私たちの脳とストレス(大脳生理学)



人間とコンピュータの違いって何でしょう。コンピュータは人間を越えられるのでしょうか?人間の脳はコンピュータみたいにデータを確実に残すわけではありません。あいまいな部分が多いです。人の記憶はそれぞれ違います。見た人によっても違う捉らえ方をするし、その時の感情によっても左右されてきます。また、正確に覚えていないことも多いです。

未来を、私たちはそのイメージを重なり合わせることで見て、悩んでいます。先のことは本当は分かりません。今を大切に生きることで出来てくるものです。悩んで、悩んで、もしかしたら無駄な時を過ごしていませんか?

ストレスは、「~しなくてはならない」(規範規制)という心のブレーキと、「~したい」(欲望)というアクセルを同時に踏んだことにより起こります。

「~したい」という人間の本能の部分をつかさどるのは脳の旧皮質(古い脳といわれる)のところにあたります。たくましく生きるためにある部分で、生まれたときには既に完成しています。

「~しなくては」と理性が働くのは脳の外側の新皮質にあたります。人がよりよく生きるために発達した脳です。新皮質の代表的な部分は前頭葉(額のところ)で、後天的に成長していきます。そのため、赤ちゃんは悩まないといわれます。まだ未発達な脳の為、昨日、今日、明日の差はなく、今、ここに生きているのからです。

新皮質はこれから発達するところ。ロボット的教育ではなく、人間らしい理性を持つ前頭葉(想像する力)の発達を促す教育は必要でしょう。あせらないで考えさせてあげてください、想像をいっぱいさせてあげてください。

ストレスは、脳の新しい部分と、古い部分の接点で起こります。心配、悩みなどがあると、感情の乱れが生じ、ストレスが起こります。極度のストレスがあると、自律神経系やホルモン系は身体に直結しているため、異常が生じてくるのです。心と身体は密接につながっていることは忘れないで下さいね。

ストレスをコントロールするには、リラックスを感じる旧皮質にほっとする時を与え、「間」(クッション)を持つことで、理性にきちんと考え、判断する時間を持たせることです。そうすると、感情は安定します。

理性の部分も、本能の部分も満足する時もあります。つまり、理性と感情が調和した時、には「愛」が生じるのです。「愛」は無償のもので、時に自己犠牲を伴います。



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