LA STANZA CHIARA 〜キアラの覚書〜

LA STANZA CHIARA 〜キアラの覚書〜

尾行

尾行

覚悟を決めて、バッグの中のお金、携帯を確認して尾行開始。
どっちの道を行ったか?
いずれにしろ、地下鉄を使うことはないので、バス停を目指す。
直ぐに姿は見えたが、距離を置いてついていく。
歩くののろいし、まわりをあまり見ないし、見ても予期せぬ物は認識しないみたいなので、たいして苦労なく尾行できそう。
同じバスに乗っても大丈夫かと思うくらいだけど。

ただでさえ本数の少ないバスなので、日曜日などどうかと思ったが、20分ほどで来た。
タクシーを捕まえて、後からついていく。
バスを降りた、いつもの馴染みの駅前は、時間が早いために店のシャッターが降りていて、チョット景色が違い戸惑っている。
それでも何とかみどりの窓口で切符を買って、改札の表示を見ながら何とか山手線に乗った。

隣のドアから私も乗ったが、人が多くて、87歳の姿が見えない。
どうやら、何方か席を譲ってくれたらしく、座っているのを確認。

東京駅は降りたドアのところが階段だった。
必ず右手で手すりを掴んで、超ゆっくり降りてくのが常なので、こちらも慌てず下車。
ところが・・・・・・階段の上にたって見下ろしたが、姿がない。
絶対にまだ降りきってないはず。
目の前の階段が目に入らず他に廻ったか?
ホームをしばらく見回したがいない。
もっとも、結構人が多かったから、影になって見えなかったか?
仕方がないので、次は、新幹線乗り換え口で探す。
南改札にはおらず中央にもいない。
次発こだまのホームに上がって探したがやはりいない。
迎えがないといったけど、やはり予定通り12時過ぎのひかりに乗るつもりで、何処かで時間潰しているのだろうかか?
そもそも、始めからその時間に乗るのなら何で6時過ぎから騒ぎ出す。
家を出たのだって8時前だった。
私たちなら家から東京駅まで、40~50分。
倍かかると見たって1時間半、3倍でも2時間半。

それなら私は先回りして、次のひかりに乗って、着いたところを捕まえようと家に電話を入れて、ホームを移動。

いました~!

お茶のペット抱えて、指定席の列に並んでいる。
指定席券を買ったようには思えないけど・・・まあとにかく離れてその後ろの方に付く。
乗って様子を見ると、 すでにE席に座って、テーブル出して、お茶を飲んでいる。
いいのかな~?
サラリーマン風が車掌を連れてやって来て、立たされ、前の車両に移っていった。
人に紛れて私も前の車両に進んだが、5号車で向こうは座席をゲットしたもののこちらは、4号車に行かなくてはならなかった。
喫煙車である。
まわりにたばこを吸ってる人のいないところに座ったが、やはり辛い。
次の駅で、いったん降りて、5号車の後ろに回りデッキで待機。

下車駅では1番最後から降りてきた。
続いて降りたら、オッと~目の前だ。
どうやら、例によって切符探しだ。
ベンチに座って、本格的に探し出したので、半分心配しながら離れて見ていた。
無事切符が見つかって改札に向かう。

改札を出たところで、87歳の腕が捕まれ、チョット離れたところに拉致された。
Atちゃんだ。
ここまで打ち合わせ出来てたわけではない。
乗った新幹線を知らせただけ、しかもその時はいないからとご主人に伝えたので、チョット私も驚いた。
私の方に目配せして、【姿表すな】の合図。
柱の影で待機していると
「今、切符買いに来て偶然会ったことにしてあるから」
「このまま家に行くつもりかなあ?」
「Iさんが迎えに来ることになってるから、ここで1時間待つって言ってるよ」
「え~っ、来られなくなったって言ってあるのに」
結局、Iさんに電話したら、来られないと言っていたということにして、N家でお昼を食べようと連れてってくれた。
その間に私は先回りして片づけ。




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