 (Apr 3, 2006 07:25:50 PM)

質問してもいいですか?  
ふみべ~ さん
ドナ-さんが断ったと言うのはどうしてわかるのでしょうか?
財団の健康基準はかなり厳しいもので、提供したくても、術前健診の健康基準で引っかかって提供に至らないドナ-さんが圧倒的に多いと思うのですが・・・
コ-ディネ-ト終了理由は患者さん側にもドナ-さん側にも伝わらないはずだと思っていましたが、
実際はそうではないのかな? (Apr 4, 2006 12:34:31 AM)

普通に生きてることのありがたさ  
monkey77  さん
毎回、このような患者さんと出会うたびに思います。
普通に生活できることのありがたさを…。
何ヶ月か先の予定を立てたり、一日中ダラダラ寝てたり…。
あと何日で命の期限を決めてしまうような選択を迫られるようなことは普通はないでしょう。
もちろん、わたしも主治医と同じように祈ります。
でもわたしの判断が一つのきっかけとなって彼の命を救えることがあるならば 神経をすり減らしてでも細部まで目を離すことはできません。
彼の強い意思の裏にある想像できないほどの恐怖と不安をできるだけ受け止めて上げたいと思います。
彼に接することができないみなさんのお祈りが届くことを信じてやみません。
ありがとうございます。。。。。。(涙) (Apr 4, 2006 12:34:37 AM)

Re: ふみべ~さん  
monkey77  さん
>ドナ-さんが断ったと言うのはどうしてわかるのでしょうか?

まずドナーが何人かに絞られます。
この場合、このドナーさんは採取同意の寸前までいっていました。
この段階で適合ドナーが一人いることが患者さんに知らせられました。しかし、どこの誰かは話されていません。これは規定どおり。
医師はコーディネートと密に連絡をとっています。その医師と連携を持つ専門ナースも同じ状況です。
ただ、断った理由やドナーの氏名は知らされていません。
ドナーが断ったことで次の手段を早急に準備しなければならないのでコーディネートサイドからちゃんと連絡はいただきます。
連携ということはそういうことなのですね。
個人の秘密の厳守はしっかりできていますのでご安心ください。 (Apr 4, 2006 01:02:21 AM)

今日  
ふみべ~ さん
15%に入れますように・・・ (Apr 11, 2006 05:00:45 AM)

Re:ふみべ~さん  
monkey77  さん
ありがとうございます。
わたしも神に祈る気持ちです。 (Apr 11, 2006 10:16:08 AM)

【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

© Rakuten Group, Inc.
Design a Mobile Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: