愛いっぱい 介護生活の便利な介護グッズ♪♪アンチ寝たきり byホームヘルパー愛

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介護・老人の病院♪





老人病院が大きく変わろうとしています。「拘束」「寝かせきり」「薬漬け」。個人の自由を奪う高齢者医療が常態化していた80年代。その後、北欧など福祉先進国の高齢者ケアが話題となり、国内でもお年寄りの人権を見直すとともに、快適な医療環境を求める運動が高まりました。


▼あきる台病院の岡内文子婦長。「お年寄りのペースを大事にできるのはやっぱり近い立場にいるシニアでは」





一方で「社会的入院」(家族が退院後のケアを受け入れられず、入院が長期化すること)の増加により医療費が高騰し、医療保険は逼迫。やがて高齢者医療は介護保険適用型へ変わることを余儀なくされるように。介護保険制度スタート以降は、「介護療養型医療施設」に転換する病院も急増しました。


ところが、これらの病院はここで新たな問題に直面することになります。
利用料金が安価で、設備も広い特別養護老人ホームが、競争相手として立ちはだかっていたからです。このほか、老人保健施設やケア付き住宅など、利用者は多くの選択肢を手にしています。


医療者中心から患者中心の医療へ。病院側にはサービス面での意識改革が求められるようになりました。ケアの質を高めるため、今、さまざまな取り組みがおこなわれようとしています。


心やすらぐシニアの介護
「ここはお年寄りとその家族のための病院なんです」。そう言い切るのは、医療法人財団 暁 あきる台病院の岡内文子婦長。同病院は外来・入院・健診・在宅の四部門を備えた療養型病院。平成14年度の高年齢者雇用開発コンテストで優秀賞を受賞しています。







従業員165人のうち、55歳以上は49人。さらに60歳以上は27人で、全体の16.4パーセントを占めています。最高齢者はなんと75歳。


「高齢者自身が看護師やケアワーカーとしてお年寄りの介護にあたっています。やはり年の功でしょう、シニアのほうがお年寄りのゆったりしたペースに合わせることができるようです」。


お年寄りの何気ない昔話にも相槌を打つことができ、会話が弾むことも多いと言います。「目線が近いせいでしょうね、介護する側とされる側に共感が生まれるんです」。


もちろん、高齢者による介護に障害がまったくないわけではありません。もっとも大きなハードルは「力仕事」。同病院では「看護師(準看護師)」とケアワーカーの二人体制を組み、シニアと若年・中堅層をカップリングすることで、高齢者の肉体的疲労を軽減するよう、工夫しています。また、自動操作ベッドを導入するなど、ハード面の整備も充実するよう心がけたそう。看護師の田野川久子さん(仮名・70歳)は「できないのは移動介助くらい。ほかの仕事は無理なくこなせます」と打ち明けます。


「大切なのはその人の人間性。優しさや気配り、患者さんを慮るセンスです。その意味で、ケアに年齢は関係ありません。患者さんにとって心地よい医療をめざすため、今後もおおいにシニアの力を取り入れたいと思っています」(岡内文子婦長)。もちろん、人件費抑制効果なども視野に入れた取り組みだったかもしれません。しかし中高年起用という、同病院の挑戦がもたらした最大の効果とは、医療者側と患者側の壁が取りはらわれたことではないでしょうか。


「患者」が「患者様」となり、お年寄りが大切なお客様として扱われる――そんな高齢者医療があたりまえになる日も近いかもしれません。

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