晴走雨読

晴走雨読

July 28, 2007
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カテゴリ: つれづれ・・・







組織にいると不満が募り

個人でいると不安に苛(さいな)まれる。







1999年12月初め、僕はバーを開店した。



改装中から近所の方々にオープンを期待する声をいただいていたこともあり、

それほど不安はなかった。



友人を招いたプレオープンの翌日、僕はお店を6時に開けた。

その日は夜の2時まで店の明かりを点けていた。

初日、結局お客さんは一人。

近所の若い会社員。

オーダーはビール一杯とクリームシチュー。





僕はほとんど誰もいない時間、店内に流れる音楽を遠くで感じながら、

今までに味わったことのない感覚に襲われていた。







孤独、後悔、不安








目隠しをした店のガラス窓から外の街灯がかすかに店内に差し込んでいた。



ほんの一瞬、店に入る。


そのたびに、

暗い夜の静寂を湛えた湖面に人知れず落ちた枯葉が作り出す黒く冷たい波紋のように、

僕の心に深い不安と寂しさがじんわりと広がる。







僕はこの日、初めてこの社会の仕組みを知った気がした。










誰かが作り出した安定した仕組みの中で生きていると気がつかないことがある。

もし気がつかないで一生終えられるのなら、それが一番幸せかもしれない。

しかしどういう経緯であれ、そこから出るのであれば、

相当の覚悟が必要だ。

基本的に誰も助けてくれない。

自分の力で進んでいく以外に方法はない。



でも、もし、もがき続けた末に自分の居場所を作り出せたとき、

周りにいる人たちが真の仲間です。






どんな結末でも

それが自分の人生。


かっこよくても、情けなくても、

それが自分。













DSC08690(2)








またいつか

もう一度トライしようと思います。











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Last updated  July 29, 2007 12:58:16 AM
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