アンソニー!!


僕は彼の名前を一生忘れないと思う。
彼は僕にとって特別な存在だからだ。
僕が入部して間もない頃、練習が毎日4時からあるのだが、僕の下手な英語のせいもあるのか、なかなか友達ができなかった。
まわりにはゴツイ体のアスリート達、そんなやつらから"なんやあいつ"みたいな目で僕をじろじろ見られてたのを覚えてる。
そんな時、一人の黒人が僕に話し掛けてきた。
それが彼だった。
"お前名前は?"、 "何の競技をするんだ?"、"ベスト記録は?"、そして最後に"俺はアンソニー・・・"
その会話の彼の最後の一言が強烈に頭に残ってる。
今、彼もJUNIOR(3年生)になって400mブロックをリードしている。
僕は彼との人間としての器の違いを感じた。
彼は当時の僕にとっては救世主のような存在だった。
それがきっかけで僕からもチームメイトに話し掛けるようになったし、友達も少しずつ増えていった。
今では部活の練習や試合が楽しくてたまらない。

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