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2010.01.29
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テーマ: 徒然日記(25410)
カテゴリ: いろいろ
サリンジャー死すの報を目にした。とりあえずその衝撃の大きさだけメモる。
1960年代以降作品を発表していなかったので、文学史に名を残していても、ご本人の去就はなんら伝わってこなかった。90年代、NYに滞在していた時、若い小説家たちによるニューロストジェネレーションブームが起きていて、向うで知り合ったコロンビア大の留学生から、「サリンジャーはこのマンハッタンで誰とも接触を持たず世捨て人のような生活を送っている」と聞いたことがった(今回調べたら、ニュージャージーだったが)。

サリンジャーは「ライ麦畑でつかまえて」と「フラニーとゾーイ」と「ナインストーリーズ」くらいは読んでいるはずだけど、あまりに大昔のことで、どれもあんまりよく覚えていない。でも青春小説という切り口だったので(多分「キャッチャー~」は課題図書かなんかだった気がする)、今読んでも楽しめないかもしれない。

小説家としてのキャリアの初期に、あまりに大きな作品を書いてしまうと、その後の人生は苦しかったのではと察する。不良っぽい行動が独特の「傷つきやすい青少年像」として憧れの対象となる一方で、頑是ないピューリタニズムに囚われている主人公たち。宗教観がベースにあるとお手上げなので、敢えて避けてきたというか、私にはなんの影響を及ぼさなかったけれど、彼がその後のアメリカ文学に与えた影響は無視できない。

子どもの頃、アメリカは憧れの対象ではなかったので、翻訳小説は英国から入った(無論ホームズだ)。マセた子どもだったので中学の頃には大人っぽい文学も読んでいて、クラスメイトのお姉さんの影響で、新潮だったかちくまだったかの「アメリカの現代文学」みたいなシリーズで出ていたフィリップ・ロスやブローティガンにはまった。大学時代はボコノン教の信者だった(笑。無論ヴォネガットである)。ヴォネガットの弟子のアーヴィングあたりから原書で読むようになって、でも苦労して読み終える前に翻訳が出て悔しい思いを何度もした。

この人たちにサリンジャーの影響はないような気がする。ロストジェネレーションではないし、時代的にはビートジェネレーションど真ん中のはずなのに、どこにも属していない、いわゆる「孤高の作家」なのかもしれない。

ピンチョンは難しくて最後まで読めたためしがないし、カポーティーの面白さから大衆小説に走った自分にとっては、サリンジャーは敷居の高い小説家だったけど、孤独な晩年は、ショーン・コネリーが演じた「小説家を見つけたら」みたいなものかとか、分野は違うけど、離人症っぽい変人ぶりはグレン・グールドみたいなものかと想像したことがあって、そんな神秘性には憧れた。

合掌。あ、仏教徒じゃないだろうしレクイエムで合唱









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Last updated  2010.01.30 20:15:59
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思緒里さん  
nora さん
サリンジャー氏、ご存命だったのですね。新聞で知り驚きました。
村上氏の作品もそぉですが、なんと申しますか、1900年代の○ホモ○ーシャル世界の中で浮遊する自我な感じ、これもまた萌えの源流ではないでしょうか…。今世紀は皆が浮遊してしまくりで収拾つかなくなってますが(笑)。

違う記事コメで恐縮ですが、私も混ぜご飯抵抗派でした(親の躾も同様)。日本の白米てそのままで美味しいのと、白色(=純潔)信仰の刷り込みがあるような気がしてます。あと、奈良ホテル最近やたら取り易いですよ♪長々と失礼しました~。 (2010.01.30 13:18:57)

Re:思緒里さん(01/29)  
noraさん
ハルキストにとってサリンジャーは通過儀礼ですか?「浮遊する自我」という感覚、なんとなくわかりますが、長く生きているとどこかに着地したくなります(笑)。

奈良は特別拝観の時期に行くので、早めに抑えないとガーデンビューが取れなくなるのです。あのホテルの昭和なテイストがたまらなく好きです。 (2010.01.30 20:23:41)

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