かずよんちの家庭の事情++早産でも母乳育児諦めへんでぇ++

　　　今年最初のスイカ。

　　　そして…

　　　朔夜にとっては、生まれて初めてのスイカ！

　　　去年の今頃は、まだ生後２ヶ月やったからね～
　　　食べられる訳が無い…（笑）



　　　種を取り除いて、小さくひとくちサイズにカット。
　　　それを朔夜の専用の器に入れて出してあげる事に。

　　　スイカの汁でベタベタになってもＯＫな様に、服を脱がして上半身裸に。
　　　これで準備万端！！


　　　朔夜には、ひとりで食べる時用の器があります。
　　　器の下にでっかい吸盤がついてて、テーブルにくっつける事が出来る物。
　　　くっつくので、当然ひっくり返らへん！！

　　　これは便利！！
　　　超便利！！

　　　ボーロとかあかちゃんおせんべいとか、手づかみで食べられるおやつをあげる時にいつも使ってるんよ。
　　　だから朔夜にとっては、【この器が出てくる＝おやつが貰える！！】という図式。

　　　そのせいでこの時も、器を見た瞬間から奇声を発しつつ大喜び！！


　　　　　　「うきゃ～～～♪　うきゃ～～～♪」


　　　早くよこせ、とばかりにうるさいうるさい。
　　　しかし、もうちょっと人間らしく喜べんものか…

　　　これじゃサルだよ（笑）



　　　しかし…

　　　実際にスイカを入れて朔夜の目の前に置くと、な～んか様子が変。
　　　さっきまでの喜び方が嘘みたいに、真顔で固まってしまった。

　　　真顔で器の中のスイカをじーーーっと見つめてる。
　　　見つめてるだけで、ちっとも食べようとしない。


　　　？？？
　　　何やってんの？？


　　　　　　「どないしたん朔ぼん、食べへんの？」


　　　声をかけてみても、まだ食べようとしない。

　　　…もしかして、これが食べ物やって事に気付いてないのか？
　　　おっかしいなぁ、いつもなら、この器に入ってるものは無条件でとりあえず口に運ぶのに…


　　　えぇ～～～い、じれったい！！


　　　うちは器の中のスイカをひとかけらつまみ、朔夜の口の前に持って行った。

　　　こうなったら、とりあえず口に入れてみたるぅぅぅ…
　　　いっぺん口に入れて味わえば、甘いし、食べる気になるやろう。


　　　　　　「朔ぼん、あ～～～んしてみ、あ～～～ん♪」


　　　うちの言葉に反応して、大きく口を開ける朔夜。

　　　…ぽいっ

　　　口の中に放り込んでみた。
　　　な～んや、ちゃんと食べるんやん。


　　　…と思ったのも束の間、やっぱりどうも様子がおかしい。

　　　噛まない。
　　　口の中に入れたのはいいけど、いつまでたっても、もぐもぐしない。


　　　ん～？

　　　嫌なのか？
　　　スイカ、嫌いなのか？？


　　　でも、嫌いな味ならすぐにべぇーって出す筈。

　　　出しはしない。
　　　けど、噛みもしないし、当然飲み込みもしない。

　　　一体何なんや～～～！！
　　　せめてもぐもぐして味わってみろよ～～～！！


　　　器の中のスイカに手を伸ばし、つついたり、つまんだり、何かといじっている。
　　　やっぱりどうも、食べ物かどうかよくわかってへん様子に見える…

　　　…おい、ちょっと待て。
　　　食べ物とちゃう物を、ママちゃんがあんたの口ん中に入れる訳無いやろ～～～！！（笑）

　　　うちはそんな鬼ママじゃないぞぅ。



　　　まぁ、いつまでも見守ってても仕方無い。
　　　そのうち勝手に食べるやろう、と放置（笑）

　　　うちらはうちらで、自分達の分を食べる事に。


　　　　　　しゃくっ


　　　うぅ～～～ん、おいしい♥
　　　結構甘いし、よう冷えてる～～～！

　　　スイカ食べると、【夏！！】って感じがするよねぇ。



　　　その時、朔夜に動きが！

　　　器の中のスイカを、ひとつ左手でつまみあげた。
　　　じーーーっと見つめている。


　　　おおっ！
　　　ついに自ら食べるのか！？

　　　…と思ったら…


　　　そのまま左手を前方に伸ばす。

　　　え？？
　　　何やってんの？？


　　　その手の先には、コンポが…

　　　えっ…
　　　まさか…


　　　　　　…ポト


　　　何でコンポの上にスイカ直接置いとんねん～～～～～！！（笑）
　　　ホンマ訳わからん…

　　　いらんって事か？
　　　『こんなもん食えるか！！』っていう意思表示なのか？？



　　　試しにもういっぺん、スイカを口に入れてみようと試みる…


　　　　　　「朔ぼん、ほら、あ～～～ん♪　甘くておいしいで～～～」


　　　大きく口を開ける朔夜。
　　　自分では食べようとせぇへんのに、何で口は開けるんやろう（笑）


　　　…しかし。
　　　うちはその時見てしまった！！

　　　大きく開けられた朔夜の口の中に…
　　　最初にうちが入れたスイカのかけらが、まだ残っているのを！！

　　　おいおい、あれから何分経ってるねんな…
　　　いつまで口にいれたままにしとくねん（笑）


　　　…という衝撃の事実を見てしまった。
　　　見てしまった、けど。

　　　おかまいなしに、そのままかまわずに口に放り込んでやった（笑）

　　　だって、朔夜口開けるからさ～…


　　　スイカが入ると、何故かにやっと笑って口を閉じる朔夜。

　　　何故そんなこどもらしくない不敵な笑み？
　　　わからんヤツ（笑）

　　　ふたつ入ってるので、今度はそのままにしておく訳にもいかないらしく、ちょっと口をもぐもぐさせている。

　　　おっ！
　　　今度はまともに食べるか？

　　　と、思ったら…


　　　　　　ちゅっ…　ちゅっ…　ちゅっ…


　　　すっ、吸ってる！
　　　口の中でちゅっちゅ吸ってやがる～～～！！

　　　スイカそんな食べ方したら絶対不味いやろ！！
　　　やめんか～～～！！


　　　…と云ってみたところで、朔夜にわかる筈もなく…
　　　ずっとちゅっちゅやってました。

　　　あ～～～、絶対あのスイカもう味も何も無くなってるよ…
　　　絶対不味いよ…

　　　でもまだちゅっちゅやってるよ…
　　　ホンマいつまでやっとんねん（笑）



　　　で。
　　　結局この日朔夜が食べたスイカの量は、このふたかけだけ（笑）

　　　何でやねん～～～！！


　　　普段何でもがつがつ食べる朔夜が、初めて難色を示した食べ物…
　　　それはスイカでした。


　　　嫌いなのかなぁ？？

　　　でも出しはしなかったし…
　　　『あ～～～ん』って云ったら口開けるし…

　　　謎。








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