四聖-夢氷月天-

四聖-夢氷月天-

壱「一」


「長かったぜ・・・」
月夜の綺麗な夜。
辺りには何もない。
有るのはただ一つだけ。
「この時が来るのを・・・」
光が照らす。
その顔を。
「きっと・・・」

もうそこには何もなかった。
ただ一つも。


朝の心地よい光がカーテンの隙間から部屋を照らす。
何もない、素っ気ない部屋。
床には畳が敷いてあり、どちかといえば和の強い部屋。
ほんのりと暖かい雰囲気のある部屋だった。
「朝か・・・」
微かに寝ぼけ眼で朝日を浴びた。
「今日もいい天気だな」
今日の天候を確認して、翔は起きあがってリビングへと向かうことにした。






壱「二」へ




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