after 5 lesson

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また いつかドコかで。。

よっチャンは隣の県に住んでました

遠くから引越ししてきたそうで
いつも生まれ育った土地を懐かしそうに思い出していました

とても優しい人でした

とても強い人でした



よっチャンは私の母と同じ病気でした

病気になった よっチャンと
病気の家族を持つ私

お互いの家族に言えない不満をぶつけ合うかのように
のっけから喧嘩状態(^_^;)

あまりに腹が立ちしばらく音信不通状態が続くと
必ずどちらからか態々連絡をとり また喧嘩腰

お互い「わからずや」のレッテルを貼り
家族に言えないことを
溜まってる鬱憤を吐き出し ぶつけ合い

さすがに半年もすると全てを吐ききったようで
少しずつ距離が縮まった

「同じこと家族に出来ればいいのにね」

同じ気持ちで笑う


よっチャンは最高の友達になった


よっチャンは本当なら家族を養うパパのはずだった
でも、病気のせいで養ってもらう立場になった

幸せにすると約束して一緒になった奥さんに苦労をかけ
一生大切にするはずだった幼い子供に負担をかけ

よっチャンが苦しくないはずないのに
いつも笑顔だった

よっチャンが心から振り絞って出した笑顔は
更によっチャンを孤独にさせていった

「元気があるんなら何か仕事か家のことやってよ」
と家族に冷たい目で見られ
厄介者のレッテルを貼られた

長く休んでいた会社の仲間からも
「そんな元気があるんなら仕事に戻ったらどうですか?」
「そろそろ有給も切れるし退職を考えてもらいたい」

と。。。


当初は心配して優しくしてくれた周囲も
時がたつにつれ心配はイライラへ変わり
優しさは鬱陶しさに変わっていた


そんな中で焦っていた
よっチャンは骨髄移植を選択した
明らかに見切り発進。。

まだ早い
他に方法はまだある


何度も止める私を振り切って
「これ以上家族や会社のお荷物になりたくないから」
寂しそうに言うよっチャンに
これ以上止めても無駄だとわかった

入院した日
検査が始まった日
副作用で髪が抜け始めた日

毎日メールをくれた

だんだん短くなっていく文章に
体調の悪さを感じた

本格的に移植が始まり
「がんばって元気になるから」

最後のメールだった。。

拒否反応が強くでたよっチャンは
移植から数日後帰らぬ人となった


あんなに頑張ったのに

あんなに生きることを望んでいたのに


自ら命を絶つ人がいる中で
何故生きることを許されない?

自らカラダを傷つける人がいる中で
何故苦しみ抜いていかなきゃならない?


捨てる命なら頂戴よ
いらない命ならコッチに回してよ

どうせ無駄にするなら
大切に出来ないなら。。

生きたいと願う人間がココにいるの



よっチャン?

おつかれさま。。

最後まで諦めないで頑張ったね?

望みは適わなかったけど。。

今 幸せ?

ウチのお母さんと会えた?

チョット天然はいった感じのとこあるからさ

頼むよ?よっチャン 面倒見てやって(笑)

私まだ軽く70年は生きるからさ

しばらく行けないけど(笑)

また いつかドコかで会えるから。。

またね

よっチャン



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