魔法戦記 第七章

魔法戦記 第七章「覚醒」(前編)


「こんなとこで初バトルかよ・・。」
「シーク、ここは戦って抜けるしかないわ・・・。あなた、何が得意なの?」
「剣術なら得意だけど・・・。」
すると、リョウコは服の中に手を入れ、そこからリーチの長い剣を取り出した・・・。
「『ブロードソード』、味方のものを拝借してきたの。後で返しておくから、今はそれを使って!!!あなたのそのナイフよりは使えると思うから!!」
「あ・・・ああ!!」
シークは剣を受け取り、鞘から抜き取り前方に構えた。それと同時にリョウコも胸に手を入れ、二挺の銃を取り出した・・・。
「魔剣銃『神無月』・・・。片手銃と短剣を兼ねる銃剣両用銃・・。とうとうこれを使うときが来るとは・・・。」
「銃を抜くか・・・・。我々に従わぬつもりか・・・・。よし、全員かかれっ!!ここでリョウコ・スメラギを強制的に排除だ!!!ついでにあの男もだ!!!」
その言葉と同時に、黒いマントを身にまとった剣士風の男たちが20人ぐらいで襲いかかってきた!!!シークとリョウコは攻撃をかわし、男たちとの間合いを広げようとする・・・。しかし、男たちは着地と同時に一気に詰め寄り、シークとリョウコに体当たりを浴びせた!!!
「うわぁっ!!!!」
「きゃっ!!!」
シークとリョウコは後ろに吹っ飛ばされた!!!さらにその倒れた隙に一気に二人の剣士が詰め寄ってくる!!!!
「しまった!!!間にあわないっっ!!!!」
「よくもやっったわね~~~~~!!!これでも喰らえぇぇっ!!!」
リョウコは素早く銃を拾い、前にいる二人に向けて銃弾を撃ち込んだ・・・。
「ぐぁっ!!は・・・はや・・・い・・・。」
「あら・・・、こんな程度??」
「フッ・・・、俺たちは囮だ・・・。馬鹿め・・・。」
「何ッ!!!リョウコさんっ、逃げろっッ!!!」
「大丈夫よ、シーク・・・。もうすでに殺してあるわ・・・。」
シークが後ろを振り向くと、後ろから襲い掛かろうとしていた剣士の左胸から血が流れていた・・・。
「何故だ・・・・、何故俺にも銃弾が・・・。明らかに前に向けて撃ったはず・・・なの・・・に・・・・・。」
シークたちに襲い掛かってきた三人の男は血を吐き、前に倒れた・・・。
澄来城流二挺銃術 『陽炎』(すめらぎりゅうにちょうじゅうじゅつ『かげろう』)・・・・。
「す・・・すげぇ・・・。」
「さあ、次に蜂の巣になりたいのはどなた?」

「くっ!!こうなれば・・・、総員!!!リョウコ・スメラギを集中攻撃しつつ、あの男も殲滅せよっ!!!」
すると、10人近くの剣士が一斉にリョウコに襲い掛かってきた!!!
「あら~~~・・・。とうとうこう来たか・・・。こうなったら一撃で畳み掛けるか・・・・。よおっと!!!!」
リョウコは上へ思いっきりジャンプし、下へ向けて多量の銃弾を放った。しかし、不思議なことにその銃弾は空中でぴたりと止まってしまったのだ・・・。
「はっはははは!!何だ、あのへっぽこな銃弾は!!!」
「・・・・、Fall down.(フォールダウン)」
「なっ!!」
その一声と同時に、空中で止まった銃弾が突然ものすごい速さで、まるで豪雨のように敵に降りかかった!!!
「ぐわあぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」
次々に剣士たちは銃弾を受け、ばたばたと倒れていった・・・。
澄来城流二挺銃術 『五月雨』(すめらぎりゅうにちょうじゅうじゅつ『さみだれ』)・・・。
「・・・、ヒュウッ♪やるう!!!って、うぉっと!!!」
シークはあわてて敵の攻撃をよけた。しかし、その弾みで体制を崩し後ろに倒れた。
「うわあっ!!くそっ、これでも食らえっ!!!オラオラオラオラオラオラオラオラオラッ!!!!」
シークはものすごい速さで敵に向かい連続突きを放った!!!しかし、狙いが悪く相手をすり抜けていく。
「くっそおおぉぉぉぉぉぉぉっ!!!!!」
そして、最後の突きが相手の胸を突いた!!!!敵は前に倒れ、シークは剣でその死体を突っついていた・・・。
「生きてないよな・・・。ようし!!!『下手なてっぽも数撃ちゃあたる』作戦大成功!!!!」
「なんじゃそりゃ・・・。ま、いいや・・・。あら・・・、ようやく大将のご登場ってやつぅ?」

奥のほうからリーダー格らしき剣士がこちらに向かってきた・・・。
「ウロヴォロス様と一つになれば、この世に平和が訪れると我らの主が言ったのだ!!!同じブレイヴナイトなのに、どうして愚かなヒューマンどもの味方につく!!?答えよ!!!澄来城 涼子ぉっ!!!!」
「そ・・・それは・・・。」
「同じブレイヴナイト・・・?ど・・・どういうことだよ、それ・・・。」
「そこの少年、何も知らんようだな。我らは『リジェクター』・・・。今から20年ほど前の新魔導創世紀2195年に起きた蘇生実験により生まれた第二世代ブレイヴナイトのことをいうんだ・・・。」
「『リジェクター』・・・。」
「でも、どうしてあなた達はそこまでウロヴォロスに加担するの!!?あんな悪の根源がこの世界を救う?ふざけすぎにも程があるわ!!!」
「貴様ぁっ!!!ウロヴォロス様を愚弄するとは・・。その罪、万死に値する!!!!この世から消え失せろ!!!澄来城 涼子ぉぉぉぉぉっ!!!!!」
リーダー格らしき男が剣を抜き、こちらに向かって突っ込んできた!!!リョウコは『神無月』のグリップを手前に引き上げ、軽く前に振って銃筒の上側から紫色の刃を出し、敵の腹に突き刺した!!!
「ぐっ!!がぁぁぁっ!!!」
「残念だけど、あなた達の味方にはなれないわ・・・。確かにあなたたちの言うことは正しいかもしれない・・・。だけど、とてもじゃないけど信じられないわ・・・・・。」
「に・・・人間どもは・・・、どうせ・・・お前たちのことを・・・ただの実験材料と・・・・しか・・・・、思って・・いないんだぞ・・・。分かるだろ・・・、あの事件を知ってるのなら・・・・・。」
すると、リョウコはナイフを抜き敵の体に触れ、呪文を唱えた。すると、少しだけだがその男の傷が癒えていく・・・・。
「・・・、どういうつもりだ。この私を助けたりなんかして・・・。」
「逃げなさい・・・。べつにあなたを助けたわけじゃないけど・・・。早く逃げなさい・・・。だけど、少しでも下手な真似をすればここであなたを撃つ・・・。わかったかしら・・。」
「スメラギ・・・。ここはもうすぐ危険な場所になる・・・。あの兵たちは人間じゃない・・・、一度倒れたらあいつらの死体は一つになって・・・・!!!危ないっ!!!!」

すると、倒れた兵たちの死体がだんだんとくっ付いていき、気がつくと得体の知れない化け物へと姿を変えていた・・・・。 「キュロロロロロロロロロロロロロォォォォォォォォォォォッ!!!!!」
その化け物は奇妙な鳴き声を放つと、リョウコの方へものすごいスピードで突っ走ってきた!!!!そして、その化け物は大きく手を振り上げリョウコへと腕を振り下ろした!!!リョウコは『神無月』で防いだが、『神無月』は弾き飛ばされリョウコの胸を縦一文字に切り裂いた!!!
「がっ・・・くうっ・・・、かはぁっ・・・!!!!」
リョウコの胸からは大量の血が噴き出した・・・。そのまま後ろに二メートルくらい吹っ飛ばされ地面にたたきつけられ、リョウコの口から血が吐き出された・・・。
「リョウコッッ!!!!」
シークはリョウコの元へと走って行った・・・。そしてしゃがみこみリョウコの体を持ち上げ、
「リョウコッ!!!しっかりしろ、おいっ!!!」
「シーク・・・、ようやくリョウコって呼んでくれたね・・・ごほっ!!!」
やはりリョウコの傷はひどく、吐血も止まらない・・・。もうリョウコの周りは血の海となっていた・・・。
「ばかっ・・・、そんな死ぬ間際に言うようなこと言うなよ!!!今すぐ誰か呼んでくるからな!!!!」
すると、『リジェクター』の男がモンスターの攻撃を阻止しながら、
「少年!!!ここは私がやつを食い止める!!!だからお前は誰か助けを呼んでくるんだ!!!」
と言った。しかし、シークは心配しているのか、ためらって動こうともしない・・・。
「スメラギが死んでもいいのか!!!私のことはかまうな!!!!早く行けぇっ!!!!!」
「は・・・はいっ!!!」
シークは助けを求めるため、聖堂の方へ走っていった。シークは無我夢中で走った。「リョウコを・・・あの子を助けたい・・・。死なせたくない・・・!!!」この想いを胸に・・・。

「!!シーク様・・・、どうかなされたのですか!!?」
「あっ・・・あなたはあのときの・・・。ホバータクシーの無料パスを渡してくれた人!!!リョウコが・・・リョウコがひどい怪我を・・・・。」
「なんですって・・!!!どこですか!!?その場所は!!!」
「こっちです!!!俺にホバータクシーの無料パスを渡してくれた人!!!」
「・・・、アリアっていうちゃんとした名前があるんですけど・・・。」
シークはラヴィス国の兵アリアを連れ、リョウコのいる聖堂付近の広場へと向かった!!!
そして、シークはリョウコのいるところにたどり着いた・・・。だが、あの『リジェクター』の騎士は血の海の中で倒れていた・・・・。
「そんな・・・・。これも俺のせいだ・・・。俺がもう少し早く行っていれば、この人も死ぬことがなかったのに・・・。それにリョウコも守ることができなかった・・・。」
シークは膝をおとし、悔しそうな顔でこう言った。
「俺に・・・、俺にもっと力があれば・・・!!!」

ドクン・・・・。シークは突然手で顔を押さえた・・・。シークの胸のところが紅く光りだす・・・・。すると、シークの中で声がした。
『貴様はしばらく寝ていろ・・・。後は俺が殺る・・・・。』
第八章 「覚醒」(後編)に続く・・・。

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