昔々のお話
それはそれは素晴らしい村長さんがおりました。
村長さんは世の中の流れを誰よりも早く読む
先見の明を持ち、それを活かすだけの行動力もあり
仲間を心底大事にする暖かい人でした。
人々はその姿に惹かれ集い、自ずとその村に身を置く決意をし
村長さんの村は目を見張るような急成長を遂げました。
でも、優秀な村長さんにも足りないものが１つだけありました。
「人を育てる」と言うことです。。
後継者を育て切れなかった村長さんは
そのことだけを悔やみながら神様の下へ旅立ちました。。
育ちきらないまま村長さんの跡を継いだのは一郎さんでした。
一郎さんはとてもマジメな人でした。
マジメ過ぎて、真っ直ぐ過ぎて、与えられた仕事を託された時間内に
こなすことは一流だったのですが、
先を見る目も、今を飛び越える行動力も、仲間に向ける暖かさも
それを補う言葉も、少しずつ足りませんでした。
１人、また１人と仲間達は離れて行き、世の中からも遠ざかって
行きました。。。
村長さんが作った豊かで皆が笑顔で暮らせる村は形を変え
太郎さんへ受け継がれました。
太郎さんはとても頭がよく直観力に優れていましたが
仲間を思う気持ちが少し足りませんでした。。
太郎さんの周りには心から協力しようと集まる人はなく
少しずつ孤立していってしまいました。。
でも、太郎さんには弟の次郎さんががいました。
次郎さんには人を思う心がありました。
優秀な太郎さんと、優しい次郎さんが１つになれば
村長さんの頃を思いだせるような村に戻れるかもしれない。
人々は期待しましたが、次郎さんも太郎さんと一緒にやっていく
ことは出来ないと離れて行きました。
優秀な太郎さんの下に優しい人は現れるのでしょうか？
優しい次郎さんの下に優秀な人は現れるのでしょうか？
このお話の続きはアナタが考えてください。
村長さんの頃のように素敵な村に戻れることを祈っています。。
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