La Rosa Negra

Oct 4, 2007
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今、私が住んでいるアメリカ合衆国で、Jena6がとても話題になっています。

Jena6とは、ルイジアナ州にあるジェナ高校にて、1人の白人の男の子に
暴行した6人のアフリカ系アメリカンの男の子たちを指している。
同じルイジアナ州にあり、2年前にハリケーン・カトリーナで被害を受けた
ニューオリンズが海沿いにあるのに対し、 ジェナはルイジアナ州の真ん中あたりに位置している。

で、なぜ6人のアフリカ系アメリカンの男の子が、1人の白人の男の子に暴行を働いたのか。
それは、ジェナ高校にはまだ強い人種分離が起きているからだ。
アメリカの高校のお決まりの行事、プロム(ダンス・パーティー)も
数年前まで白人とアフリカ系アメリカンの生徒は違う場所で開いていたという話もあるし、
何しろみんなで集まって遊んだりする場所も違ったのだ。

ジェナ高校には、校庭(といっても、日本のグラウンドみたいなものではない)の
中心にとても大きな美しい木があった。
そこでいつも集まっていたのは、生徒の90%の割合を占めている白人生徒たち。
ある日、一人のアフリカ系アメリカンの生徒は校長先生に質問をした。
「僕達も木の下にいて、座っていいのでしょうか?」
校長先生はびっくりしながらも、「誰でも木の下に座れますよ。」と答えた。
しかし!!次の朝、驚くことにその木には、首をつる紐が下げられていたのだ。
この首吊り紐、アメリカではアフリカ系の人々が奴隷にされて、差別されて
避けずまれていた頃に、白人至上主義者の間で繁栄した
クー・クラックス・クラン(KKK)とアフリカ系アメリカン差別を象徴するものとして、
かなりタブーなものなのである。
誰かのイタズラだろうと、先生も白人生徒もこのことを重大視しなかったのだが、
これをきっかけに、白人生徒とアフリカ系アメリカンの生徒の間で亀裂が走っていった。
この2つの人種の生徒の確執が1年以上もかけて起きている最中に、
アフリカ系アメリカンと対立していて、明らかに人種差別をしていた
一人の白人の男の子が、暴行を受けてしまったのだ。

白人生徒たちもかなりのハラスメントをアフリカ系アメリカンに対して 働いていたから、
こういうことが起きてしまったのだろうけど、
暴力はやっぱりいけない、という人が何人もいるだろう。
しかし、アフリカ系アメリカンを暴行した白人たちは大した刑罰を受けなかったのに対し、
このJena6たちは随分重い刑罰を言い渡されようとしているのである。
アメリカ合衆国には、一般の人々が参加する陪審員制度があるが、
その陪審員も全員白人、あきらかにJena6が不公平な扱いを受けたということで
とても問題になっているのだ。
ちょうど、映画「評決のとき」みたいな状況なのかもしれない。
あれもそういえば、ニューオリンズだったかな。

インターネットを通して、この事件を再調査するように求める署名が回ったのもあって、
これだけ話題になって、テレビでも取り上げられるようになったのだけど、
インターネットには悪いことが露出してしまうことももちろんある。
こちらには、日本のmixiみたいなfacebookというコミュニティーサイトがあるのだが
それに参加していたルイジアナ大学に通い始めた1年生の女の子が
明らかにJena6をバカにしているビデオを掲載してしまったのだ。
どうバカにしているかというと、彼女の白人の友達たちが
海岸にて、泥を自分達の体に塗りつけて、Jena6のまねをしているのである。
私も写真は見たのだけど、はっきりいってかなりひどい。
「こういうことって、何十年も前にやってたことなんじゃ・・。」
と思いながらも、出る言葉もないほどひどい。

怒りに震えたある閲覧者は、そのビデオをyoutubeに掲載してしまい、
Facebookでは、このビデオに反対するグループまで出来てしまい、
このビデオを掲載した女の子は、facebookから脱退を余儀なくされるばかりでなく、
大学でもかなり問題視され、地元の新聞にインタビューもされ、
携帯電話やネットを通して、赤の他人からハラスメントを受けることになってしまった。

私はこういうインターネットを通して、誰かを責めたてる風潮も
誰かが犯した間違いをいつまでも責め続けるのも、本当は大嫌いなのだが、
この女の子の言い訳がかなり酷すぎる。
「私は本当に人種差別主義者ではありません。
ただJena6に対する取り上げられ方が大げさすぎて、飽き飽きしていただけです。
でも、アフリカ系アメリカンの友達もたくさんいます。
私の父はガンで亡くなりそうなのに、
電話も出来ない日々を過ごさなければいけなくて、とても憂鬱です。」
取り
上げられ方が気に入らないからって、
なぜわざわざ明らかに状況を悪くするようなものを掲載するんだろうか。

なぜ、私がこの言い訳に憤慨しているかというと、 実は私にも同じような経験があるからだ。
ある日、私は彼氏と二人でキャンパス近くを歩いていた。
仲良く昼ごはんを食べた後で、その後は一緒に授業があってかなり機嫌のいい二人であった。
しかし、そんな私達の機嫌をぶち壊しにすることが起きた。
歩いている私達に向かって、
「Dating with Asian, hahaha!!!」(おまえ、アジアンが彼女なのか、あははは!!)
と走る車の中から明らかに馬鹿にしたように叫んだやつがいたのだ。
もちろん、私も彼氏も黙っちゃいない。
私は実を言えば、何を言ったかはよく覚えていないのだけど、
怒り狂う私達に対して、「何よ?」という態度を見せた輩が数人いたのと、
叫んだ張本人は、「ごめんなさい、僕は今酔っているんです。」と言って
他の数人と去ってしまったのだけは覚えている。
私はもう激怒しているのと、悲しいのでどうしようもない気持ちで
そのときは気づかなかったのだけど、彼氏いわく
叫んだ張本人は、他の友達に「ごめんね。僕は本当は人種差別者じゃないんだ。」
と言い訳していたらしい。

Facebookにとんでもないビデオを載せてしまった女の子にしろ、
私達に叫んだバカ野郎にしろ、絶対に人種差別者じゃなかったら
そんなあほなことをしない、と私は思う。
こうやって、自分の過ちを認めずに平気で人種差別してません!!
って言い切る人がいるから、いつまでも同じようなことが繰り返されるのだろう。
だから白人と非白人の間の亀裂も確執も、なかなか収まらないのだろう。
今、アジア系アメリカンの授業を取っていて、
今ちょうど、過去にどれだけ酷い扱意を受けたかということについて、
読んだばかりだけど、状況は今でも過去でもあまり違わない気もする。

結局、自分の過ちをちゃんと認めないと、何も変わらないんじゃないかなー、 と思うのでした。






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Last updated  Oct 4, 2007 08:10:04 PM
コメント(16) | コメントを書く
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Re:Jena6を通して、いろいろ考える(10/04)  
ベティ333  さん
人種差別はむずかしすぎますね。
黄色い私にしてみれば白も黒も仲良くしなさいよって感じなんだけど。
初めてビリー・ホリディの『奇妙な果実』って歌の意味を知ったときは震えがきました。
どうしてこんなに残酷なことを同じ人間がやれるんでしょうね。
チカちゃんもアメリカにいる以上いろんな目に会うかもしれませんががんばって! (Oct 4, 2007 11:18:21 PM)

根が深いですね・・・  
差別する人って、きっとその親もそうなんだろうな~と感じることがあります。
日々の生活のなかで、親が差別的な発言をしたり
する環境の中で育ったら、子どもは麻痺して
しまうものね。

様々な人種の人が生活しているアメリカなのに、
ちっとも変わっていないんですね。
なんだか、悲しいですね・・・

もともとは、ネイティヴアメリカンの国、
彼らを迫害して国を作ったというところが
思い出されてしまいます。

木に縄を吊るすようなことが出来る人間が
いるっていうことも驚いてしまいますが、
泥を顔に塗れちゃうのもね・・・
開いた口がふさがらないです。

差別されたことがない人は、きっと永遠に
判らないのだろうな~ あの差別されたときの
最悪の気分を・・

チカさんは、日本人代表!差別になど
負けないでね~!! (Oct 5, 2007 02:14:12 AM)

Re:Jena6を通して、いろいろ考える(10/04)  
QT-hitomi  さん
こういう事はアメリカに住んでいれば、避けて通れる問題じゃないよね。 
「私は差別主義者じゃありません。」なんていう人に限って、実はそうだったり、
教養のある上流層の人だって、平気で差別していたりする。
問題なのは、本人がそれに気付いていないこと。
そういう親を見て育つ子供も、親のやり方思想を受け継いで行く。何とも怖い連鎖だよね。

差別を完全に無くすのは難しい事だけど、一々黄色だの白だ黒だって話題に上げる事自体,差別に繋がるって思う。 (Oct 5, 2007 05:20:24 AM)

ベティさん  
★chica★  さん
ほんといろんな人種が仲良く出来れば、それは素敵なんでしょうけど
そうもいかないんですね。とても難しいです。
ビリー・ホリディの奇妙な果実、はじめて耳にしました。
ちょっと調べてみようかな。

私も車の中から叫ばれてから、数日気分が落ちていましたが
そんなのに負けてられないわ!!と思って、元気になりました。
こういう状況に徐々にうまく対応できるようになれるといいな~と思ってます。 (Oct 5, 2007 09:30:28 AM)

Nobubuさん  
★chica★  さん
ほんと、親は子の鏡ですものね。
そういう親を見て育って、反面教師になる場合もあるんでしょうけど。

ほんと先住民の方々を迫害したときから、何も変わってないですね。
出る言葉もないでしょう。

差別された人の気分って、
やっぱり張本人かよっぽど理解がある人じゃない限り、分からないんだと思います。
ここで理解しようとするひととしない人でかなり分かれる気もしますが。

めげずに頑張ります~!! (Oct 5, 2007 09:34:04 AM)

QT-hitomiさん  
★chica★  さん
おっしゃるとおりです。
自分は人種差別主義者でない、自分は教養があると思い込んでいる人ほど、
ダメな場合が多い気がします。
親から子への連鎖は怖いですね。
親の言うとおりすべてを信じるのでなくて、子供が自分が学んだことを通して、
自分なりの教養を身につけてくれればいいのだけど。

カリフォルニアにもやはりhitomiさんと同じような考えの方がいて、
数年前にracial profilingを全面的にカリフォルニア州で禁止しよう
という動きがあったようです。
これはこれでいい案かもしれないけど、
ここで禁止になって、自分のoriginを見直す機会がなくなってしまったら、
どうなっちゃうんだろう~とも思ってしまいました。
難しい問題ですね。 (Oct 5, 2007 09:38:48 AM)

Re:Jena6を通して、いろいろ考える(10/04)  
PINGE  さん
こんな事言うのもアレだけど、
大多数の白人さん達にはわからないのよ。
ずっと当たり前に支配してきたんだから。
日本人だって大多数は心のどこかに「アジアの一等国」「他のアジアを解放してやった」と思うDNAが巣くっているように思います。
それをちゃんと自分で意識できればいいんだけど。
(Oct 5, 2007 04:52:16 PM)

白人は認めないですよ、意地でも  
Tia1970  さん
人種差別、この事件でまた噴出した感がありますね。
いつも表面下で白人・黒人たちがお互いに感じていた気持ち。すれ違いとか・・・。

女の子たちの言った言い訳、「黒人の友達もたくさんいる」というのは一番情けないものだと思います。

これは差別者と呼ばれた白人が必ず使うセリフなんです。

夫に言わせれば「その『黒人の友達』の家に一度でも食事によばれたことがなければ、友達とは言わないよ」とのこと。

私は東海岸ですけど、やっぱり南部では白人と黒人の差別に対する問題は根強いのでしょうね。
夫の職場でもまだまだあります。
毎日戦ってますよ。

今はネットを通じてこのニュースも黒人たちの間ですごい勢いで広まりましたね。

それによってバスで全米からデモをするのに集まったけれど、このこともまた、白人たちの反感を買うことになってしまって・・・。

難しいですね。子供たちの世代にはこういう事件も無くなりはしないのかな・・・。


(Oct 6, 2007 01:48:38 PM)

PINGEさん  
★chica★  さん
確かにぶっちゃけ私もそう思うことがあります。
特になんとなく裏切られた気分になったときは、そう思っちゃうこともあります。
いい人もたくさんいるのですけどね。

たしかにアメリカも日本も優越感持ちすぎなところは似てますね。
悲しいことに。
ほんと自分達で意識してくれればいいのですが、そうもいかないようですね。 (Oct 6, 2007 03:45:50 PM)

Tia1970さん  
★chica★  さん
はじめまして!!
初めてなのに、とてもinsightfulなコメントありがとうございます。

確かに家に呼ばれたり、呼んだりしない限りは友達とは言い切れませんよね。
知ってるだけじゃ、友達ではないのですから。
夫さんも職場で毎日戦っていますか。
やっぱり、いろいろあるのでしょうね。
私の大学はわりとactivismが盛んなところなので、
毎日戦っている感がないでもありません。

バスでも反感かってしまったのか。
やっぱりそういうものなのか。
こういうのって、いつまでもなくならないのでしょうかね。 (Oct 6, 2007 03:52:15 PM)

Re:Jena6を通して、いろいろ考える(10/04)  
人をバカにする癖って、絶対に親の影響が強いと思う。
親が人種差別的な人なら、子供も・・・ってのはすごく感じるもん。
日本では、さしずめ、中国や朝鮮系の人に対して。
東南アジアの人々に対して。あるよ。
白人にはヘラヘラして接するくせに
同じアジア系の人には冷たい。
身近なところでは、職業や学歴でバカにしたりさ。
でも、そういう人に限って自分は博愛な善人だと思ってるから怖い。
今まで生きてきて、「私は善良な市民です」って思い込んでる人ほど
ヘンだと思う(笑)
映画『アメリカン・ビューティー』だ。
(Oct 9, 2007 11:19:40 AM)

シナモンヤミーさん  
★chica★  さん
親の影響は確かに大きいですよね。
反面教師もいるんだろうけど、やはりいくらかは影響されるんでしょうね。
日本人も差別しますね、平気で。
ほんとシナモンヤミーさんのおっしゃるとおり、
白人にはヘラヘラしておいて、同じアジア系につめたい人が多いです。
こちらにいる日本人にも、そういうことを平気でする恥ずかしい人がたくさんいます。
学歴、職業も多いですね。
私の専攻もなかなかみんなが選択しないようなものなので、
「そんなもの~。」みたいな態度で取られることが多いです。
そんなことに負けちゃいられないのですが。

アメリカンビューティー観てみたいと思いつつ、観てません。
面白そうだとは思うのですけどね。
実は結末を知ってしまっている私です。(笑) (Oct 9, 2007 12:12:54 PM)

Re:Jena6を通して、いろいろ考える(10/04)  
ネットの中では普段言えない様な事言っちゃうヒト
多いですよね。
最近はブログをしてる人も多くて、独り言のように
本音を書いちゃって炎上しちゃて謝罪して。
ってパターンも物凄く多くなりましたよね。
(マスコミもそれを取り上げるようになったし)

彼女達も内輪しか見ていないつもりで
軽い気持ちで乗せちゃったのかもしれないけど、
ネットに乗せるってことは全世界に発信しちゃってるって事忘れちゃいかんですね。
それは独り言じゃなく、世界にケンカ売ってるのと同じですよ。

ルイジアナ大学の女の子も、チカちゃん達に暴言はいたヤツも
言い訳の内容が腹立ちますね。
まぁ、そこで「だって私は白人以外が嫌いなんだも~ん。」
って言っちゃったらえらこっちゃになるとは言え、
そんな見え透いたうすっぺらい言い訳を・・・今更。(怒)
差別・・・って誰の心の中にもあると思うんです。
差別はしてない。自分は清い。なんて思って
生きてたら、何度でも
何度でも誰かを傷つけるでしょうね。

チカちゃん達が怒った事で彼らが自分達を考える
きっかけになったらいいね。

(Oct 10, 2007 12:42:21 AM)

◎ぐるぐる◎さん  
★chica★  さん
ブログが炎上してしまって~という話は最近よく聞きますね。
って、考えてみれば私にもあったことだし!!
インターネットで公開している情報はみんなが見てるっていうことを
もっと認識しなくてはいけませんよね。
だから軽率なことも言えないし。
軽率でなくても炎上してしまう場合もあるそうですが。

言い訳、頭に来るでしょう。
私も相当頭に来ました。(怒)
そういうこと言ってて、
まったく人種差別というものを認識していない人ほど、
人種差別者な気がします。
そういう人ほど、いつまでも同じ態度で通すんだろうな~。

バカ共は私&私の彼氏から何か学んだのでしょうか。
非白人だからという理由だけで、人をからかうことはやめたんでしょうか。
少なくとも、私はそう思いたいです。 (Oct 10, 2007 12:11:28 PM)

Re:Jena6を通して、いろいろ考える(10/04)  
pannie  さん
ぎゃー、もう。わーーっ、もう。
なんだ、なんだ、これは。
チカちゃん、私は今動転していますので、文章が変になるかもしれません。
でも、おかしい、おかしい。
人種差別て、もう意味わかりません。
白人が正しくて色があったら正しくないのかとか、そういう話ではなく、どうして「人はみな同じ」と心の底から思える世界にならないのか・・。
チカちゃんの怒り、最もです。当然です。
人種差別じゃないと言い訳するのなんて最低です。
面白がってそんな事言えるって無神経すぎます。
冷静なコメント出来ず、申し訳ない。
でも、なんか本当に納得のいかない話です。

(Oct 10, 2007 06:48:45 PM)

pannieさん  
★chica★  さん
pannieさんのように怒ってくれる人がいて、私はとても嬉しいです。
私も車から叫ばれたときは気が動転しましたよ。
自分自身が何を言ったかを覚えていない、という時点でかなり恐ろしい。
その点、彼氏は私と同じように怒りながらもちょっとは冷静だったんだ
と見直しました。

ほんと人種差別主義者じゃありませんっていう言い訳はおかしすぎますね。
そうでなければ、そんなことしないでしょって。
納得いきませんね。 (Oct 11, 2007 04:19:06 PM)

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