小さな宝物

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へっくん

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2008年04月12日

秋の牢獄

105.秋の牢獄

秋の牢獄／神家没落／幻は夜に成長する

3作品が収められています。
どれも少し不思議で切なくてはかなさを感じる物語でした。
恒川さんの文章って本当に透明感がありますよね。
和の雰囲気が何とも懐かしく優しく読んでいて居心地の良さを感じます。
それがほんの少し怖かったりしてね・・・。
ホラーというよりはファンタジー色が強い印象を受けます。
大人のために寓話という感じでしょうか。
こちらの３つの作品も面白かったです。

　　　　　同じ日を繰り返すってよく考えてみるととても怖いですね。
神家没落～不思議な家のお話。
　　　　　この家に足を踏み込むと誰か代わりの人が来ない限り
　　　　　そこから出られなくなってしまう。
　　　　　本当にどこかにありそうな気がするそんな家です。
幻は夜に成長する～不思議な能力を持った少女のお話。
　　　　　　　　　力を持つこと、力をコントロールすること。
　　　　　　　　　力をどう使うのか。

どのお話も日常のほんの隙間の不思議な領域に足を踏み込んで
しまった人たちの話です。
リアリティーと不思議の狭間をたゆたってみませんか？

やっぱり私は「夜市」に収められてる2作品が好きですね～。