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2005年05月02日
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カテゴリ: この曲大好き





≪美狂乱≫

なんと想像を膨らませるバンド名だろうか!?
≪美≫ ≪狂≫ ≪乱≫  という3つの文字がひとつの言葉となるとこんなにも凄まじい集合体になるのである。



1982年メジャーデビューした彼等は2枚のアルバムを残し再びインディーズ世界へと戻って行った。
当然である。 彼等の音楽は “聴き手を選ぶ” (2ndアルバムでのキャッチフレーズより)のだ。


そのサウンドは巷では“ クリムゾンのフォロワー ”としてよく紹介されているが、ボクは素直にはうなづけないところがある。 もちろん、楽曲の雰囲気、構成やアレンジとかさらには 須磨邦雄氏のギター のトーンまでよくクリムゾンを聴き込んでいるのはわかるし、相当大好きなのだろう。 事実、彼等は美狂乱と名乗る前に 『まどろみ』 というバンドでクリムゾンのコピーを恐ろしいほどの演奏力で披露している。 このライブアルバムは現在では廃盤となっており入手は困難だが是非とも探して聴きたいものである。

もう一度ここであらためて彼等の本当の魅力を再認識してみたいと思う。




さて、そんなわけで今日取り上げるのは美狂乱の≪乱≫の部分を最も深く掘り下げている曲… 『空飛ぶコクゾウ』 である。
この曲は初期の頃からライブでも定番であったが、デビューアルバムでは収録時間の関係でボツとなった曰く付きの名曲である。 選考理由として須磨氏は「なるべく新しい曲を発表したい。」というミュージシャンなら当然の考えであった。

それから5年後の1987年、突如インディーズレーベルから『御伽世界』という1978-9年のライブ音源を収録したアルバムがリリースされる。 ここに目出度く 「空飛ぶ穀蔵」 として陽の目を見ることができたのだが、この演奏が物凄い!!
本当に言葉にならないほどの凄さで…今ボクも困ってます。

御伽世界


後期クリムゾンに見られる破壊的美学 がここには詰まっている。
特に 伝説のドラマー佐藤正治氏の驚異的なドラミング はすべてのドラマー必聴です! 本当に「この人の手足は千手観音並だっ!」と思うほど音数が多く、しかもそのタイミング(複雑怪奇な変拍子でさえ)の絶妙な事この上なし。 
そのリズムに乗せて須磨氏のギターが冷静に荒れ狂い、美しい狂気を奏でるヴァイオリンが更にその上を浮遊する。 物凄いライブである!






しかもライブアルバムでは8:17だった演奏タイムもこのスタジオ盤では13:20にもなっている。 なにしろ途中の インプロビゼーションの緊張感と高揚感 は本家クリムゾンにも勝るとも劣らない出来であり、その後半のギターソロ部分ではもう既にそれをも超越しているかと思うほどの美しさと狂気が支配する。 
複雑すぎるドラムに合わせるのはなんと須磨自身が弾くベース。 この地を這うような重いベースラインとその音色はベース一本でやっている人よりも存在感がある程である。
かすかに空間を支配する霧のようなメロトロンも特筆すべきでしょう。 この楽器無くして美狂乱の世界は成り立ちません。


とにかくこの楽曲は他の追随を許さぬ≪美≫と≪狂≫と≪乱≫を持ち合わせた最高のパフォーマンスを聴かせてくれる。



(今回はジャケットも美しいのでいつもより大き目で掲載いたしました)





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最終更新日  2005年05月03日 00時03分49秒
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