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の~んびり遠州日記
竜馬っちゃ!と乙女姉ちゃん
=竜馬っちゃ!と乙女姉ちゃん=
☆☆☆竜馬っちゃ!の成長に大きな影響を与えたのがすぐ上の乙女姉ちゃん ここのあたりを追いかけてみよう・・・☆☆☆
=少年期のやりとり=
1835(天保六年)十一月十五日明け方 背中に毛が生え、腕にあざのある
赤ちゃんが誕生した。竜馬っちゃ!である。
母 幸は大いに嘆いたが、父八平は「みょうちくりんじゃ、
たて髪がはえちょる」といって喜んだ
ところ竜馬っちゃ!は何歳になっても
夜溺
よばたれ
(寝小便)はするし
近所の子供から泣かされっ放しだった
八平は竜馬っちゃ!を楠南塾で学ばせようとしたが
文字の読み書きを全くおぼえない
やがて塾長の庄助が「これは無理じゃ」といって、さじを投げてしまった
これを知った乙女姉ちゃんは竜馬っちゃ!を徹底的に鍛えはじめた
「竜馬何しちゅう 泣くな男じゃろ」
竹刀を持たせ乙女に打ち込むように言ったが竜馬っちゃ!は
おどおどするばかり 乙女は思いっきり面を打ってきた。
逃げ惑う竜馬っちゃ!の目から火花が飛び出る。
来る日も来る日もこうした試練の毎日が続いた
これを見ていた源おんちゃんは「まことお嬢さまは、
まるで仁王さまに似ちゅう」
といってはどういう訳かニコニコしながら二人見ていた
そして十四歳になったある日竜馬っちゃ!は日根野道場に通い始めた
この日も稽古をする竜馬っちゃ!は逃げてばかり、
格子戸からのぞきこむ乙女はイライラ
自宅へ戻った竜馬っちゃ!は乙女姉ちゃんに大目玉を喰らった
「竜馬何しちょる。逃げてばかりじゃ稽古にならん」
「まこと、まこと」源おんちゃんも傍らから相槌をうった
「今日は水練じゃ、源おんちゃん舟を・・・」
源おんちゃんは境川に係留している舟の縄をほどいた。
「竜馬溺れちゃいかんっち」乙女はそういって竜馬の腰に紐を括りつけた
源おんちゃんは舟を浦戸に向けて漕ぎ始めた。しばらくすると舟は
境川の河口を離れ浦戸湾に入った。
「竜馬、海はええじゃろ」
「・・・うん」
そう言うやいなや乙女姉ちゃんが竜馬っちゃ!の背中を思い切り押した。
竜馬っちゃ!はびっくりしたが、もはや海の中、あっぷあっぷする
竜馬っちゃ!を見て乙女は笑いころげた。
「ははは・・・泳げん馬もいたもんじゃ」
「竜馬、溺れとうなかったらこの舟まで戻るんじゃ」
源おんちゃんの漕ぐ舟はみるみる境川の河口へ戻って行く。
竜馬っちゃ!は水の中でもがいている。
そんな事は気にしないで源おんちゃんは櫓をこいだ
しばらくして竜馬っちゃ!はやっとの思いで追いついてきた
「竜馬、浦戸の水は心地よかったろう」乙女が笑っている
「まこと、まこと」源おんちゃんはそういいながら竜馬っちゃの腰に
くくりつけた紐をたぐり寄せた。
水の中から河童の竜馬っちゃ!が顔を出した。
「いかんちや、乙女姉ちゃん・・・」
「竜馬、男じゃろ。めそめそするな」乙女は竜馬っちゃ!を睨みつけた。
竜馬っちゃ!も凄い形相で乙女を睨んだ
「おや?坊んさん目が生きちょる」源おんちゃんは竜馬っちゃ!の目が
いつもと違うのにはっとした。
同じころ剣術道場の日根野弁冶も竜馬っちゃ!の
目付きが入門の頃と大きく変ったことに気付いていた
「ふーむ、妙じゃ。変っちょる」
この日も格子戸の隙間からのぞいていた乙女を掴まえて
「乙女さん、竜馬め変っちょりますぞ」といった
「今日も逃げ回ってばかり。何も変っちょりません」
乙女はむっとしながら弁冶を見つめた
「いやいや、よう見てみんさい。
あれは逃げとるのじゃない、かわししとるんじゃ」
確かに相手を誘うように見せかけては
次の瞬間に体をさっと引く
打ち込んだ相手は勢いあまって前のめりになっている
竜馬っちゃ!が打とうと思えばいつでも打てる
竜馬っちゃ!の目は鋭く光っているが竹刀は動かない
塾から戻った竜馬っちゃ!に乙女は稽古をつけた
「竜馬、今日は思い切り打ち込むぞ!」
「いかんちゃ、怪我するきに」竜馬っちゃ!は尻込みした
次の瞬間乙女の竹刀が空を切った。てっきり面を捉えたはずだが、
竜馬っちゃ!は横っとびにかわしている
さらに篭手を狙ったがこれも空振りに終わった
乙女は首をかしげた・・・
翌朝塾が始まる前に乙女は日根野道場を訪ねた
「ははは、そうじゃろ。 あいつは剣の才があるのに気付いておらん。
それに自ら気付いたときあいつは大きく化ける」
弁冶は楽しそうに笑った
日根野道場に入門して五年、十八歳の春
竜馬っちゃ!は小栗流の免状を手にした
併せて千葉道場入門の紹介状も・・・
こうして、泣き虫、寝小便小僧は江戸へ旅発っていった
=江戸での修行時代=
竜馬っちゃ!は京橋桶町の千葉道場を訪ねた
出迎えたのは定吉の娘佐那(子)
その美しさに竜馬っちゃ!は言葉がでない
「どちら様で・・・」
竜馬っちゃ!はあわてて紹介状を突き出した
佐那子はそれに目を通した後
竜馬っちゃ!の顔をしげしげと眺め笑いだした
「何かついちょりますか?」
「いえ、何も・・・」
そういいながらも笑いをこらえている
「さあ、父がお待ち申しております」といって
竜馬っちゃ!を座敷へ案内した
佐那子の肩はまだ笑いを噛みころしたままだった
・・・・・・・
小栗流の免状を持っているとはいえ
ここでは子供同然、まるで歯がたたない
それでも攻撃をかわすのは人並以上
竜馬っちゃ!は稽古に励み充実した毎日をすごした
ところが江戸へ来て半年
突如ペリーが浦賀にやってきてから町中
蜂の巣をつついた騒ぎとなった
この様子を父への手紙の中で
「ペリーは日本を脅かしている。もし戦になったら
異人の首を討ち取ってやる」と書き送っている
話が乙女姉ちゃんと関係ないところへ行ってしまった
少し修正しよう
安政五年、竜馬っちゃ!は二度目の江戸修行にでる
これもあっという間にすぎ一年延長した
この頃の竜馬っちゃ!は全く金がない
乙女姉ちゃんへの手紙に
「このところ金がなくどこにも行けない」
「明日は千葉道場で神道無念流との試合があるのに
道具すら買えない。修理して使うしかない」
などと泣き言を書き綴っている
乙女姉ちゃんは少しばかりの蓄えや給金を
竜馬っちゃ!に送り続けた
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