マスクオブじねん堂の日記

マスクオブじねん堂の日記

2013/04/24
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キングオブポップがMJなら、キングオブトレーニングはSQだ!


基本って何?


スクワットを指導されるときによく耳にするのが 「足と太腿の向きを同じにしましょう。」 とか 「膝は爪先より前に出さないで。」 という言葉。

それに付随して、背中はまっすぐとか、お尻を後ろへ引くようにとか、上半身を前に倒すとかもありますね。

いわゆる基本的なやり方ってやつです。

基本的な動作というのは、長年にわたる経験や研究を積み重ねて構築されてきたもの。

下半身の筋群を広範囲に動員できて、関節の傷害を生じにくいやり方 なんです。

反論の余地はほとんどありません。


膝は出しちゃいけない?




自重で行う一般的なスクワットなら尚更です。

膝が前に出ると必ず膝を壊すというのであれば、日常生活において膝が出る動作なんてのは度々眼にします。拭き掃除やら草引きやら。特に和式便所なんかは顕著な例ですよね。

膝を出す事が禁忌だと言うのなら、トレーニングをする時間よりも日常生活を送る時間の方が圧倒的に長いわけですから、世の中は膝を壊した人で溢れかえっているはずです


一方重量を負荷したスクワットならどうか。


スクワットそのものが競技種目になっているパワーリフティング。とんでもない超高重量を扱うこの競技でさえ、膝が爪先よりも前に出ている選手がいます。

先般のオリンピックで日本の女子選手が銀メダルを獲得したウェイトリフティングも、深くしゃがんだ状態では膝が出ていますね。

ですから、膝が出ちゃ駄目ってことはないんです。

出過ぎちゃ駄目って程度。


どうして膝が出過ぎると駄目なの?


ひとつは 膝を出していないときに比べて 膝を痛めるリスクが高くなる から。

爪先より何センチ膝が出る状態をどれ位の負荷で何回、どれ位の期間行うと膝が壊れるか…までは分かりませんけど、少なくとも膝が大きく前に出る種類のスクワットは、そうでないものよりも膝関節に掛かる負担が大きいのです。

それ以前にスクワット動作で痛みを感じるのは論外ですし、膝のお皿の裏に強い圧迫感があったり、膝関節の下が前に引っ張られるような感じがしたり、なんて場合もスクワット自体を止めといたほうが無難です。

刺激される部位と範囲が変わってくる から。

『膝が出ちゃ駄目なのは程度問題』の程度に関しては、膝を痛める云々よりもこちらの要素の方が大きいかもしれません。

例えば上半身を前に倒すことなく膝を前に出していった場合、刺激されるのは主に太腿の前の部分。

前の部分を刺激する目的ならそれでもいいじゃないかって思うかもしれませんが、この方法で身体を沈めていっても、足首の関節が硬かったりするとそれほど膝関節が曲がらないのです。

関節の曲がる角度が浅いということは、その関節に関係のある筋肉を広い範囲で十分に刺激できない可能性があります。



だから膝と一緒に股関節も曲げてやるんです。

するとより踵を浮かさなくても膝関節を深く曲げる事が出来ますし、股関節をしっかり曲げる事が出来れば、爪先より膝を前に出す必要が無くなります。

出しちゃ駄目なんじゃなくて出す必要がない のですよ。

sq
膝と足首の角度で比べてみました

膝関節を深く曲げる事が出来るということは、腿の前の筋肉を先ほどの方法より広い範囲で刺激できるということ。

加えて股関節が運動に加わってきますから、股関節に関係のある筋肉も刺激する事が出来るのです。太腿の後側やお尻の筋肉ですね。

踵を浮かさず 安定した状態で下半身の筋肉を広い範囲で刺激できます し、いろんな筋肉を使えますから、 強い力を出せます 。

これが一般的なスクワットの良いところです。


なかには膝を出さないとしゃがめない人がいるかもしれません。

股関節や腰に器質的な問題があって深く曲げられない・前傾できないからとか、股関節と膝関節とが上手く連動して動いてくれないからとか。

まあ、それは施術したり練習したりして改善していきましょう。

先々重たいものを担ぐつもりなら直したほうが良いです。膝というより腰に負担が大きいですから。


それでも膝を出したいなら


安定感がなくなろうが何だろうが、それでも膝を前に出すやり方で太腿の前だけを鍛えたいという頑固者には、股関節が運動に参加しない シシースクワット というのがあります。

膝を深く曲げる事が出来ますから、こっちの方が強力ですよ。

肩から膝までをまっすぐに保つには胴体部分の力も必要になってきます。ふらつくのならどこかに軽く掴ってみましょう。

sq2
『腰は反ってません』アピールの為に服を引っ張ってみましたが、やや反っちゃってますorz

これは一般的にお勧めされているやり方ではありません。ガッツリ膝が出ますからね。

でも、筋トレ好きにはポピュラーなやり方(のはず)です。

そして同じ膝の関節角度と同程度の体感強度で比べた場合、一般的なスクワットで膝を出すやり方よりも膝への負担は軽いと感じています。もちろん全く膝に負担が無いわけではないですよ。あくまで前述の条件で比較した場合です。

上半身が後ろへ倒れて、太ももの前がストレッチされるポジションであることや、負荷のかかる方向が関係しているのでしょうね。

ここで例によって皮肉を込めて述べさせていただくと、筋トレ好きにはポピュラーでも医療系の分野を熱心に勉強されてきたであろうトレーナーにはあまり知られていないであろうこの種目。そういうトレーナーが何処かの講習会で偉い先生に、 「このシシーが大腿直筋をダイレクトに刺激してだね、さらに姿勢安定の為にコアの動員が云々。」 なんてことを言われたら…。

人によっては 「これが本当に効くスクワットだ!!」 とか、 「正しいことは教科書には載っていないんだ!」 なんて思ってしまうかも。

そしてそのままお客さん(クライアントって呼ぶべき?)に伝えてしまうかも。

定説を断定的な口調でひっくり返して、権威ある情報の仕入先のことを吹き込めば、可哀想な信者さんの出来上がりですね。

私は其れが嫌なので、『あまり一般的でない方法』とか、『私らみたいなマニアの間ではポピュラーな方法』とか前置きをしておいて、 「一般的なやり方もええんですけど、こっちの方法にはこれこれこういう利点がありますもんで、やってみよかなと思うんですよ。」 って、言います。

普通です。

「これが一番効く本物のやり方なんです!」

本物のやり方なんてものは幾らでもありますから。

どこかで耳になさったら、私に教えてください。いつもの調子でお応えします。


って。





スクワットの話が、脱線しながらえらく長くなってきてしまいました。

まだ膝を出すか出さないかのところなのに…。


今回はここまでにして、次回は過去の失敗談も入れつつ、もう少しフォームについて書いてみたいと思います。

お楽しみに。






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Last updated  2013/04/24 07:05:01 PM コメントを書く
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