もし食糧難になって一人5種類の食品しか食べられない事になったら、私がまず選ぶのがこれ。じゃがいもは外せませんね。一番好きなのはキタアカリですが、ホクホクの男爵もねちっとしたメイクイーンも捨てがたい。皮が赤くてちょっと珍しげなレッドアンデスやグランドペチカなどと言う品種もとてもおいしいです。もちろんそのまま茹でて食べてもおいしいじゃがいもですが、パンやケーキに練り込んでもまた格別。ここでは下処理の仕方などをご紹介。
じゃがいもには多くのでんぷんが含まれており、この割合が多いほど煮くずれやすいようです。代表品種は男爵。あのホクホクしたおいしさはぜひ粉ふき芋で味わいたいもの。でんぷんは水と加熱によって粘りが出る性質があり、芋餅などがおいしく作れます。中華のとろみ付けに使われる片栗粉も、片栗の根から取れるでんぷんです。
でんぷんの割合の少ないものの代表はメイクイーン。細長くてつるっとした肌触りのじゃがいもです。やわらかく加熱しても崩れにくく、ねちっとしていて煮物には最適。
少し黄色っぽいキタアカリは、すぐに火が通ってくずれやすいのに男爵のようにホクホクではなく、どちらかと言えばメイクイーンのねっちり感に近い食感です。と言っても実は独特のとろりとした食感なので、でんぷんの割合のほかにも何か秘密がありそうなのですが。似たような黄色い肉色のものに栗じゃがなどと言うのもありますが、こちらは少し歯応えのあるタイプ。ポテトサラダやスープにすると見た目が楽しい。特に甘いわけではないようです。
パンやお菓子に使う時はやわらかく茹でたりマッシュしてから使いますが、せっかくのじゃがいもの甘味やビタミンCを逃がしてしまわないようにしたいもの。ここでは3通りの下処理の方法を書いてみました。
①じゃがいもをよく洗い、鍋に入れてひたひたの水を加えます。
②吹きこぼれないように注意しながら中心までやわらかくなるようにじっくりと茹でます。時々竹串を刺して硬さをチェックします。
③やわらかくなったら熱いうちに皮をむきます。きれいにつぶしたい時も熱いうちに作業します。冷めてからではでんぷんが固まってやりにくくなります。
①じゃがいもはよく洗って皮をむき、薄いいちょう切りにします。
②耐熱のボールに入れ、全体に水を回しかけて余分をさっと捨てます。
③ラップをきっちりとかけ、レンジにかけてやわらかくします。
④熱いうちに木べらなどでつぶします。
①じゃがいもはよく洗い、縦半分に切ります。
②鍋に皮を下にしてじゃがいもを並べ、水をじゃがいもの高さの半分くらいまで注ぎます。
③蓋をきっちりとして加熱します。
④竹串で硬さをチェックし、熱いうちに皮をむいてつぶします。
北海道ではそれぞれの家庭の味があるようですが、ここでは一番簡単な作り方をご紹介。
①じゃがいもをやわらかく茹で、きれいにつぶします。
②でんぷんの少ないじゃがいもなら多めに片栗粉を足しながらよくこねます。でんぷんが多いほどもちもちになります。
③小判型にまとめ、サラダ油を熱したフライパンでこんがり炒め焼きします。
④砂糖としょう油の甘辛いたれをからめて熱々をいただきます。