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2010.03.07
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カテゴリ: 日々是食欲
土曜の晩餐の記録のために大量に撮った写真の整理をしていたら、カメラのモード選択を失敗して、いつもよりさらにピンボケばかりなことに愕然とする。滅多にないチャンスだったのに悔しい。
でも終わってしまったものは仕方がないので、せめてメニューと印象だけでも。

古代から中世~ルネサンスまでのイタリア史と料理の変遷のレクチャーを聴きながら、われわれが「イタリア料理」としてすぐに思い浮かべるトマトは、16世紀に新大陸からもたらされたものであることに驚く。考えたらそうだよな。香辛料もポテトもトマトもとうもろこしも、新大陸経由だから、今のイタリア料理とは全然違うものをルネサンスまでは食べていた。

そして現在はフランス料理のほうが格上だけど、当然のことながら野蛮なフランス人に料理とマナーとテーブルウエアを伝えたのはカトリーヌ・ド・メディシスだ(これは知っていた)。

現在のイタリア半島に古代ローマが成立する以前、この当たりはエトルリア人が暮らしていた。地の食物になにがあったかというと、たまねぎ、ローレル、オリーブオイル、チーズ、蜂蜜、肉。そしてスペルト小麦。果物はオリーブ、イチジク、ブドウ。つまりパンとワインとオリーブとチーズという基本は紀元前から変わらず。チーズ以外はキリスト教の必須アイテムだ。

でも小麦はあったけど、パスタはまだない。驚いたことにパスタは11世紀にアラビアから乾燥した形で持ち込まれたのだった。ああもう面倒くさい。歴史は頭の中には入ったので、とりあえずメニューの数々をば。

前菜7品、パン3品、パスタ4品、メイン3品、デザート3品。ビュッフェスタイルじゃなければ、到底こんなに食べられないけど、いつもはホテルビュッフェですら行きたくない自分が、我先にと写メを採り、お皿を手にすべてのメニューを取り合えずは一口だけでも食べたのだった。だってさ、周囲がみんな食いしん坊なので、うかうかするとあっという間になくなる!まさに食べることが目的の饗宴なのだった。
古代~中世まではレシピが残っているわけではなく、世界中どこにでもいる食物史家という人たちが、遺跡から出土したものから想像して再現したもの。
それではAntipastiのはじまりはじまり~


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フェンネルとインゲンのミルク煮(左)、スペルト小麦とスペイン豆の煮込み

どっちも初めて食べるけど、不思議と懐かしい味。とんがったところがどこにもないお袋の味的な汁物。古代からこんな結構なもの食べてたの?
フェンネルってういきょうだよね。不思議な甘さはそのせい?

豆とスペルト小麦の煮込み、おいしい~!お豆がこんなにおいしいなんて!
豆はどちらかというと苦手で、お正月の黒豆くらいしか食べないけど、このお豆とスペルト小麦のスープはもう幸せになれる味!
スペルト小麦は小麦の原種で、玄そばのように外皮を取っただけの胚芽つきの極少丸麦。zuppa de farroというスープのfarroがそれ。
スコッチブロスに入れるバーリーとも違う、不思議な食感の穀物。だめだおいしい~~~!!
スペルト小麦は日本でも手に入るそうなので、今度自分でつくってみよう。豆は白花豆。

【古代ローマ】
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アスパラガスとトリュフのスクランブルエッグ(左)、イワシのブルスケッタ

高級ホテルの朝食で同じメニューがあったけど、トリュフは極微量しか入っていなかった。なのにこれは……見よ!このトリュフの量! うはあ~幸せ。生きてて良かった! 谷本シェフ、ありがとう!

古代ローマの食べては吐き、吐いては食べ、という習慣は、うつぶせに寝転がった姿勢で(五体倒地みたいな格好で)食べ続けたらしい。画像も見せてもらったけど爆笑ものだった。どんだけ食中心主義だったんだ!

【中世】
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カルチョフィとイカのマリネ ガルム風味(左)、アナゴとズッキーニのアグロドルチェ

カルチョフィってなにかとおもったらアーティチョークだった。日本でこれだけ大量のアーティチョークを食べたのは初めてかも。好きなのになかなか売ってないし、調理が面倒くさいし、缶詰はまずいし(笑)。このお料理は芯の部分を茹でて使っていた。ああんまいっ! ガルムというのは古代の調味料で、なんと魚醤である。ナンプラー・ニュクマム・しょっつるだけじゃないんだな。あ、でもアンチョビつくる文化圏ならありだな。
アナゴとズッキーニもはじめての組み合わせ。フリットしたアナゴと茹でたズッキーニを甘辛酸っぱいマリネにしたもの。普通におかずにしたい。唐辛子が入っていたら中華でも通用するな。


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パルマ産生ハムノアチェートバルサム風味(左)、パーネパルミジャーノとピアディーナ アッラ ロマニョーラ

やっとおなじみのものが出てきた。アチェートバルサム風とは、超高級なバルサミコ酢のことらしい。それを半量になるまで煮詰めて生ハムにかけると、あ~ら不思議。ゼラチン状に凝固してくるのだった。
バッテン形のかわいいパンが、パルミジャーノレジャーノがどっさり入ったパン。そしてチャパティに良く似たクレープ状のパン。ピザのように三角形に切ってあった。これは中世のパン

Cooked by 谷本英雄氏
 アルトゥージ司厨士協会日本支部長
 イタリア政府司厨士協会・名誉賞受賞
 Pasterante Ginza Nonnino オーナーシェフ





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Last updated  2010.03.09 00:24:03
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