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2006/05/31
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ディー判事シリーズの2作目,

ロバート・ファン・ヒューリックの「中国梵鐘殺人事件」
(The Chinese Bell Murders,1958)

を読んだ。

668年。ディー判事が江蘇(キアンス)省の蒲陽(プーヤン)に知事として赴任したときの話であり,初期5作品中年代記的には3番目にあたる。

このときの事件の影響などもあったのか,通常の任期3年になる前に次の蘭房(ランファン)に飛ばされてしまう(第1作 「中国迷路殺人事件」 (日記は →こちらから )参照)のであるが,この土地は小説にしやすかったようで,この時代を扱った中・後期作品は多い。

前任者のフォン判事から政庁の印章引き継ぎも無事終わるが,ディー判事は前任者の未決事項である半月小路での肉屋シャオの娘の暴行殺人事件に興味を示す。
これが第1の事件となり,例によって3つの事件が同時に進行( 「ディー判事シリーズについて」 を参照)する。


半月小路暴行殺人事件
死者と結婚して第1夫人とする という決着の仕方はおもしろかった。

寺の秘密 →子のない夫婦が拝むと子を授かるという観世音菩薩を本尊にし,参篭する夫人たちのための四阿を増築した普慈寺の秘密を陶侃(タオガン)が内偵するが,逆に寺側からねじ込まれる。
軍隊が 不在であることを耳にはさんでからのディー判事の迅速な行動と処置 は,彼の「政治力」を見せつけているようだ( 群集による坊主20人殺しは折込済みかよ! こわ~い!! )。

謎の骸骨 →リャン家とリン家の長年にわたる確執。それまで誰もとりあわなかった元カントンの豪商の未亡人リャン夫人の訴えを,ディー判事はまじめに検討し, カントン商人リンの塩密売事件にまで発展
20年前からの訴訟の記録が単に事件の根深さを示すだけではなく, 人の入れ替わり という事件の真相の伏線になっているところはお見事!!

「半月小路」事件の犯人を追う馬栄(マーロン)の武術の場面が見せ場。途中で出会う乞食ギルドの相談役ションパもおもしろいキャラだった。

見せ場といえば,今回はディー判事のアクションも……。「お忍び」でションパと会い「青鬼が二匹,人の生首でさいころ遊びをしていた」と手玉にとってしまうところもおもしろかったなあ。

「観月の宴」 「化生燈(五色の雲)」 にも登場する。

ディー知事は冷静で合理的推理で犯人を探すのだが,ときには( 普慈寺の僧たちに対するように )強引な逮捕劇を演じることがある。
ここらへんは,江戸町奉行所や火盗改の手法と通じるところがあり,興味深い。


ディー判事はあくまでも儒教の人として描かれている。

今回の話は,けっこう重い。

副官たち
洪亮(ホンリャン)
若い頃,ディー判事父親の従者をしていた。

馬栄(マーロン)
腐敗官吏の用心棒をしていたが,主人が寡婦から金をゆすり取ったとき,かっとなって主人を半殺しの目にあわせ緑林兄弟(野盗)に。なみはずれた拳術家。

喬泰(チャオタイ)
もと緑林兄弟。弓のてだれ,剣の達人。出身と本人が抱えていた事情については「迷路」参照。

陶侃(タオガン)
印判,署名の偽造や錠前破り,変装の名人。


終わり近くで,国家総務長官が首都裁判所長官,帝国式部
官,クワン帝国調査官を官邸に招いて4人でディー判事の判決を検討する場面がある。

県知事はこのようにして中央政府から監督を受けて,評価されていくようだ。

ちなみに,県知事(世界史的には「県令」)は,日本でいえばどちらかというと市長に近いか?
「城壁で囲まれた1つの都市とその周辺50マイル前後までの田園地帯からなる」というのが作者による県の定義である。

中国唐代の県の数が1500強であることからも,現在の日本の「県」よりかなり小規模であることがわかる。

時代,場所,登場人物などをフリーページの ディー判事メモ に簡単にまとめてありますので,ごらんください。
ロバート・ファン・ヒューリックの他作品についての日記は,フリーページ  読了本(海外)  (ロバート・ファン・ヒューリック)からごらんください。



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Last updated  2006/05/31 12:18:15 AM
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