チョキのページ フィラリアの巻

チョキ、フィラリアにかかる!


チョキは3年位前に、フィラリアにかかった。
ウチの犬は代々、フィラリアで死ぬパターンが多かった。
なんせ田舎なもんで、蚊のいない所など無いのだ。

だからチョキには小さい頃から、フィラリアの薬を飲ませていた。
ところが、このフィラリアの薬を飲ませると、チョキはゴハンを食べなくなる。
もともと、やせっぽちの犬だから、ウチの姉キはゴハンを食べない事を心配して、薬をあげない事もあった。

すると、ある夏の日、いつもの様に散歩に出たが、チョキの様子がおかしい。
いつもなら、人間様の事なんかお構いなしに、グイグイとひっぱり、
我が道を行くチョキが、歩こうとすると、ヘナヘナっと腰がくだけてしまう。
本人は散歩に行く気マンマンなのだが、身体が言う事を聞かずに座り込んでしまうのだ。

これは絶対おかしい!と思った姉キは、急いで獣医さんの所へ。
獣医さんは見ただけで、「たぶんフィラリアですね」とのこと。
でも、この先生は、元々あんまりフィラリアの手術をしたがらないそうな・・・
結局、この日も薬を貰っただけで、帰ってきた。
でも、相変わらずチョキは元気が無い。 
あんまり苦しそうではないのだが、やっぱり立てない。
こうして、この日は終わった。

次の日この事を、ウチの姉キは会社の友人に話した。
すると、その中の一人の子の家の犬も、フィラリアになり、手術をしてもらって
とりあえず治ったという。
姉キは早速、その獣医さんの場所を聞いて、車に乗せて連れて行った。

チョキはやっぱり普段の元気は無く、ぐたっとなって助手席に横たわっている。
ところが、ウチの姉キがたまにブレーキをキッと踏むと、
チョキがコロンと床に落ちちゃったと言うではないか! それも3回も!
おい、姉キ! 一回そうなったら学習して、やさしい運転をしろよな~。
苦しんでいるチョキに、何すんだよ~! この悪魔め~~~!!!

そして病院に着いた。
すると診断は、やっぱりフィラリア・・・
で、その獣医さんが話す。
「手術をしますか?5才までの犬なら治る可能性が高いのですが、
 それを過ぎると手術をしても、助かる可能性は50vs50です」
その時点でチョキは7才くらい。
手術をしても、万が一助からない可能性もある訳だ。
なんでも、フィラリアっていう回虫みたいな細なが~い虫が、
身体の色んな所に入っているので(内臓とか血管とかね)
それを一匹ずつ、引っ張り出すらしい。
だから全部出したと思っても、残っていることもあるという。
ウチの姉キは悩んだ末、手術をしてもらう事にした。
そしてチョキは、即入院という事になった。

そして点滴を打って、ちょっと体力をつけてから、手術の日を迎えた。
手術の立会いは出来ず、終わってから見に来て下さいという病院の指示だった。
ところが、その日はウチの姉キが、どうしても都合が悪くて、
病院に行けなかった。
そこで、その日のお見舞いは、ウチのかーちゃんと、近所に住んでるおばちゃんで
行く事になった。

かーちゃんとおばちゃんが、チョキが寝ている所へ行くと、
かーちゃん曰く、
「あいつ、あたし達が分かったみたいで、けなげにも立ちあがろうとしたんだよ~。
 なんかもう、いとおしくってさ~」
普段はかわいがってないくせに、こんな事をぬかす、ゲンキンな母・・・
そんな母でも、ウチの人だって、ちゃんとチョキは分かっているんだよ。
だから、もうちょっとかまってあげようね、かーちゃん。

2日後には姉キもお見舞いに行った。
この時は、もうそこそこ元気だったという。
首とトコを包帯でグルグル巻きにされていたものの、
姉キが来たのがスグわかり、「ハッハッハッ」としていたという。

そして、約10日の入院の後、チョキは無事退院した。
病院に連れて行った時は、弱っていたのでグッタリしていたのだが、
退院の時は、元気バリバリ! 遊びたくって、しょうがない。
車に乗せて帰ったのだが、前を見たがりあちこちに爪を立てるので、
新車で買った車のダッシュボードが、キズだらけになった。
ついでに、おしっこもしやがった。
でも、まあ元気になったんだから、ヨシとしますか(^^)

後日談だが、チョキは入院中、相当吠えてウルサかったらしい。
知らない所に置き去りにされて不安だったのか、ただ単に吠えたかっただけなのか、
ちょっと元気になると、ず~~~っと吠えまくっていたそうな・・・
ごめんなさい、おバカな犬で。
周りの具合の悪い犬さん達に、かなり迷惑をかけた事でしょう。
本当に、すんません・・・・・

その後のチョキは、食事もドックフードが良いですよ、と言う獣医さんに従って、それだけを食べている。
それまでは、いわゆる‘ネコまんま’(ゴハンにみそ汁ぶっかけたの)を
食べていたのだが、人間の食べるモノは塩分が強いからダメなんだって。
何匹も犬飼ってる割には、そんな事も知らないウチの家族。
ウチの姉キは、「フィラリアになるのは、やっぱり飼い主の責任だわ」
と、ちょっと反省(?)している。
ごめんねチョキ、苦しい思いをさせて・・・

今でも時々、イヤ~な感じの咳をするチョキだが、
とりあえず元気に人間様を引っ張って散歩に行っている。
ホント、元気になって良かったね、チョキ。

ちなみに、手術と10日間の入院で費用は6万円くらいとのこと。
やっぱり動物のお医者さんは高いのね・・・


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