愛いっぱい 介護生活の便利な介護グッズ♪♪アンチ寝たきり byホームヘルパー愛

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男性の介護♪




親の介護はヨメさんの仕事――。そんな常識もそろそろ古ぼけてきました。女性の社会進出に少子化が拍車をかけ、介護は家族全体で背負うべき問題として捉えられつつあります。


「男性介護は介護側の精神的ケアがネック」と前田さん▼

とはいえ、男性介護の行く手にはまだまだ乗り越えるべき障害が山積しています。文京区議会議員、前田邦博さんも現状を憂える一人。自らもアルツハイマー症にかかった母親を父親と二人三脚で介護した体験を持つという前田さんは、住宅・都市整備公団に勤めるサラリーマンでした。しかし、このときの体験がきっかけで、介護問題に取り組むべく痴呆の家族会に関わるなど活動を開始。そして99年、無所属新人として文京区区議会議員に当選。以来、区政に、介護の草の根運動にと奮闘されています。


介護休業は認められたものの――
「地方では近所の目などもあり、介護の重荷はお嫁さんが一人で――というケースが多いようですが、都市部では男性介護はすでにめずらしい話でもありません。とはいえサラリーマンが仕事をしつつ親を看るのは非常に難しいことですよね」。たとえば平成11年から設定が事業主の義務となった介護休業制度。3ヶ月を限度として希望期間の休業が認められることになっていますが、実際にはなかなか取りづらいのが現実。


成果主義やリストラなど、サラリーマンを取り巻く環境はただでさえ厳しさを増しているこの頃。「しかも介護は育児と違い、先の見えない仕事です。3ヵ月で終わるわけでもありませんし」と前田さん。会社を辞めてまで在宅で世話をするか――ということになると、「現状では施設に頼むしかない、という答えを出さざるを得ない。以前、東京都は他の都道府県に比べ、在宅介護に対してサービスが手厚かったのですが、介護保険制度が導入されてからはレベルダウンし、在宅介護が困難になっている場合が多いんです」。


情報収集力や交渉力を生かして
では、働く男性の在宅介護は不可能なのでしょうか?「問題は一人で抱え込んでいる人が多いことです。自分だけで悩まず、どんどんサービスを導入すべき。ボランティアの力を借りるという手もあるでしょう。男性は情報収集力や交渉力など職場で鍛えられている人も多いわけですから、ぜひそれをフル活用してほしいものです」。たとえば妻と介護をする場合でも、各種サービスのコーディネート役を夫が買って出れば話はずっとスムーズに運ぶはず。デイケアやホームヘルプを上手に利用し、移送や入浴ケアなどの力仕事を担うようにすれば、女性の負担感も和らぎます。


ネットワーク力不足のお父さんたち
ただし、地域の情報網を持たない男性はこんなとき不利なのでは、と前田さんは懸念します。サービスの良し悪しなどは口コミで伝わることが多いもの。ところが朝から晩まで仕事仕事で、休日は一日、家でごろ寝。近所と面識も持たず、町内会などの活動からも遠ざかっていれば情報交換もしにくくなります。「会社以外のネットワークが持てないお父さん世代は多いですよね。日ごろから意識するようにしていけば、周囲のサポートは得られるようになります」。


地域以外に、家族会などのネットワークを持つことも有効です。とかく男性は周囲に愚痴を言えないことから、ストレスをためがちですが、同じ立場の人同士なら悩みを打ち明け合ったり、知恵を出し合ったりすることもできます。


「団塊世代が老年を迎えるとき、介護問題はピークに達することになります。その世代の男性を中心に今のうちからお互いがつながりあうことが大切。行政に対し、声をあげていく姿勢も必要でしょう。現在、介護に携わっていない人も他人事にせず真剣に受け止めてほしい」と前田さんは呼びかけます。


家族観、仕事観、そして地域との絆。これまでの男性の既成概念では、さまざまな行き詰まりが生まれようとしています。介護問題を通して、今、男性の生き方そのものを見直してみるべきなのかもしれません。

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