愛いっぱい 介護生活の便利な介護グッズ♪♪アンチ寝たきり byホームヘルパー愛

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在宅ターミナルケア♪




不治の病に冒され、治癒の見込みがないとわかったとき、残された日々を可能な限り安らかに過ごすための医療をおこなう――それが「ターミナルケア」です。病気そのものの治療より、患者のQOL(クオリティー・オブ・ライフ)を上げるためのサポートが主。疼痛緩和のためのモルヒネなどの投与をはじめ、呼吸困難、不眠のための薬剤、酸素、医療器具を完備して臨みます。死への不安感や恐怖感を和らげるための心理的なケアも。


ヨーロッパでは19世紀からホスピス(hospice)という、末期患者のための病院が存在していました。本格的にターミナルケアが始まったのは、1967年、イギリスにセント・クリストファー・ホスピスが設立されてから。日本でも80年代から盛んになり、現在では末期がん患者のための緩和ケア病棟は、全国に100箇所以上あります。


「我が家で死にたい」
はかなわぬ望み?
じょじょに広まりつつあるターミナルケアですが、ヨーロッパと日本では少し事情が違うようです。たとえばイギリスのターミナルケアはあくまで在宅が中心。ホスピス病棟は全英に200ほどあるといわれていますが、自宅で家族や専門スタッフに見守られながら最期を迎える人が圧倒的に多いのです。これに比べ、日本では病院でのケアがほとんど。


しかし「住み慣れた我が家で最期を迎えたい」と考えているお年よりは少なくないはず。ライフデザイン研究所が実施した「終末期医療に関する意識調査」(実施・2001年11月 対象・40~60代男女990人)によれば、「最期を自宅で過ごしたい」と答えた人は78.9パーセント。8割近くを占める結果となっています。とはいっても、実現できるかどうかということになると、話は別のよう。「自宅で過ごしたいが、不可能だと思う」と回答した人は全体の55.1パーセント。とくに女性層では6割近くに昇りました。理由としては「家族に迷惑や手間をかけるから」が84.6パーセントと圧倒的です。


医療法的にいえば、在宅ターミナルケアは不可能ではないはず。平成4年の改正をきっかけに、あらゆる在宅診療が認められています。現在では病院医療のほとんどの技術を、在宅でおこなうことが可能に。訪問看護や訪問診療をおこなう機関も増えつつあります。それにもかかわらず、今だに「手の届かない医療」と思われがちなのは、情報不足によるサポート体制への不安感が大きいからではないでしょうか。


在宅ターミナルケアを希望するなら、まずは地域の支援事情を知るために、ケアマネージャーか在宅介護支援センターに連絡してみましょう。近くの訪問看護ステーションを紹介してもらい、事情を相談すれば、訪問看護、医療をおこなうための手はずを整えてくれます。経管栄養、中心静脈栄養、酸素療法、人工呼吸器装着なども可能。定期的な医師の訪問診療も受けられます。費用は各種健康保険が適用となるので、病院に通院する場合と同じ。あらかじめ夜間・休日対応をしてくれるかどうか、万一容態が急変した場合は医師が直接往診してくれるかどうかなどを尋ねておけば安心でしょう。


いざ踏み切るにはそうとうの覚悟が必要かもしれません。しかし、サポート体制をしっかりと整えたうえで臨めばやり遂げられるのでは。家族の協力も不可欠でしょう。とことん介護することで、見送る方も見送られる方も「悔いのない最期」を迎えることができるのではないでしょうか。

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