Potatos Diary

読書(2009/1月~8月)

最 近 の 読 書 の 記 録

2009年1月~9月の読書記録。

 読んだ本の記憶が薄いと、同じ本を読み始める事が多い私(汗)
 しかも、かなり読み進んでから、「あ、これ前に読んだ~!」と、気づく事がしばしばなので(苦笑)簡単な記録をつける事に。
 冬は冊数が多いけど、忙しい夏は、ほとんど読まない。

2009年  1 月
題名(出版社) 著 者 オススメ  メ モ
恋に振り回される女たち (東京:WEB出版) 亀山 早苗  ☆☆ 自分を認められるようになろう。若い女性だけの本ではない。
あじさい日記  (講談社出版) 渡辺 淳一 夫が気づかぬ妻の本音をひそかに知った夫はどうする
誰も書けなかった死後世界地図2(コスモトゥーワン) Aファーニス . 死の壁の向こうから、臨死体験を超える驚きの証言
ひとつ目女   (文芸春秋出版) 椎名 誠 . 椎名ワールドのSF、ユーモラスだが未来が怖い
はじめての十九路盤布石 (棋苑図書出版) 小林 覚  . 囲碁初心者用教則本
天国までの100マイル  (朝日新聞社出版) 浅田 次郎 ☆☆ 情けない男が老母の命を救うため、奇跡の100マイルを走る。人の心とは?
誰も書けなかった死後世界地図3(コスモトゥーワン) Aファーニス . 霊界見聞録と言う感じ
ふたつの川  (秋田 無明舎出版) 塩野 米松 ☆☆☆ 東北の寒村開発、激動の時代を誇り高く生きようとする。情景描写が素晴らしい
覇者と覇者  (角川書店) 打海 文三 . 著者急逝で未完の遺作。日本内乱テーマ。裸者と裸者、愚者と愚者を読んでから読む方がいい
白夜行   (集英社) 東野 圭吾 長編社会派ミステリー、子供時代の罪を隠すために太陽に背を向けて生きる
チームバチスタの栄光  (宝島社) 海堂 尊 ☆☆ 医療現場のミステリーが面白い
恋愛嫌い   (集英社) 平 安寿子 1人で生きちゃいけない?3人の女性の生き方が興味深い
訪問者ぶたぶた  (光文社文庫) 矢崎 存美 奇妙で楽しいぶたぶたシリーズの5作目
風のむこう、きみへ続く道  (双葉社) 飯田 雪子 結婚直前、行き先を告げない彼女のバイクの1人旅には心暖まる理由があった
しあわせのかおり  (幻冬舎文庫) 三原 光尋 ☆☆ 1話目が映画化で好評なのが頷ける。5話ありどれも素晴らしい~。
おひとりさまの老後  (法研) 上野千鶴子 ☆☆ 結婚していようがいまいが最後は1人、老後を元気に楽しく快適に生きるノウハウ
幻夜      (集英社) 東野 圭吾 白夜行に共通する長編ミステリー、やはり面白い
COTTON 100%   (現代書林) Akira 若者の軽快な語り口のアメリカ放浪記、ユーモラスなエピソードにちょっぴり皮肉も
女を幸せにしない「男女共同参画社会」(洋泉社) 山下 悦子 . 行政主導のフェミニズムに基づく「男女共同参画社会」の矛盾点を鋭い視点で突っ込む
おひとりさまの「法律」  (法研) 中澤まゆみ ☆☆☆ 法律を強い味方につけて明るいおひとりさまを。役に立つ知識が一杯で読みやすい

2009年  2月
聖なる母と透明な僕    (青土社) 田口ランディ . 生きる事死ぬ事を見つめる作家の、鎮魂と祈りが言葉になっている
秘密    (文芸春秋) 東野 圭吾 ☆☆☆ 亡くなった妻の意識は生き残った娘に宿った・・不思議で切ない物語
手紙    (毎日新聞社) 東野 圭吾 弟の為に殺人犯になった兄、弟の人生の苦悩、加害者の家族の葛藤を描く
後期高齢者医療がよくわかる   (リヨン社) 寺尾 正之 ☆☆ 分かりにくい後期高齢者医療制度を、マンガを交えて分かりやすくポイント解説。
錦繍     (新潮文庫) 宮本 輝 全文手紙形式で解き明かされる過去の別離の理由
クマにあったらどうするか    (木楽舎) 姉崎 等 ☆☆☆ クマ撃ち猟師が語るヒグマの生態や、自然描写が素晴らしい
星空の下のひなた (光文社) 樋口 直哉 ☆☆☆ ネコと料理と流れ星が紡ぐ不思議な魅力の物語。心に響く言葉も素晴らしい。
人情や横丁  (角川春樹事務所) 山本 一力 ☆☆☆☆ 直木賞作家の、食と旅の心暖まるエッセイ。ほろ苦い人生の機微、暖かい土佐弁も素敵
人間の覚悟 (新潮社) 五木 寛之 ☆☆☆ 現代を生きる覚悟とは?各章毎に納得できる言葉の数々、若者にも老人にも人生のバイブル
金魚生活  (文芸春秋) 楊  逸 1人娘の出産で来日した中国人の母、帰国か再婚相手を探して日本永住か・・・
仮想 儀礼(上)  (新潮社) 篠田 節子 ☆☆ ネットから新興宗教を始めた男、栄光に向かう周りの人間模様、現代人の心の闇を描きつつ
仮想 儀礼(下)  (新潮社) 篠田 節子 ☆☆ 繁栄する集団はビジネスの範疇を越えて、信者の心の闇に迫る。詐欺・誠意?苦渋の結果は
遠別少年   (リトルドッグプレイス) 坂川 栄治 ☆☆ 北海道の田舎で育つ少年が生き生きと描かれている。北海道版スタンドバイミーのような感動
羆嵐(クマアラシ)  (新潮社) 吉村 昭 ☆☆☆ 北海道苫前で実際に起こった人食い熊の事件を書いたノンフィクション。当時の生活も興味深い
ありがとうゴン     (PHP研究所) 百瀬 しのぶ ☆☆☆☆ おもちゃのピストルで目を撃たれたゴン(シロ)人を疑わぬ忠犬。胸を打つ実際にあった物語
誰か  (実業の日本社) 宮部みゆき ある運転手の事故死から辿るミステリー、残された姉妹の相反する思いの謎が解けた時は

2008年  3月

彼の秘密  (角川書店) 松田 美智子 月に1度、誰にも知られない秘密の日を真面目な彼は持っていた。やがて明かされた思いがけない事実
チェ-ンポイズン  (講談社) 本多 孝好 「死ぬ気なら1年待って、頑張ったらご褒美を」と告げられて。不思議な自殺の連鎖、生きる意味は
西太后とフランス帰りの通訳(朝日出版社) 渡辺 みどり ☆☆☆ 晩年の孤独な老女、西太后に寵愛された、聡明な帰国子女が通訳として経験する驚きの宮廷生活
余命  (新潮社) 谷村 志穂 ☆☆ 癌と闘い抜くか、産まれる我が子に命を託すか、密かに決意した癌再発の女性医師。感動長編
死後世界地図 日本編 (コスモトゥーワン) 秋山 真人 . 日本版死後の世界、宗教にかたよっているわけではないが、お坊さんの説話にありそう。
図書館ねこデューイ  (早川書房) ヴィッキー・マロン ☆☆ 小さな図書館の返却箱から救い出された猫がアイドルになり街の人を癒していく心暖まる物語

2009年  4月

秋の猫(上)  (埼玉福祉会) 藤堂志津子 ペットとの交流で癒されていく女性たちの短編集 (秋の猫)(幸運の犬)(ドルフィンハウス) (3編)
秋の猫(下)  (埼玉福祉会) 藤堂志津子       〃                       (病む犬)(公園まで)             (2編)
子供にマネーゲームを教えてはいけない キャシー松井 労働の大切さを知るだけで子供は変わる!ハーバード大学を卒業した著者が語る子供時代
ことばのご馳走 出村 明弘 ☆☆ ホテルで繰り広げられる人間模様、旅の思い出、出会いなど、ホテリエの目で見たドキュメントエッセイ
蒼穹の昴 (上)   (講談社) 浅田 次郎 ☆☆☆ 中国清朝末期、貧しい農民の息子は、予言によって西太后に近づくべく、宦官を目指した。
蒼穹の昴 (下)   (講談社) 浅田 次郎 ☆☆☆ 野望渦巻く紫禁城で、宦官の春児は権力を手にしたが・・・ 読み応えのある長編。 
シベリア追跡  (小学館) 椎名 誠 ☆☆☆ 大黒屋光太夫がたどった厳寒のシベリアの軌跡を、我らがシーナが辿るユーモラスな探検紀行
噺家のネタ帳  (心交社) 三遊亭円龍 ☆☆ 落語家が集めた小噺、ブラックジョークなど、クスクス笑いや思わず噴き出す面白い話
十四歳の情景 (講談社) 斎木 真琴 ☆☆ 視力を失う家系に生まれ、引き換えに見えてくる「時の情景」に逆らう。初体験の不思議で衝撃的な小説。
大きな約束 (集英社) 椎名 誠 ☆☆ 孫ができてじいじになった椎名誠らしいコラム。ほっとしてのどかな気持ちになれるから好き
紫禁城  (岩波新書) 入江 曜子 紫禁城に秘められた、栄光と悲惨の歴史を解き明かす。全く新しい発想に基づいた故宮ガイド。
誰も書けなかった死後世界地図(コスモトゥーワン Aファーニス . 人は死んだらどうなるの?霊界案内書?読めばほっとする人も多いのでは。
珍妃の井戸 (講談社) 浅田 次郎 ☆☆☆ 美しい妃の死の謎を解き明かす証言は次々と食い違う。 英・独・日・露の貴族が追い詰めたものは
中原の虹 .第1巻  (講談社) 浅田 次郎 ☆☆☆ 満洲の覇者となれと予言された貧しい青年は満州馬賊の長となり・・・壮大な歴史小説
中原の虹 .第2巻  (講談社) 浅田 次郎 ☆☆☆ 清朝の終わりを告げる、偉大なる母西大后の凄絶な最後、最後の皇帝の運命は・・・壮大な歴史小説
中原の虹 .第3巻  (講談社) 浅田 次郎 ☆☆☆ 相次ぐ革命勢力。野望を持つ袁世凱、満州には張作霖の勢力が台頭してきて・・・壮大な歴史小説
中原の虹 .第4巻  (講談社) 浅田 次郎 ☆☆☆ 正義と良識を賭けて、いま、すべての者が約束の地に集う。完結編だが、その歴史は完結していない。
あらら「非婚ママ」になっちゃった (芸文社) 高坂 美紀 ☆☆ 不倫相手の子供を産む決心をした著者の生き方。前向きで強い生き方に新しい倫理観を感じる
閔妃(ミンピ)暗殺   (新潮社) 角田 房子 朝鮮王朝末期、日本人によって暗殺された妃。歴史に残るその事実を調査した報告。日本人が忘れてはいけない事実

2009年  5月

14歳からの世界金融危機 (マガジンハウス) 池上 彰 ☆☆ 世界恐慌、原油の高騰、銀行の貸し渋り、連鎖を子供にも分かるように解説…。私たちはどうすればいいのか? 
目撃者の南京事件 (三交社 ) 滝谷 二郎 戦後最大の闇、南京事件の真相究明に新たな一石を投じる、新たな目撃者の証言
「南京大虐殺」の真実 (ワック) 畠 奈津子 ☆☆☆ マンガ3編、 南京大虐殺・ 誤報の100人切り・ 中国の侵略に抵抗する女戦士の3編。子供にとても読みやすい
七三一 (筑摩書房 ) 吉永 春子 TV番組「或る傷痕・魔の七三一部隊」の制作者によるレポート。人体実験を行なった科学者の戦争犯罪を問う。
うつくしい子ども (文芸春秋) 石田衣良 ☆☆ 少女の遺体発見、犯人少年の犯行の理由?少年の兄が非難に耐えながら追及した真実。思いがけない結末を
友よ、白い花を   (大月書店) 森村 誠一 混声合唱団「悪魔の飽食」コンサート活動を振り返り、その反響と今後を考える
歴史の事実をどう認定しどう教えるか(教育資料出版会 笠原十九司 ☆☆ 教育現場で隠されてきた歴史の事実をこどもたちにどう教えるべきか、色々な立場の識者の話し合い
ツキノワグマ物語 (未知谷) フセーボロドP ☆☆ 極東ロシア・アムールの動物たちの物語、自然や動物たちの生き生きとした描写が素晴らしい
コズミック・マインド (岩波書店) 西垣 通 ☆☆ 銀行合併コンピューターシステム統合に当たり、解雇されたSEがプログラミングの謎を解き金融機関の闇を探る
阿片王  (新潮社) 佐野 真一 ☆☆ 策謀渦巻く満州帝国で、阿片密売を仕切った謎の男の生涯の検証。ノンフィクションの迫力
ユーラシアの秋  (集英社) 佐々木良江 ☆☆☆☆ 満州から朝鮮、樺太、そしてシベリアへ。戦中から戦後へ、時代に翻弄され流された数奇なハナの人生、驚愕の物語
生きる  (角川SSコミュニケーションズ) 谷川俊太郎 ☆☆ 詩人谷川俊太郎の『mixi』のコミュニティの投稿から生まれたそれぞれの思い。泣きたくなるような優しさが綴られる
トライアングル (角川書店) 新津きよみ 初恋の少女が殺され、15年後の時効成立。刑事になって事件を追う青年の前にあまりに似た女性が現れる
あやしうらめしあなかなし(双葉社) 浅田 次郎 ☆☆☆☆ 浅田次郎の怪談? 心温まる優しい語り口で懐かしくも怖ろしい 7つの「優霊?物語」を収録。
戦国女人抄おんなのみち(実業之日本社) 佐藤 雅美 ☆☆☆ 千世、満天姫、於長、おごう、千姫ら、戦国の世の苛酷な定めに翻弄された美しき娘たちの数奇な運命を描く
シェエラザード上  (講談社) 浅田 次郎 ☆☆☆☆ 昭和20年、2300人の命と金塊を積んだまま豪華客船弥勒丸は嵐の台湾海峡に沈んだ。人間の誇りと勇気を問う
シェエラザード下  (講談社) 浅田 次郎 ☆☆☆☆ 平和と繁栄の代わりに失ったものは。弥勒丸は日本人の良心だった…。老人は50年余の沈黙を破り、悲劇の真相を語り始める
張家三代の興亡 (芙蓉書房出版) 古野 直也 張孝文、張作霖。張学良。夢やぶれた悲運の親子三代の生きざまと動乱の日中戦争を描いたドキュメント。
張 学良  (中央公論社) 松本 一男 ☆☆☆☆ 張作霖の息子の「忘れられた貴公子」張学良のノンフィクション小説。非常に面白く、中原の虹など読んだ人はぜひ読むべき

2009年  6月

彼の秘密  (角川書店) 松田美智子 月に1度、誰にも知られない秘密の日を真面目な彼は持っていた。やがて明かされた思いがけない事実
チェ-ンポイズン  (講談社) 本多 孝好 「死ぬ気なら1年待って、頑張ったらご褒美を」と告げられて。不思議な自殺の連鎖、生きる意味は
夢をかなえるゾウ (飛鳥新社) 水野 敬也 ダメ男が関西弁のゾウと出会い、指示されるまま成功契約書を交わす。ベストセラーというにはちょっと疑問が残る。
大きな約束(続) (集英社) 椎名 誠 ☆☆ 4月に呼んだ続編、相変わらず椎名はじいじになっても楽しい~!ほっと癒されるエッセイ集
トキオ  (講談社) 東野 圭吾 ☆☆ 不治の病で死にゆく息子が、時を超え若き日の父親に会いに行きおこる出来事は?切ない長編ファンタジー。
あなたと共に逝きましょう(朝日新聞出版) 村田喜代子 ☆☆ 突然夫の動脈瘤破裂の危機が。老い方の下手な、団塊世代の共働き夫婦の心の変化。妻の夢に現れる男は?
あした元気になあれ(主婦の友社) 鈴木ともこ ☆☆☆ あたたかみのあるイラストとともに、落ち込んだ気持ちを元気にする36のメッセージ。はっと気付き、ほのぼのと元気づけられる
デューク  (講談社) 江国 香織 ☆☆ 愛犬を亡くし涙の私が出会った深い目の色をした「彼」。クリスマスソングが流れる12月の街で起こる奇跡を描く。挿絵がとてもいい絵本
幸田文台所帖  (平凡社) 幸田 文 ☆☆☆☆ 父・幸田露伴から厳しくしつけられた幸田文が語る。こんなしゃれた素敵なエッセイを読んだのは久しぶりで、大感激~!!
罠   (叢文社) 本郷 純子 自らと同じにすぐれた血と、酷薄さを隠し持つゆえに許せない。肉親3人を死に追いやった冷血・持統天皇と飛鳥王朝の謎を描いた物語。
たったひとつのプレゼント(幻冬舎) 藤沢 さとみ ☆☆ 性同一性障害を克服した著者が、切ない純愛を綴る自伝的恋愛長編。幻冬舎アウトロー大賞特別賞受賞作。
無窮花(ムグンファ)(駒草出版) 福富 哲 ☆☆☆ 混乱の朝鮮王朝で婚約した李垠と甲完。しかし日本人お妃が成立。生涯独身で愛を守る甲完。日本・韓国・中国の間の悲しみに満ちた「近現代史の闇」
平壌で過ごした12年の日々(光陽出版社) 佐藤 知也 ☆☆☆ 日本の敗戦で、植民地支配から解放された直後、朝鮮建国にむけて日本人技術者が必要とされた。戦後、翻弄される残留技術者とその家族たちの日々。
プリズンホテル  (徳間書店) 浅田 次郎 ☆☆☆ ヤクザが経営する「プリズンホテル」が舞台。主人公の作家・木戸孝之介や従業員、宿泊客らの織りなす笑いと涙の人間模様が面白い
プリズンホテル 冬  (徳間書店) 浅田 次郎 ☆☆☆ 外は一面の雪景色。それでもワケありの客人たちは再出発を賭けて奥湯元あじさいホテル、通称「プリズンホテル」へやって来た。
幸田文きもの帖  (平凡社) 幸田 文 ☆☆ 生涯をきもので通したきっぷのいい東京の女、幸田文が着物の楽しみ方を語る。語り口が何とも気持ちの良い滑らかさでスルスルと読んでしまう

2009年  7月

ミーシャ (アム・プロモーション) ミーシャ・デフォンスカ ☆☆☆☆ ナチスに占領された戦禍のヨーロッパで、幼いユダヤ人少女が両親を探し求め、数カ国に渡り、3000マイルに及ぶ孤独で過酷な放浪を。 飢えに悩み、生き残るために狼の群れに入り、彼らの一員となって生きた…。ホロコーストを生き延びた少女の物語。
犬と人のいる文学誌(中央公論新社) 小山 慶太 ☆☆☆☆☆ 人と犬のさまざまな関わり合いを、夏目漱石や向田邦子、江國香織などの文学作品を通して紹介。素晴らしい文学ガイドとしても味わい深く、とてもオススメ!
漂泊の牙(集英社) 熊谷 達也 ☆☆☆☆ 動物行動学者・城島の最愛の妻が惨殺された。その傷痕から何ものかの野性動物によるものと考えられたが体を特定できない。城島の結論は、絶滅したはずの「ニホンオオカミ」に行きついた…。山中に繰り広げられるミステリー
逃避行(光文社) 篠田 節子 ☆☆ 隣家の子供を噛み殺した犬を連れ、すべてを捨てて彼女は逃げる。家族とは、幸せとは何か?夫でも子でもなく、彼女が最後に信じたのは…。
凍える牙(新潮社) 乃南 アサ ☆☆☆☆ 深夜のファミリーレストランで突如、男の体から炎が噴き出した。その数日後、天王洲では無残に咬み殺された死体が発見される。二つの異常な事件につながりはあるのか。バイクで追う女性刑事の先を疾駆するオオカミ犬。謎解きも面白いミステリー。
P・G・ウッドハウスの笑うゴルファー(集英社) P.G.ウッドハウス ゴルフを愛し、人生を愛する老若男女がゴルフ場を舞台に繰り広げるおかしな物語。「ゴルフは非情」「恐怖のティーグランド」ほか、全6編を収録。
愛しの座敷わらし(朝日新聞出版) 荻原 浩 ☆☆☆☆ 東京から田舎に引っ越した一家が、座敷わらしとの出会いを機に、壊れかけていた家族の絆を取り戻してゆく、希望と再生の物語。心温まる素敵な物語
神なるオオカミ 上(講談社) 姜 戎 ☆☆☆ 文革の時代、北京の知識青年・陳陣は、遊牧民の最大の敵であり、崇拝の対象である「オオカミ」に魅せられ、のめりこんでゆく。雄大なモンゴルの草原の生活や情景が素晴らしい
神なるオオカミ 下(講談社) 姜 戎 ☆☆☆ 子オオカミを飼いはじめた陳陣の葛藤と悩み。草原には近代化と農耕文化の波が押しよせ・・・中国のベストセラーだが、数年前なら、思想的に発禁されたかもしれない。地球の未来を占うような長編。
孟嘗君と戦国時代(中央公論新社) 宮城谷 昌光 . 混乱の戦国時代にあって、諸国を縦横無尽に歩き、貴賤と交わり、知恵と誠実をもって燦然と輝いた孟嘗君。彼の生涯を作家の目で読み解く。あまりにも研究資料が多すぎて、読むのに疲れた。
奇をてらわず(講談社) 伊藤 智永 ☆☆ 阿南陸軍大臣の葬儀、復員・引き揚げ、遺骨収集、靖国合祀、千鳥ケ淵戦没者墓苑の創設…。軍の後始末をすべて仕切った美山要蔵の終わらない戦後。ノンフィクション

2009年  8月

キューピッドは犬でした。(朝日新聞出版) 世木 みやび 38歳独身、結婚歴・子供なし、結婚願望ゼロ&断固猫派だった著者が犬を飼い、嫌いだったハズの犬を愛し、結婚までしてしまった心境の変化を赤裸々に綴る。
されど時は過ぎ行く (角川書店) 北方 謙三 . 酒場“ブラディ・ドール”のオーナー・川中良一と、街の実力者・久納義正。有名なハードボイルド「約束の街」シリーズ。読んでみたが好みではない。
待ってくれ、洋子 (主婦と生活社) 長門 裕之 俳優・長門裕之が、妻・南田洋子の介護の現実を描く。夫婦の絆、老いの真実が胸を打つが、人ごとではない時代が来ている。
利休にたずねよ (PHP研究所) 山本 兼一 ☆☆ 自己の美学で天下人・秀吉と対峙した男・千利休の生きざまを描く。利休には過去に秘めた恋があった。切腹の時から過去へさかのぼる話の展開が面白い。



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