「コヤニスカッティ」とはアリゾナのインディオのホピ族の言葉で、「平衡を失った世界(life out of balance)」という意味です。ヒロシマ、ナガサキに投下された原子爆弾は、アメリカ・インディアン最古の民、ホピ族の聖地から掘り出されたウランから造られたものだったという衝撃的な事実があります。このホピ族の神話にインスパイアされて生まれた「言葉」のない黙示録的な映像と音は「コヤニスカッティ」という呪文をともなった強烈な<イメージ>として焼きついて風化することがありません。なんとも観る者に神秘的体験といっても良い映画体験ができるドキュメンタリー映画です。私には昔観た時より、今のほうが映像が喚起するものはリアルで、9.11米同時多発テロの傷跡、報復の応酬により泥沼化していくイラク戦争....9.11米同時多発テロのニュースフィルム観た時、真っ先に思ったことはこの「コヤニスカッティ」の音楽と映像のことと「ホピ族の予言」のことでした。血の気が引いて寒くなったのを覚えてます。TV映像から非日常の裂け目を覗き込んだようで怖かったです。嘘だろと思いました。 まさに現代が「コヤニスカッティ」の時代であることを心底痛感させられます。この映画を最初に見た時の衝撃と感動の記憶は今もなお強烈鮮明で、グラスの音楽とあいまって心の奥底から哀しみがこみ上げてくる、まさにカルチャーショックと呼ぶに相応しいものです。
76年舞台演出家ロバート・ウイルソンとのコラボレーション『浜辺のアインシュタイン』で舞台芸術界に一大センセーションをまきおこし、以降メトロポリタン・オペラ委嘱作『航海(92年)』を初めとする15本のオペラ、ザルツブルグ音楽祭委嘱作『交響曲第5番(合唱付)レクイエム、バルドゥとニルマナカヤ』など数多くの作品を発表する。 映画音楽ではマーティン・スコセッシ監督『クンドゥン(1998年LA批評家協会賞、アカデミー賞・ゴールデングローブ賞・グラミー賞最優秀音楽ノミネート)』、ピーター・ウィアー監督の『トゥルーマン・ショー(1999年ゴールデングローブ賞最優秀音楽賞)』、現在公開中のスティーヴン・ダルドリー監督『めぐりあう時間たち(アカデミー音楽賞ノミネート)』など20作品がある。 私的にはピーター・グリーナウェイ監督の傑作ドキュメンタリー『4 American Composers: Philip Glass』でグラスは<浜辺のアインシュタイン>から抜粋した<Train/Spaceship>をPhilip Glass Ensembleと伴に演奏しております。現代音楽ファン垂涎のこのシーンをぜひともご覧いただきたいです。他にピーター・グリーナウェイ監督とは、グラスの委嘱により短編『The Man in the Bath』でコラボしています。『4 American Composers』 の後の3人は、ジョン・ケージ、ロバート・アシュリー、メレディス・モンクです。現在このソフトは米でも廃盤で入手困難です。私は日本版LDを所有してますので興味ある方はお問い合わせくださいな。
「コヤニスカッティ」とはアリゾナのインディオのホピ族の言葉で、「平衡を失った世界(life out of balance)」という意味です。ヒロシマ、ナガサキに投下された原子爆弾は、アメリカ・インディアン最古の民、ホピ族の聖地から掘り出されたウランから造られたものだったという衝撃的な事実があります。このホピ族の神話にインスパイアされて生まれた「言葉」のない黙示録的な映像と音は「コヤニスカッティ」という呪文をともなった強烈な<イメージ>として焼きついて風化することがありません。なんとも観る者に神秘的体験といっても良い映画体験ができるドキュメンタリー映画です。私には昔観た時より、今のほうが映像が喚起するものはリアルで、9.11米同時多発テロの傷跡、報復の応酬により泥沼化していくイラク戦争....9.11米同時多発テロのニュースフィルム観た時、真っ先に思ったことはこの「コヤニスカッティ」の音楽と映像のことと「ホピ族の予言」のことでした。血の気が引いて寒くなったのを覚えてます。TV映像から非日常の裂け目を覗き込んだようで怖かったです。嘘だろと思いました。 まさに現代が「コヤニスカッティ」の時代であることを心底痛感させられます。この映画を最初に見た時の衝撃と感動の記憶は今もなお強烈鮮明で、グラスの音楽とあいまって心の奥底から哀しみがこみ上げてくる、まさにカルチャーショックと呼ぶに相応しいものです。
76年舞台演出家ロバート・ウイルソンとのコラボレーション『浜辺のアインシュタイン』で舞台芸術界に一大センセーションをまきおこし、以降メトロポリタン・オペラ委嘱作『航海(92年)』を初めとする15本のオペラ、ザルツブルグ音楽祭委嘱作『交響曲第5番(合唱付)レクイエム、バルドゥとニルマナカヤ』など数多くの作品を発表する。 映画音楽ではマーティン・スコセッシ監督『クンドゥン(1998年LA批評家協会賞、アカデミー賞・ゴールデングローブ賞・グラミー賞最優秀音楽ノミネート)』、ピーター・ウィアー監督の『トゥルーマン・ショー(1999年ゴールデングローブ賞最優秀音楽賞)』、現在公開中のスティーヴン・ダルドリー監督『めぐりあう時間たち(アカデミー音楽賞ノミネート)』など20作品がある。 私的にはピーター・グリーナウェイ監督の傑作ドキュメンタリー『4 American Composers: Philip Glass』でグラスは<浜辺のアインシュタイン>から抜粋した<Train/Spaceship>をPhilip Glass Ensembleと伴に演奏しております。現代音楽ファン垂涎のこのシーンをぜひともご覧いただきたいです。他にピーター・グリーナウェイ監督とは、グラスの委嘱により短編『The Man in the Bath』でコラボしています。『4 American Composers』 の後の3人は、ジョン・ケージ、ロバート・アシュリー、メレディス・モンクです。現在このソフトは米でも廃盤で入手困難です。私は日本版LDを所有してますので興味ある方はお問い合わせくださいな。