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2007年08月03日
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カテゴリ: 経済トピックス
利上げは結局いつ?



■米経済や政局先行き、不安材料
 日銀が今月22~23日に開く政策委員会・金融政策決定会合に向けて、利上げに関する市場の観測が交錯してきた。日銀は早期利上げに前向きだが、米国経済や金融市場に不透明感が広がり、先の参院選の与党大敗で政権の不安定化が金融政策に影響するとの見方も浮上している。日銀が判断の「詰め」に必要とする残された課題は何か。エコノミストの分析から探った。
 ≪景気の見極め≫
 景気について、日銀は昨年来ほぼ一貫して「緩やかに拡大中」(福井俊彦総裁)との見方を踏襲してきた。このため、前回7月の決定会合でも水野温氏審議委員が利上げを提案。ニッセイ基礎研究所の矢嶋康次シニアエコノミストは、「8月の利上げ確率は高い」と予測する。
 企業部門は設備投資の増勢が続き堅調だ。市場が注目する13日発表の4~6月期国内総生産(GDP)は下振れが予想されているが、第一生命経済研究所の熊野英生主席エコノミストも「よほど悪くない限り、日銀は機は熟したと判断するのではないか」とみる。
 ただ、出遅れていた家計部門については市場の評価が分かれる。消費統計はおおむね堅調だが、原油価格に高騰の兆しがうかがえる一方、全国消費者物価指数は5カ月連続で下落、賃金も伸び悩み。クレディ・スイス証券の白川浩道チーフエコノミストは「指標が利上げを後押しする状況にはない」との見方だ。
 ≪経済と市場≫
 多くのエコノミストが国内経済以上に「要注意事項」に挙げるのが、米国経済の動向だ。
 低所得者向けの高金利型住宅ローン(サブプライムローン)焦げ付き問題の拡大で米経済の減速懸念が再燃し、関連商品を扱う世界各国の金融機関に影響が拡大している。今のところ邦銀の損失は限定的とみられるが、大和証券SMBCの岩下真理シニアマーケットエコノミストは、「米経済の見極めは日銀の重要な検討材料に急浮上した」と指摘する。

 ≪政局の影響≫

 さらに、日銀を揺さぶりそうなのが、混とんとしてきた政局だ。市場は参院選での与党の苦戦をある程度織り込んでいたが、熊野氏は「内閣改造の行方すら見通せない状況で、日銀の金融政策への影響は必至」と話す。
 前回の利上げをめぐって、政府・与党は景気の腰折れ懸念から日銀への牽制(けんせい)を強めた。かつて、日銀批判の急先鋒(せんぽう)だった中川秀直幹事長ら自民党三役が刷新され、安倍政権は弱体化、日銀の自由度が高まるとの声もあるが、白川氏は「経済政策の方向性について、政府と日銀がすり合わせる必要が出てくる」とみて、早期利上げには障害と分析する。
 政策金利の予想をもとにして取引する短期金融市場の金融派生商品(デリバティブ)相場をみると、6月半ばには8月利上げの確率が8割に達したが、足元では5割前後まで下がったとされる。
 日銀は国内経済には先行きも含めて自信を深めているもようだが、米経済と金融市場の変調や政局の不透明感をどこまで見極めきれるのか、利上げ判断の焦点となりそうだ。









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Last updated  2007年08月03日 14時12分37秒


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