高機能自閉症児くりーむの才能開発

高機能自閉症児くりーむの才能開発

くりーむの幼児期7(高機能自閉症)



年長になると、みなさんかなりしっかりしていて、とくに女の子たちは本当にちび先生と言ってもいいくらい、あれやこれやと世話を焼いてくださりました。世話を焼かれるのが大好きなくりーむはすっかりお姉さんたちに頼りきり、工作のときなど手取り足取り、くりーむも頼ると楽なことを知り、「これやって。」とお姉さんたちにやってもらうように。お姉さんたちも「仕方ないわね」と競って世話をしてくれました。挙句の果てに給食まで食べさせてもらうほどに。エスカレートしすぎたのでA先生に「くりーむちゃんもできるんだから、あんまり世話を焼かないように!」と釘を刺され、お姉さんたちは先生の目を盗んではお世話をしていたらしい。

そんなこんなで目立つようなトラブルもなく、楽しく園生活を送りました。

夏に主治医に「広汎性発達障害の中のなんですか?」と聞いてみました。主治医は「ぼくはアスペとか高機能とか分けることにあまり意味はないと思うけれど、あえて区別するなら診断名は高機能自閉症ってとこかな。」と。それから鋭いところも突かれました。「お母さん、この子が伸び盛りと思ってあまり詰め込みすぎないでね。やりすぎてせっかくいい具合に来ていたのに、周りががんばりさせすぎて悪くなる子もたまにいるんだよ。ほどほどってことを忘れちゃだめだよ。今のこの子の状態はかなりいいところにいるんだよ。これで十分じゃない。」そうなんです。遅れていた言葉のほうもずい分伸びて、園でも足並みをそろえて行動できるようになってきていて、時折この子は普通にやっていけるんじゃないか・・・と思えるようになっていました。だからついつい、人並みにって思ってしまうところがあって、主治医に言われてはっとしました。

A先生にも伝えました。先生も私と同じように思っていたらしく、「気をつけますね。」と静かにおっしゃいました。

年長になると、クラスのみんなでお勉強もどきをするようになります。あいうえおと数字を書くことくらいですが、こういうことになると俄然張り切るくりーむ。ほとんど毎回1番に課題を提出させては満足していたようです。それを見ていたお姉さんたちも、くりーむはおバカではないんだ!と思ったようで、以後、くりーむが頼っても「自分でやりなさい!」と突き放したそうです。くりーむも「仕方ないか」とあきらめ、自分でやるようになり、卒園を迎えました。

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